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RNA抽出でのRNAlaterの二層化
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No.1974-TOPIC - 2008/09/17 (水) 18:33:20 -
ぺん
いつも大変勉強させて頂いております。
RNAlaterの持ち込みが多く、RNA抽出のイソプロ沈の際に二層化して
しまいます...
対象はRNAlaterで保存した土壌試料で、AGPC法のラージスケール
(土壌1g以上) で抽出しています。
テクニカルサポートからの返答は、
@土壌をPBSで洗浄する A二層化が消えるまで50% isopropanolを加え続ける
でしたが、5倍量以上の50% isopropanolを加えても均一になりません。。
また、AGPC法の代わりにカラム抽出や磁性ビーズ抽出も考えましたが、
カラムは詰まりそうですし、磁性ビーズ法はスケールが小さく
(試料30mg以下など)、厳しいかなと思っております。
土壌故のマニアックなご相談かも知れませんが、
何かご助言がございましたらどうぞ宜しくお願い致します。
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(無題)
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No.1974-18 - 2008/09/24 (水) 09:14:48 -
ぺん
later1様、
おはようございます。ご連絡、大変ありがとうございました。
>私の質問は、"そのクロロホルムを入れる前の一層になるはずの状態で二層になってしまい、うまく抽出できなかったので、何か解決法があればお伺いしたい"というものでしたが、状況が少々違っていたようです。
記載に正確性を欠き、申し訳ございませんでした。確かに状況が違いましたね。
私はkitを用いており正確な内容はわかりませんが、土壌+バッファー+(多分)SDS+(多分)塩酸グアニジン溶液+ビーズで粉砕後、PCIを加えてさらに粉砕する、というプロトコルです。later1様のような二層化が起っていたかはわかりません。また、私はRNAlaterを用いたサンプルでRNA抽出を完了させたことがなく、このプロトコルで抽出できるかは未検討です。情報が少なく、申し訳ございません。
ちなみに、某メーカーに問い合わせたところ、カラムの試供品を提供するので
(エタ沈後ではなく)ライゼートを直接アプライしてもRNAが回収可能か、検討して欲しいと提案されました。ロジカルに考えると厳しいとは思うのですが... もし解決案が見つかったらご連絡差し上げます。また何かございましたら、どうぞ宜しくお願い致します。
(無題)
削除/引用
No.1974-17 - 2008/09/23 (火) 00:47:20 - later1
どうもありがとうございます。
PCIを入れるということなので、元のAGPC法とは少し違うやり方なわけですね。
我々の場合、
Sol.D→PhOH、NaOAc→攪拌→CI
または、ISOGEN等→攪拌→クロロホルム
という順でやってます。
私の質問は、"そのクロロホルムを入れる前の一層になるはずの状態で二層になってしまい、うまく抽出できなかったので、何か解決法があればお伺いしたい"というものでしたが、状況が少々違っていたようです。
>やはり、この問題には簡便な解決策はなさそうですね
そうなんですよね。
限外ろ過も汚いサンプルではかなり困難で、デブリを遠心で、脂質をクロロホルムで除けば、何とかできるようになる感じです。
うまい解決策が見つかったら是非お知らせください。
(無題)
削除/引用
No.1974-16 - 2008/09/22 (月) 09:30:12 -
ぺん
later1様、
おはようございます。
>フェノールを加えた段階では二層にはなりませんか?
RNAlater層、PCI層、水層の3層になる、ということでしょうか??
私は土壌、バッファー、PCIを入れ、すぐに激しく撹拌していますので、
ドレッシングのような(乳化のようなどろっとした状態)になります。
遠心後は、通常通り、PCI層と水層の2層に分かれます。
>本件へのアドバイスですが、
>私はイソプロ沈のときに塩が原因で二層化する場合は、下層を回収して限外ろ過で脱塩しています。
>時間がかかりますが、他にあまり有効な方法がないので。
ありがとうございます。やはり、この問題には簡便な解決策はなさそうですね... 二度と入手できない希少なサンプルだったのに、予備実験もそこそこにRNAlater保存してしまった自分の甘さが悔まれます...
