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【免疫染色】アセトンパウダー(臓器粉末)とは何ですか? トピック削除
No.2054-TOPIC - 2008/10/04 (土) 00:46:15 - Koji
凍結切片・免疫染色の初心者です。


ターゲットの細胞は強く染まりますが、組織全体的に染色が出てしまい、一次抗体や蛍光標識二次抗体の濃度、反応時間、ブロッキングなどを検討しながら実験しています。
(組織全体が一次抗体を吸ってしまい、それに蛍光標識二次抗体が付いてしまうような感じです。一次抗体抜きのネガコンでは染まりません。)


実験については過去ログも読みながら、もう少し自分で悩んでみたいと思うのですが、過去ログをみると見慣れない言葉を見かけます。


「アセトンパウダー(臓器粉末)で前吸収処理」という方法です。


日本語で書かれたプロトコール書は読みましたが、この方法については詳細に書かれていませんでした。


・前吸収とは何でしょうか。ブロッキングとの違いがわかりません。なぜこれで非特異的な発色が押さえられるのでしょうか。

・アセトンパウダーの作り方を教えて頂けませんでしょうか?参考文献でも構いません。


教えて頂けたら幸いです。
 
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(無題) 削除/引用
No.2054-9 - 2008/10/04 (土) 13:49:01 - Koji
AP様、ありがとうございました。参考にさせて頂きます。

>ブロッキングとか、抗体濃度とかの条件のせいかもしれません。

こちらの条件を変えて主に実験中です。
アセトンパウダーによる方法は、手段の一つとして知っておきたいと思い、質問させて頂きました。

>5回や10回使い回すこともまれではありません

大変貴重なご意見ありがとうございます。
希釈抗体は最小限の液量を滴下し、一度反応したら洗い流すとばかり考えていました。反応済みの抗体に価値はないと、勝手に先入観を持っていたことが恥ずかしいです。

>標的組織のアセトンパウダー(ホモジネートに4-10倍量のアセトンを加え>しばらく冷やして沈殿を遠心で回収。上清を除き沈殿を乾燥してアセトン>をとばす)。

>ふつうは標的組織そのものでかまいません

sea様に教えて頂いたMolecular Cloningを参照してみるつもりですが、これなら簡単にできそうです。


>抗体を希釈した抗体反応液を、標本にあてがう前に、上記の材料と混ぜて>しばらく反応させた後、上澄みを使います。


希釈抗体に対して、どのくらいのパウダーを加えるかは実験により条件決定していく感じでしょうか。

抗体に関しては文献やデーターシートで目安となる希釈倍率を見つけることはできますが、アセトンパウダーに関しては試行錯誤しそうな予感がします。(もちろん、文献は探してみますが)

ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.2054-8 - 2008/10/04 (土) 13:28:59 - AP
過去にも書き込んだことがあるので重複するところがあるかもしれませんが、

前吸収に使われる材料は、
・標的組織のアセトンパウダー(ホモジネートに4-10倍量のアセトンを加えしばらく冷やして沈殿を遠心で回収。上清を除き沈殿を乾燥してアセトンをとばす)。
・標本と同じ方法で固定した標的組織を破砕したもの。
・上記のように固定処理した標的組織のアセトンパウダー。
などがあると思います。固定したものが使われることがあるのは、材料が保存しやすいというだけでなく、固定によって抗原性が変わるかもしれないので、実際使う標本の状態に合わせるという意味をあると思います。

抗体を希釈した抗体反応液を、標本にあてがう前に、上記の材料と混ぜてしばらく反応させた後、上澄みを使います。

>単純に臓器全てをアセトン処理すれば良いというわけではなさそうですね。
(それではターゲットの細胞も含まれてしまいますし…)

ノックアウトなどで標的抗原だけを失って、他の組成は変わらないもがあるなら、それで吸収できれば理想的かもしれませんが、ふつうは標的組織そのものでかまいません。だいたい抗体反応液で反応する抗体はごく一部です。一回使ったくらいで捨ててはもったいないので、節約のため5回や10回使い回すこともまれではありません。前吸収で正規の反応をする抗体が反応しても、十分あとに残ります。

>組織全体が一次抗体を吸ってしまい、
交差反応が問題なのではなく、ブロッキングとか、抗体濃度とかの条件のせいかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.2054-7 - 2008/10/04 (土) 12:33:00 - Koji
皆様、回答ありがとうございました。

