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培養細胞と組織での免疫沈降の違い トピック削除
No.2007-TOPIC - 2008/09/24 (水) 13:47:16 - 沈降
免疫沈降についてお聞かせください。

現在、免疫沈降を行い、タンパク質Aを回収したいと考えています。

培養細胞にタグ付きタンパク質Aを発現させ、タンパク質Aに対する抗血清を使い、免疫沈降→タグに対するWB&CBB染色を行うと目的タンパク質Aが沈降されてきます。

そこで、組織から同じようにタンパク質Aを沈降させたところ、沈降されてきませんでした。抗血清量が少ないと思い、量を増やして行っても、結果は同じでした。ちなみに、コントロールはKOマウスを用いています。

培養細胞で免疫沈降できているので、免疫沈降に使える抗血清だと考えています。

培養細胞を用いる条件と組織を用いる条件(細胞抽出液調整バッファーや洗浄バッファーなど)は同じにしています。

このように、同じ条件でも培養細胞と組織とでは免疫沈降の結果に違いが出で来るのでしょうか?
このような場合、組織からの免疫沈降にてどのような変化を加えれば、改善していくでしょうか?
 
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No.2007-9 - 2008/09/28 (日) 00:11:46 - 名無し
いろいろな可能性が考えられるとおもいますが、抗体のエピトープが蛋白質間相互作用でマスクされるような場所だと、上手く抗体でキャプチャーする事ができないように思います。では細胞ではなぜ免疫沈降がうまくいったのかというと、想像するに、強制発現した培養細胞の中では生理的濃度の数倍から数十倍の蛋白質Aが存在していると思いますので、もし蛋白質Aが他の蛋白質群とinteractionする場合、パートナー分子の数は生理的な状態の時と同じで限りがある訳ですから、結果として大部分の蛋白質Aはあぶれてしまいます。つまりそれらは本来のパートナーと複合体形成してないのでエピトープはマスクされていないため、抗体はこれらの分子には容易にアクセスできて、結果として沢山回収できたのではないかと思います。

インターラクトームとかを見るのが目的でなくて、たんに内在性の蛋白質Aを組織から取ってきたいというだけなら尿素とかGdnHClとかあるいはSDSかなにかで変性条件で蛋白質を抽出してから希釈して免疫沈降すると上記のような問題や、エピトープが中に隠れて天然状態では免疫沈降できないような抗体でもうまくいく事があります。


補足ですが、ずっと前に、蛋白質試料液の蛋白質濃度を細胞のときの抽出液と同じくらいまで下げてみたら免疫沈降の回収率が上がった事があります。

たとえ抗体がうまく働いても、解糖系酵素とか細胞骨格のように量の多いものは別として、転写因子などの分子生物学の人たちが興味を持つ多くの内在性の蛋白質は量的に少ないのでクマシーで検出できるほど取るのはかなり難しいと思います。

(無題) 削除/引用
No.2007-8 - 2008/09/26 (金) 19:50:48 - 沈降
コメントありがとうございます。

>培養細胞でIPが可能だという確認は過剰発現させたタンパク質に対する免疫沈降だけでしょうか?内在性のタンパク質もきちんとIPできることを確認されていますか?

現在は過剰発現させたタンパクだけ沈降できています。内在的には発現していない細胞株を使用しているからです。

>IPされるときにRIPA bufferを使用されているとのことですがもう少しマイルドなLysis bufferを使われてみてはいかがでしょうか?FLAGやHAのようなエピトープを認識する強い抗体でもRIPA bufferだとIP効率が結構落ちてしまうような印象を受けます。

バッファーを変えてトライしてみたいと思います。

>抗体を作った時の抗原は何でしょうか

抗原は100アミノ酸程度の大腸菌リコンビナントです。

(無題) 削除/引用
No.2007-7 - 2008/09/26 (金) 09:29:06 - おお
すでに幾らかコメントがありますように、IPの条件がベストでないため効率が悪いのかエンドと過剰発現の性質の違いを見ているかのどちらかだと思います。
抗体を作った時の抗原は何でしょうか、フルレングスか広範囲をカバーするようなものでしょうか?
合成ペプチドでしょうか、それとも大腸菌リコンビナントでしょうか、あるいは自己免疫疾患とかの患者さんとかモデル動物から の血清でしょうか?
これらによって判断が違ってくると思います。特に合成ペプチドで作った物は、カバーできる範囲が狭いので、その領域のアミノ酸が修飾を受けていたり、たのタンパク質と相互作用していたりすると抗体がアクセスできなくなってしまいます。

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No.2007-6 - 2008/09/25 (木) 15:21:20 - K
培養細胞でIPが可能だという確認は過剰発現させたタンパク質に対する免疫沈降だけでしょうか?内在性のタンパク質もきちんとIPできることを確認されていますか?