(無題)
削除/引用
No.1974-15 - 2008/09/21 (日) 18:27:05 - later1
ぺんさんがまだ見ておられたらお聞きしたのですが、
フェノールを加えた段階では二層にはなりませんか?
私の場合そこで悩んでいます。
PBSで洗えば効きますか?
本件へのアドバイスですが、
私はイソプロ沈のときに塩が原因で二層化する場合は、下層を回収して限外ろ過で脱塩しています。
時間がかかりますが、他にあまり有効な方法がないので。
取り急ぎ、
削除/引用
No.1974-14 - 2008/09/18 (木) 14:37:09 -
ぺん
すみません、議論がずれています。課題はRNAlaterの持ち込みです。
(私の議論がつたないせいですね...申し訳ございません)
RNAlaterを入れずに保存した同一試料では、イソプロ沈での
二層化は起こりません。よって、二層化の原因は(多糖ではなく)
RNAlaterの持ち込みです。ライゼートのカラム精製は不可能そうなので、
(カラム詰まり解消の目的で)多糖除去を頑張っても現段階では
根本解決にはなりません...
(ちなみに、RNA抽出は土壌用Kitを用いており、AGPC法の後に多糖除去、
カラム精製は行ないますので、ご心配なさらないでください)
>PBSで洗浄するというのは試したのでしょうか。
PBSで洗浄後に50% isoporopanolを加えた時の結果です。
>ProOHは間違いなく2-ProOH (isopropanol)を使っていますか?
間違いございません。
CsCl、ethanolは一度試す価値ありかも知れませんね。
ありがとうございます。
P.S. ご助言くださった皆様、どうかお気を悪くなさらないでください。
親身に議論してくださり、大変感謝しております。
Kit
削除/引用
No.1974-13 - 2008/09/18 (木) 14:10:44 - ぽー
土壌からのRNA抽出用のキットも売ってますが・・・
http://www.funakoshi.co.jp/shiyaku/entry/652.php
便利そうですがちょっと値段は高めですね(汗
(無題)
削除/引用
No.1974-12 - 2008/09/18 (木) 13:59:59 -
おお
>[Re:5] ぺんさんは書きました :
> さっそくのご指南、ありがとうございました。
>
> RNA収量は、100ng〜数ng/g-土壌です。
> ラージスケールが必須で、今後は数百gの土壌からRNA抽出する予定です。
> かなり変わった試料&研究内容なもので...
>
> 土壌試料は腐植酸や多糖が多いため、核酸(不純物を含む)は
> 非常に粘性が高く、非特異的吸着でロスしたり、カラムも
>
RNAlaterというよりも、多糖とかが問題になっているような気がしてきました。CTABなどを使う方法のほうがいいかもしれませんね。いろいろな応用の仕方があるようですし、さらに簡便な方法も出ているようです。AGPC法のあとにCTABを使う方法もあるようですが、AGPC法で行き詰まっているのでいきなりCTABのほうがいいかもしれません。
この辺は経験がありませんので、詳しくはご自分でお調べください。
タカラがさらに簡便にできる試薬も売っているようです。
catalog.takara-bio.co.jp/PDFFiles/WA005_j.pdf
catalog.takara-bio.co.jp/product/tech_info_detail2.asp?unitid=U100003441&masterid=M100001917
www.springerlink.com/content/u633732khqg0736h/
www3.interscience.wiley.com/journal/120750747/abstract?CRETRY=1&SRETRY=0
www.nibb.ac.jp/evodevo/5-3.html
www.nacalai.co.jp/toriatukai/pdf/24-31.pdf
http://を前に補ってください
(無題)
削除/引用
No.1974-11 - 2008/09/18 (木) 13:30:48 - AP
もしかすると、ProOHではなく、3 volのEtOHで沈殿すると層分離しないかもしれません(5倍量以上の50% isopropanol加えるくらいなら、体積が増えるのはかまわないとして)。硫安が入っていると析出するかもしれませんし、通常のプロトコールからはずれるので純度が心配というなら、沈殿を適当量の水にとかして、それに対して通常のAGPCを繰り返すといいのでは。
(無題)
削除/引用
No.1974-10 - 2008/09/18 (木) 13:18:50 - AP
>@土壌をPBSで洗浄する A二層化が消えるまで50% isopropanolを加え続ける
でしたが、5倍量以上の50% isopropanolを加えても均一になりません。
PBSで洗浄するというのは試したのでしょうか。大量の硫安の残留が原因ならそれで解決するはずですが。硫安で相分離するのかどうかはわかりませんが、
ProOHを飽和CsCl水溶液で飽和させると(CsCl法で精製したプラスミドからEtBrを除く抽出で使われる、BuOH抽出の別法)、飽和ProOH層とCsCl水溶液層に分離するので、硫安でも起こるかもしれません。
また、ProOHは間違いなく2-ProOH (isopropanol)を使っていますか?
