検証してみましょう。
>A-linker-A取得を目論む。
>1)A−linkerの作製
>linkerの両端にそれぞれAの後部、前部を付加した後、
>頭に制限酵素サイトを付加したAとoverlap extension PCR。
>これにより制限酵素サイトI-A-linker-Aの前部を取得。
>2)A-linker-Aの作製
>1)と後に制限酵素サイトIIを付加したAとをprimerなしで2サイクルほどPCRしたの後、制限酵素サイトI,II特異的なprimerを添加しPCR。
>バンドはほとんどA、
最終的にPrimer I-A-Primer IIで増幅されているということですから、そういう構造ができているということですね。この実験デザインだと当然かと思います。
(1)で、A-L, L-A, P1-A(L: linker, P: 制限酵素サイトプライマー)が参加しているとすると、できるのはP1-A-Lか、P1/L-Aが優勢(/ mismatch)
(2)でA-P2を加えると、P1-A-P2ができてP1とP2でPCRされる。
こういうことではないでしょうか。
私なら、
1) PCRで、P1-A-LとL-A-P2をつくる。
2) P1-A-LとL-A-P2をまぜて、primerなしで伸長反応。あるいはP1, P2を加えてPCR。鋳型のアニーリングの可能性は
P1-A-L:L-A-P2と、P1/L-A:A-L/P2であり(: anneal, / mismatch)
前者は二量体を生じる。
後者は両端にミスマッチがあるので、校正活性の高い条件でなければ、
P1-A-P2の構造はできないのでPCRで増えてくることはない。
PCRする場合、校正活性に注意するほかに、伸長が最初のAの内部でとまった反応産物ができると、それが鋳型にアニールして伸長した時に、やはりP1-A-P2の構造ができる可能性があるので、伸長反応は十分に。
勘違いがあるかもしれませんが、いかがでしょうか。 |
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