私の予想ではIPは可能だけれども非常に効率の悪い抗体のような印象を受けます。過剰発現や精製タンパク質ならきちんとIP出来るのに、内在性のタンパク質になるといまいち・・・ という抗体は私も経験があります。

また他の可能性として内在性のタンパク質が主に形成しているようなタンパク質複合体では抗体が認識するエピトープが隠れているというようなことも予想されます。

IPされるときにRIPA bufferを使用されているとのことですがもう少しマイルドなLysis bufferを使われてみてはいかがでしょうか?FLAGやHAのようなエピトープを認識する強い抗体でもRIPA bufferだとIP効率が結構落ちてしまうような印象を受けます。

目的のタンパク質を抽出できる出来るだけマイルドなbufferで再度検討されてみてはいかがでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.2007-5 - 2008/09/24 (水) 20:45:35 - 一兵卒
ストレートのwesternのシグナルの強度を参照すれば、同じ効率でIPされているとしたら組織由来のサンプルでもIP-westernで見えるはずであるかどうかは、「量が少ないからと言われればそれまで」というような話ではなく、ある程度客観的に議論できることだと思いますが。

(無題) 削除/引用
No.2007-4 - 2008/09/24 (水) 20:28:09 - 沈降
返答ありがとうございます。

強制発現ですので、目的タンパク質量はかなり異なってくると思います。
したがって、量が少ないからと言われればそれまでですが。。


また、言葉足らずで申し訳ありませんでした。
組織からの抽出液をサンプルとしてWBで検出できることは確認しております。ですが、IP−WBでは検出できていません。

培養細胞ではIP−WBで検出できているので、やはり発現量ってことになってしまうのでしょうか?

組織の場合、使用するバッファーを変えるとうまく行くことはあるのでしょうか?現在は全て、RIPAバッファーにて行っています。

(無題) 削除/引用
No.2007-3 - 2008/09/24 (水) 15:19:14 - おお
多分細胞でTAGつきのタンパクというのは、プラスミドによる強制発現だと思います。強制発現は生理的な状態より10-100倍場合によってはそれ以上の量を発現させることができます。
ですからIP後CBBでみてしっかりバンドが得られる場合があります。
加えて、生理的な発現量でCBBではIPしてもバンドかクリアーに見れなくても不思議でありません。
でまず組織のばあい、ライセートをIPせずに直接WBで検出できるか確認されたでしょうか?IP後同じ抗体でWBをしてIPしたタンパクが確認できるでしょうか?まずはこの二点を考慮して実験を進められると良いと思います。
確かにもっと複雑な事情でIPできない可能性は否定できませんが、そこに至るまでのデーターの有無を提示されていませんので、上記のことがクリアーになってからの議論になると思います。

(無題) 削除/引用
No.2007-2 - 2008/09/24 (水) 13:50:23 - 一兵卒
発現量が全然違うからではないでしょうか。その組織でも十分な量発現していることは確認済ですか?

培養細胞と組織での免疫沈降の違い 削除/引用
No.2007-1 - 2008/09/24 (水) 13:47:16 - 沈降
免疫沈降についてお聞かせください。

現在、免疫沈降を行い、タンパク質Aを回収したいと考えています。

培養細胞にタグ付きタンパク質Aを発現させ、タンパク質Aに対する抗血清を使い、免疫沈降→タグに対するWB&CBB染色を行うと目的タンパク質Aが沈降されてきます。

そこで、組織から同じようにタンパク質Aを沈降させたところ、沈降されてきませんでした。抗血清量が少ないと思い、量を増やして行っても、結果は同じでした。ちなみに、コントロールはKOマウスを用いています。

培養細胞で免疫沈降できているので、免疫沈降に使える抗血清だと考えています。

培養細胞を用いる条件と組織を用いる条件(細胞抽出液調整バッファーや洗浄バッファーなど)は同じにしています。

このように、同じ条件でも培養細胞と組織とでは免疫沈降の結果に違いが出で来るのでしょうか?
このような場合、組織からの免疫沈降にてどのような変化を加えれば、改善していくでしょうか?

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