切れないのはXhoIだけで、他の制限酵素では切れるのですか。
もしほかの制限酵素でも切れないばあい、プラスミド精製の時のアルカリ処理が過剰でプラスミドが変性している可能性があります。ニックの入っていないスーパーコイルのプラスミドはDNA鎖の自由度が低いので変性しにくいという性質を利用して、変性しやすいゲノムDNAと分離します。反面、変性が過剰でスーパーコイルが一旦解離してしまうと、自由度が低いので元の正常なラダーに戻らずプラスミドに歪みを生じいます。移動度は正常なプラスミドとほとんど同じで気づかないことが多いですが、わずかに異なります(大きめになるか小さめになるかは失念)。
こうなると、プラスミド全体、いかなる制限酵素でも切れなくなります(topoisomeraseでも使えば歪みを解くことが出来るかもしれませんが)。
正常なプラスミドが精製できていると思っても、精製の原理上、多かれ少なかれこうした歪んだプラスミドは混じっているものです(サブクローニングで空のベクターのコロニーを生じる主要な原因の一つ)。 |
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