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質量分析とSDS-PAGEが表す分子量の違い トピック削除
No.2019-TOPIC - 2008/09/26 (金) 15:11:51 - ダラス
自分は修士一年の学生です。自分はまだあまり解明の進んでいないタンパク質について勉強しておりますが、どうしても分からない点があり、今回質問させていただきました。扱っているタンパク質はN末端にHis-tagを付加しており、アミノ酸から予測される分子量は約58kDaなのですが、SDS-PAGEによる見かけの分子量は約74kDaと約20kDaほど大きく表れます。何らかの修飾が起こっているとみて質量分析を行いましたが、求められた分子量はなんと約58kDaで、20kDa分の翻訳後修飾は起こっていませんでした。それではこのSDS-PAGEの見かけの分子量の増分約20kDaは一体何が起こっているのでしょうか?少しでも考えが浮かぶ方、どうぞご返信のほど宜しくお願いします。
 
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丁寧なご指摘ありがとうございます。 削除/引用
No.2019-9 - 2008/09/29 (月) 17:56:55 - ダラス
皆様大変丁寧なご指摘、また論文まで紹介していただいて誠にありがとうございます。そうなんです。私のこの扱っているタンパク質もジンクフィンガーを持ち、断定はされていませんが、DNAに結合するのではないかと考えております。SDS-PAGEは必ずしも分子量を見積もれるわけではないこと、大変勉強になりました。皆さんの意見も参考に今後の実験系を組み、結果が出ましたらまたここに報告させていただきたいと思います。ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.2019-8 - 2008/09/27 (土) 11:38:35 - カナマイシン
補足になりますが、論文を読める環境ならば↓の論文が参考になると思います。
J Biol Chem. 2008 Apr 18;283(16):10745-52.
Global analysis of gel mobility of proteins and its use in target identification.

古老様が挙げてくださった過去トピの中にある、
リンク先の報告書のグループの論文です。
本文も supplemental figures も役立ちますが、
差し当たってはFigure 1 をご覧になると
びっくりされるかと思います(私もびっくりしました)。

平たく言ってしまうと、SDS-PAGEで観察した見かけの分子量は
過信してはいけないということですね。
理由は皆様の仰る通りです
(アミノ酸組成/修飾/その他)。

(無題) 削除/引用
No.2019-7 - 2008/09/26 (金) 23:27:01 - DDD
皆さんがコメントされている可能性が高いと思います。
私も経験がありましたので、SDS-PAGEの分子量は目安ぐらいで考えています。

MARCKS 削除/引用
No.2019-6 - 2008/09/26 (金) 22:56:49 - yos
 私もmobilityの若干のずれは経験があります
かなり極端な例もあるので紹介しておきますね

The MARCKS protein runs at about 80kDa on SDS-PAGE gels, although the real molecular is much lower, at about 31.5kDa. The reason for this is probably because the protein is extremely rich in acidic residues. Such proteins appear to bind less SDS than the average protein, and so migrate in PAGE more slowly than the normal protein.

出典:http://www.encorbio.com/rpolyclonal/RPCA-MARCKS.htm

(無題) 削除/引用
No.2019-5 - 2008/09/26 (金) 21:26:45 - A
私も同じ経験があります。タンパク質はうううさんも書かれている
転写因子でした。確か私の場合もトピ主さんと同じぐらい予想される
分子量とSDS-PAGE上での分子量に差が生じました。
後気になるのであればゲルろ過して分子量の推定を行うのも手かと
思います。この場合は電気的な性質の違いの影響が少ないでしょうから。

(無題) 削除/引用
No.2019-4 - 2008/09/26 (金) 16:55:47 - ううう
私もまったく同じ状態になっていましたが、いろいろ検討した結果
その蛋白質のチャージが比較的陽極のpotentialをもっていることがわかり、
おそらくそれのせいだと結論付けました。
SDS−PAGEで分子量測定する場合には、charge per unit mass がどの蛋白質も一定であるというのが、前提条件ですので、それが
ずれてしまうとSDS-PAGE上での移動度は分子量測定には使えないと思います。
転写因子などのDNA結合蛋白質ではこのようなことはよく
おこります。塩基性が強いんですよね。私が検討したものは、
マススペクトル上で38kDaの転写因子で、SDS-PAGE上では55kDa位に
みえます。人に聞いた話では、ある種の酵素でも
こういうことがおこった例があるそうです。

実験的に調べたいのならば、まずは等電点電気泳動などでその蛋白質が
塩基性によっていることが、一つの要因になりうるとと思います。

(無題) 削除/引用
No.2019-3 - 2008/09/26 (金) 15:53:07 - 古老
昔々、関連するトピックがありましたじゃ。

http://www.kenkyuu.net/cgi-biotech/biotechforum.cgi?mode=view;Code=4287

(無題) 削除/引用
No.2019-2 - 2008/09/26 (金) 15:24:56 - おお
HISは5kDaとかそれ以上SDSPAGEで上にシフトしますね(常にではありませんが)。
HISのポジティブチャージのため移動速度が遅くなるためと考えられます。
その他たんぱく質のアミノ酸のコンポーネントや配列によっては、かなりアミノ酸から得られる分子量よりシフトするものがあります。原因ははっきりと分かってないものが多いと思いますが大抵修飾の可能せいで片付けられますが、そうでないものもあるようです。ヒストンなんかはSDSPAGE上の分子量が劇的にかわる例だとおもいます。
意外とSDSPAGE上の分子量は当てにならないもんです。

質量分析とSDS-PAGEが表す分子量の違い 削除/引用
No.2019-1 - 2008/09/26 (金) 15:11:51 - ダラス
自分は修士一年の学生です。自分はまだあまり解明の進んでいないタンパク質について勉強しておりますが、どうしても分からない点があり、今回質問させていただきました。扱っているタンパク質はN末端にHis-tagを付加しており、アミノ酸から予測される分子量は約58kDaなのですが、SDS-PAGEによる見かけの分子量は約74kDaと約20kDaほど大きく表れます。何らかの修飾が起こっているとみて質量分析を行いましたが、求められた分子量はなんと約58kDaで、20kDa分の翻訳後修飾は起こっていませんでした。それではこのSDS-PAGEの見かけの分子量の増分約20kDaは一体何が起こっているのでしょうか?少しでも考えが浮かぶ方、どうぞご返信のほど宜しくお願いします。

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