自分も最近誤認識に気づいたのですが、標本数が少ない場合、ノンパラメトリックの検定は"使ってはいけない"ようです。
目安としてn=5を超える場合、ノンパラメトリックの検定が使えるとの記述をいろいろな成書で目にします。
たしかに、n=3において正規分布かどうかを論じるのは難しいと思うのですが(実際、多くの生物学の実験で正規性を厳密に証明するのは難しい)、ばらつきを生じる原因が、実験誤差、個体差である場合、多くの場合が正規分布と仮定できると考えられます。
というのは、正規性が必要なのはn=3内ではなく、n=3が取り出された母集団です。
なので、値が指数的である、極端なスコアリングがなされている、といった状況でもない限り、ほとんどの実験データは正規分布に従う母集団に含まれているとみなせると思います。
自分はn=3などの場合は、正規分布と仮定したパラメトリック検定を行うことにしています。
対応のあり、なしに関してですが、一元配置の対応ありの場合、二元配置の分散分析・多重比較を行えばよいです。二元配置の場合、さらに要素が一つ付け加わるわけで、三元配置分散分析・多重比較になりますが、これはかなり難しいと思うので、通常は二元配置のまま処理してしまうのではないでしょうか。
例:
一元配置の対応あり
インスリン処理後の血糖値をn匹のマウスで0.5, 1, 2, 3時間で測定
二元配置の対応あり
4種類のインスリン誘導体で処理したマウスの血糖値をn匹のマウスで0.5, 1, 2, 3時間で測定
『入門はじめての分散分析と多重比較』が詳しいです。 |
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