一次抗体はラビットでのポリクローナル抗体 、二次抗体はgoat anti rabbit Alexa488を使用しています。


単純に臓器全てをアセトン処理すれば良いというわけではなさそうですね。
(それではターゲットの細胞も含まれてしまいますし…)


A様の教えて下さったサイトと、sea 様の教えて下さったMolecular Cloningを早速勉強したいと思います。ありがとうございました。

sigmaのカタログも参照してみます。

(無題) 削除/引用
No.2054-6 - 2008/10/04 (土) 04:13:05 - sea
自分は一から作ったことはないですが、アセトンパウダーを作ったり
使う方法は、Molecular Cloningの18.15に書いてあります。(手元に
あるのはsecond editionです)
それから、特殊なものをresourceに使うのでなければ
sigmaからもお手ごろな値段で買うことが出来ます。

(無題) 削除/引用
No.2054-5 - 2008/10/04 (土) 03:50:46 - R
バックグラウンドが出る理由は大きく分けて二つあります。

1)抗体の抗原認識部位以外の部分と試料中の何かが反応する場合(無差別にタンパク質を吸着する何かが試料中に含まれる場合)
2)抗体の抗原認識部位が標的以外の何かを認識してしまう場合

ブロッキングは主に前者に対する対策で、前吸収やアフィニティー精製は後者に対する対策です。

前吸収は非特異的に結合してしまう抗体が含まれているポリクローナル抗体を使用する場合に有効です。

もし細胞Aのあるタンパク質を染めたいのに、細胞Bの非特異的なバックグラウンドが高い場合、細胞Bのアセトンパウダーと抗血清を混ぜれば、非特異的な結合を起こす抗体はアセトンパウダー中のタンパク質と結合するので、遠心でパウダーごと除くことができます。

この上清を使用すれば、細胞Bのバックグラウンドが下がることが期待できます。早い話が標的以外を認識してしまう抗体を血清中から除去するわけで、目的のものを認識する抗体のみを集めるアフィニティー精製の逆をやるようなものです。

同じ動物種の検出したいタンパク質が含まれないことがわかっている細胞や組織をアセトンパウダーにすればよいでしょう。ホモジェナイズや適当な界面活性剤で可溶化したものをアセトン沈殿して用いればいいのではないでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.2054-2 - 2008/10/04 (土) 01:02:34 - A
私は組織屋ではありませんがおそらく免疫染色する組織と同じ
組織からアセトン沈殿で回収したタンパク質の粉末のことでしょう。

線虫の実験用の様ですがこのサイトで参考になるプロトコールが
あるようです。基本的な部分は線虫だろうとマウスだろうとヒトだろうと
同じかと思います。
http://www.wormjp.umin.jp/jp/mailing%20list/ML4.html

基本的にはアセトン沈殿のプロトコールを参考にすればいいのでは。

> ・前吸収とは何でしょうか。ブロッキングとの違いがわかりません。なぜこれで非特異的な発色が押さえられるのでしょうか。

これはブロッキングと同じことだと思います。BSAなどよりも本来の組織
から取り出したタンパク質をブロッキングに使えばより確実に非特異的な
シグナルを下げることができるでしょうから。

どなたか組織に詳しい方がフォローして頂けると助かります。

【免疫染色】アセトンパウダー(臓器粉末)とは何ですか? 削除/引用
No.2054-1 - 2008/10/04 (土) 00:46:15 - Koji
凍結切片・免疫染色の初心者です。


ターゲットの細胞は強く染まりますが、組織全体的に染色が出てしまい、一次抗体や蛍光標識二次抗体の濃度、反応時間、ブロッキングなどを検討しながら実験しています。
(組織全体が一次抗体を吸ってしまい、それに蛍光標識二次抗体が付いてしまうような感じです。一次抗体抜きのネガコンでは染まりません。)


実験については過去ログも読みながら、もう少し自分で悩んでみたいと思うのですが、過去ログをみると見慣れない言葉を見かけます。


「アセトンパウダー(臓器粉末)で前吸収処理」という方法です。


日本語で書かれたプロトコール書は読みましたが、この方法については詳細に書かれていませんでした。


・前吸収とは何でしょうか。ブロッキングとの違いがわかりません。なぜこれで非特異的な発色が押さえられるのでしょうか。

・アセトンパウダーの作り方を教えて頂けませんでしょうか?参考文献でも構いません。


教えて頂けたら幸いです。

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