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超遠心分離によるRNA精製について トピック削除
No.2174-TOPIC - 2008/10/24 (金) 10:24:52 - Pumpkin
いつもお世話になっております。
他の方の掲示板にもあったようなんですが、私もRNA精製に伴って色素が共沈澱してきて困っています。生物種は担子菌の子実体なのですが、凍結粉砕後、RNAisoでホモジナイズしてフェノクロでデブリスを取り除いて、LiClで何回か沈澱させて、最終的にエタノール沈澱でペレットを得ています。ところが、ペレットがまっ茶色になってしまいます。いままでいくつかの菌をやってきましたが、最後のステップまで来てしまうのは初めてです。

通りすがり様のご指摘にあったように、ポリフェノールの酸化が問題だと考えていて、LiCl沈澱の時には2-mercaptoethanolを入れて酸化を抑えよ、という論文を見つけたので、参考にするつもりです(ANALYTICAL BIOCHEMISTRY, 174, 650-657, 1988)。

で、前置きが長くなりましたが、そのほかにも超遠心分離が有効との文献を見つけました。モレクロに記載されているものと同じかと思いますが、HITACHのhimac APPLICATION, 78, March, 1997にも同様なプロトコルが載っていました。そこで、超遠心分離でRNA精製をしたことのある方、感想やこれ以外にプロトコルがあれば教えていただけませんでしょうか。
 
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(無題) 削除/引用
No.2174-5 - 2008/10/24 (金) 15:25:12 - Pumpkin
AP様のおっしゃる通り、オープンチューブ、スイングローターが標準なのですよね。しかし、アングルローターしかないのでこれでいくしかありません。チューブはオープンチューブを買えばいいだけのことですが、ローターはおいそれと買えないところが痛いところですね。

アルコール沈澱をしてしまうと色素とRNAがアグっちゃっている感じなので、LiCl+2-MEで沈澱させたものを5.5M GTC溶液で再溶解して、超遠心にかけてみるのがいいかなと思ってます。多糖は、一連の処理でのぞけており、あくまで共沈澱する色素を除きたいというところなのです。

(無題) 削除/引用
No.2174-4 - 2008/10/24 (金) 14:50:41 - AP
スタンダードな道具立てでしかやったことがなく、粗精製物からの再精製も経験がないので、ダイレクトな答えはできませんが、

RNAペレットはそこにへばりついて、不純物は層分離するのわけですが、不純物が入らないように回収するのには、スイングローターでオープンチューブを使わないと難しいだろうなということは想像できます。

不純物の層は結構そこに近いところにもあるので、アングルだとチューブを正立したときにRNAにくっついてしまうかもしれません。デカントとか表層からのアスピレイションで上清をうまく取り除かないとせっかくの分離が台無しなので、シールチューブでは難しいかもしれません(底近くの壁に注射針をさしてそこより上の上清をDrainするとかでしょうかね)。
ただ、一旦精製したものの再精製なので、それほど神経質にならなくてもいいかもしれません。

重層する溶液の組成や比重が変わったとき、どういう結果になるか予想できません。私なら、いったんRNAを沈殿してグアニジンホモジナイズバッファーに懸濁し直すかな。

ローター、チューブ、抽出試薬について 削除/引用
No.2174-3 - 2008/10/24 (金) 13:54:32 - Pumpkin
AP様

ご丁寧なご説明ありがとうございます。追加でいくつか質問させていただきたいと思います。

イラストレイテッドやモレクロ、東大の核内情報分野のプロトコルを拝見しておりますが、スイングローターを用いているようです。しかしながら、当方にはHITACHIの古い機種とアングルローターしかありません。チューブはプラスミド精製用の12ml容シールチューブがあるので、これでできればと思っています。普通のチューブやアツチューブを使うのが定法のようですが、アングルローターとシールチューブでいけるでしょうか。

CsTFAは確かに高価なので、考慮にはいれていません。CsClに重層するサンプルはGTC溶液でホモジナイズしたもののようですが、RNAisoで抽出したサンプル、もしくはフェノクロを行った後の水相を重層したいのですがいかがでしょうか。水層に残る微量なフェノールやクロロフォルムが超遠心でそこに集まって、チューブに悪さをしないかが心配です。シールチューブはポリアロマ製でクロロホルム耐性がないことになっていますが、微量だから平気だと思いつつも超遠心だけに怖いとおもっているところです。

(無題) 削除/引用
No.2174-2 - 2008/10/24 (金) 13:11:27 - AP
旧版のMolecular Cloningにはグアニジン(グアニジン塩酸?)/CsCl法しか載っていなかったと思いますが、それより新しい方法で、GTC/CsTFA(グアニジンチオシアネート/セシウムトリフロロアセテート)法というのがあります。こちらの方がより良い(TFAがRNaseを強く阻害するとか、分離がいいだったか?)ということなんですが、AGPC法が出てきてすっかり影が薄くなってしまい、Molecular Cloningの新版にはCsCl法もろとも載っていないです。

CsTFAを買えば(かなり高価です。液体試薬です)、プロトコールがついてくると思います(この用途ぐらいしかないので)。

過去いろいろあった方法の中では純度が高く分解の少ないRNAがとれた方だと記憶しますが、やはりDNAや多糖類が完璧に除けるわけではないですし(多糖類に関しては、よほど高濃度で使うのでなければ、それを除くための別の操作が必要なほどではなかったですが)、RNA沈殿が固くパックされるので再溶解しにくいです。たとえば、遠心チューブの完壁についた不純物がままじらないように、デカントしてひっくり返した状態で、沈殿のついたそこの部分をカッターで切り離し、その浅い皿の上でピペッティンしてRNA溶液を回収するというようなことをしていました(RNAなのにこんな雑なことしてていいのかと思いつつ)。

AGPC方より手間やコストがかかる割に、それに見合うだけ純度が高いかと思うと期待はずれかもしれません(だから廃れたんでしょう)。ご質問のように、特殊な夾雑物を除くというのなら、効果は期待できるんじゃないでしょうか。

超遠心分離によるRNA精製について 削除/引用
No.2174-1 - 2008/10/24 (金) 10:24:52 - Pumpkin
いつもお世話になっております。
他の方の掲示板にもあったようなんですが、私もRNA精製に伴って色素が共沈澱してきて困っています。生物種は担子菌の子実体なのですが、凍結粉砕後、RNAisoでホモジナイズしてフェノクロでデブリスを取り除いて、LiClで何回か沈澱させて、最終的にエタノール沈澱でペレットを得ています。ところが、ペレットがまっ茶色になってしまいます。いままでいくつかの菌をやってきましたが、最後のステップまで来てしまうのは初めてです。

通りすがり様のご指摘にあったように、ポリフェノールの酸化が問題だと考えていて、LiCl沈澱の時には2-mercaptoethanolを入れて酸化を抑えよ、という論文を見つけたので、参考にするつもりです(ANALYTICAL BIOCHEMISTRY, 174, 650-657, 1988)。

で、前置きが長くなりましたが、そのほかにも超遠心分離が有効との文献を見つけました。モレクロに記載されているものと同じかと思いますが、HITACHのhimac APPLICATION, 78, March, 1997にも同様なプロトコルが載っていました。そこで、超遠心分離でRNA精製をしたことのある方、感想やこれ以外にプロトコルがあれば教えていただけませんでしょうか。

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