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とても興味のある話題ですが 削除/引用
No.2025-5 - 2008/10/06 (月) 20:26:46 - mom-a
案外レスがつかないものですね。
他に気を取られていてまだ論文をきちんとよんでいないのですが…忘れないようにちょっと上げておこうかな、なんて。

斜めに読んだ感想でなんなんですが、個人的にはin situさんに共感する部分が多いです。

論文中に”Replicates or independent samples—what is n?”という記述がありますが、統計学的には通常nは単にサンプルサイズを示していると思います。通常、誤差は独立であると仮定して検定する場合が多いですが、統計学的な「独立」と、”independently performed experiments”とは定義が異なります。ですから、意味不明な「n=○」という書き方をせずに、どういうデータの集め、どのように統計量を求めたのかをはっきり書いて、読む側が判断できるようにすればいいではないか、と思うのですが…。

例えば、triplicateで実験を3回やって再現性が得られた場合、著者らの主張はtriplicateの平均値を各実験の代表値とし、(彼らが主張するところの)n=3とする、ということですね。
これをやらずにその中の1回の実験データを代表例として出す場合がよくあります。チャンピオン・データを選んでいる、といわれても仕方ないのかもしれませんが、triplicateを平均してしまうと、実は実験内誤差が大きいことが隠されてしまうかもしれません。最近はサプリメンタル・データの添付が多くなっていますから、再現性を確認したデータを添付することで解決できないものでしょうか?

基礎研究の論文では、たった1つの試験で何かを結論づけることはまずないと思います。複数の実験結果から結論を導いているはずなので、あまり1つの実験の検定にコダワリすぎるのもどうかと思います(ずさんで良いという意味ではありません)。あと、この論文ではランダムかどうかについては取り上げられていないように思いますが、これも、in vitroの実験ではかなり実現が難しい問題だと思います。

(無題) 削除/引用
No.2025-4 - 2008/09/29 (月) 12:28:58 - in situ
自分も当該論文について気にかかっていました。

若輩者ですが、自分の考えを書かせていただきます。

確かに、動物実験や臨床検体といった、個体差が大きいと予想されるものに関しては、個体数、もしくは検体数をnとし、『個体差では説明できないような差が、二群(多群)の間に認められるか』といった検定を行うことはreasonableだと思います。

しかし、株化培養細胞に関しては、基本的に遺伝子型、表現型が均一だとみなせる集団です。(他のトピで言及されているように集団の中でのばらつきはありますが、ばらつきも含めて、等しいとみなせるという意味です)

このような培養細胞において、『独立な条件』というのを考えるのはほぼ不可能なのではないでしょうか。

そこで、まず、この『独立な条件』というのが何のために必要なのかを考えてみました。

動物実験で個体数をnとしたときにも、完全に独立な条件ではありません。
恐らくサンプリングされたとき、マウスなりサルなりは同様の条件で飼育されていただろうし、サンプリングした人の手も同じはずです。
では、なぜ、これを独立な条件とみなせるのか。
それは、『飼育条件やサンプリングした人の手といった要素は実験結果に大きな影響を与えない(と思われる)』と仮定しているからだと思います。

つまり、実験を行う以上、何らかの共通要素が存在するのは防ぐことはできないが、経験上影響を与えないと思われる要素に関しては無視して独立とする。
というのが、『独立な条件』ということなのだと自分は解釈しました。

ですから、これを培養細胞に当てはめてみると、triplicateでn=3とするのは特におかしくないと考えられます。
というのは、triplicateで共通なのは「細胞のpassage数、操作する人の手、操作した時間、操作に使った器具」です。

後者三つに関しては、動物実験で異なる個体からサンプリングするときにも共通となりうる要素ですし、この部分を疑うのであれば、他の研究室が検証実験をするしかありません。

細胞のpassage数に関してですが、ここの部分は確かに『stockしたときの条件によって今回のような結果がたまたま出ただけ』という疑いがあるかもしれません。しかし、それもそれほど高い確率で起こることだとは思えませんから、別のストックを用いて2,3回同様の結果を示せば十分ではないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.2025-3 - 2008/09/28 (日) 14:29:27 - おお
>[Re:2] TK-1さんは書きました :

> よく使われるqPCRで考えてみると、...
qPCRの説明はわかり易いですね。この問題の理解の助けになるとおもえます。

http:// 削除/引用
No.2025-2 - 2008/09/28 (日) 14:06:45 - TK-1
エラーバーを何の目的に使うかによると思います。細胞なりマウスからスタートしてある実験をしデータとして表示する場合、いろいろなステップが入ってきて誤差を生みます。あるアッセイ方法を議論する場合、目的はあくまでも測定誤差ですから上記の過程であればn=3でSEをつければいいと思いますが、ある実験で処理群とコントロール郡を比較する場合や、KOマウスとコントロールを比較するして何かの表現形を議論する場合は上記の場合はあくまでもn=1と解釈すべきです。もちろんこの場合、アッセイ系の誤差があまりに大きいと信頼性はかなり低くなると思いますので、アッセイ系が信頼に足るという前提がなければ、そもそも議論自体が成り立たないと思います。
よく使われるqPCRで考えてみると、一つのサンプルをduplicateやtriplicateで測定しますが、それはあくまでもパイペティングエラーやウェル間の不均等を見ているのであって、そこであまりにSEが大きくなればそのデータ自体意味のないものになりますし、それがある程度の誤差に収まっている場合に限り、独立した条件で用意した(違うネズミ由来や、別の日時に処理した)同じgenotypeや同じ処理をした細胞などのサンプルと合わせて始めてmean+/-SEM or SDが計算できると考えています。

Error bars in experimental biology 削除/引用
No.2025-1 - 2008/09/28 (日) 11:43:27 - おお
http://www.jcb.org/cgi/reprint/177/1/7
Error bars in experimental biology、vol 177(1) 7-11

http://www.kenkyuu.net/cgi-biotech2/biotechforum.cgi?mode=view;Code=1992

上記論文は以前あるとぴで引用されたSD/SE/CIについてのJCBのサジェスチョンです。その中の一部を抜粋して下に示します。

Similarly, a number of replicate cell cultures can be made by pipetting the same volume of cells from the same stock culture into adjacent wells of a tissue culture plate, and subsequently treating them identically. Although it would be possible to assay the plate and determine the means and errors of the replicate wells, the errors would reflect the accuracy of pipetting, not the reproduciblity of the differences between the experimental cells and the control cells. For replicates, n = 1, and it is therefore inappropriate to show error bars or statistics.

さて、この論文中での彼らの主張は、細胞を数枚のディシュにまいて、それぞれのディッシュからサンプリングし、データーをとっても(たとえ3枚のディシュから独立して3つのデーターをえても)n=1であるという主張です。どうもこの影響のせいか、そういう場合は何がなんでもn=1だからSD/SD/CIをつけるのは間違っているとはなから否定しているひとがここでも見受けられます。

この辺について実際の実験などに基づいたやりかたや、反対、賛成意見のロジック、その他意見をうかがいたいと思います。

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