2-ProOH(n-ProOH)だと疎水結合力が高いので、条件によっては分離しやすいのかもしれません。
(無題)
削除/引用
No.1974-9 - 2008/09/18 (木) 12:38:58 - Pumpkin
多糖が問題であれば、1volの5M KOAcと1/4volのethanolをPC処理後の水層に加えて混合してから、クロロホルム抽出すると中間層に多糖がある程度トラップされます。
Plamt Molecular Biology Report, 20, 279-286(2002)
(無題)
削除/引用
No.1974-8 - 2008/09/18 (木) 12:33:22 -
おお
>[Re:6] ぺんさんは書きました :
> GEのカラムは使えないかも知れません。。。
>
> RNAのカラムへの吸着は、エタノール添加後ですね...
> (プレフィルター濾過は、ライゼートですが...)
> ここでRNAlaterが分離してしまうので、カラム吸着も
> うまく行かない予感がします。。
>
> とりあえず、GEにライゼートの状態でもRNAが吸着しうるのか、
> ダメもとで問い合わせてみました。また情報が得られましたら
> ご連絡致します。
>
>
あっそうか根本的に解決しない可能性があるのですか、、
うーんエタノールを加えないとカラムに吸着しないと思います。
(無題)
削除/引用
No.1974-7 - 2008/09/18 (木) 12:33:22 - Pumpkin
RNAlaterに保存したサンプルからRNAを抽出したことがないんですが、土壌のような培養基質で培養した生物からRNAを抽出しています。参考になればと思うんですが。。。
培養基質(2gくらいかな)もろとも凍結粉砕して、AGPC法で抽出します。ここでは培養基質由来の低分子色素(ポリフェノールとか)や多糖が共抽出されてきます。ここのままイソプロ沈やエタ沈するとRNA溶解液が氷上でゲル化したりRNAペレットが色素で染まったりまでします。すでにアグリゲーションを起こしているので、ここから綺麗にするのにはきついです。そこで、AGPで抽出した後に、水層をデブリスが無くなるまでPC抽出して、さらにCIAで抽出を繰り返します。その後LiCl沈澱で水層に溶けている色素を除去しています。土壌ということですのでかなり染まっているようであれば2-3回LiCl沈澱をすれば綺麗なペレットとして回収できると思います。そのあと、エタ沈をしてできあがり。
RNAlaterの成分がLiCl沈澱で取り除けるとよいのですが、たぶん大丈夫のような気もします。
GEのカラム
削除/引用
No.1974-6 - 2008/09/18 (木) 11:13:45 -
ぺん
GEのカラムは使えないかも知れません。。。
RNAのカラムへの吸着は、エタノール添加後ですね...
(プレフィルター濾過は、ライゼートですが...)
ここでRNAlaterが分離してしまうので、カラム吸着も
うまく行かない予感がします。。
とりあえず、GEにライゼートの状態でもRNAが吸着しうるのか、
ダメもとで問い合わせてみました。また情報が得られましたら
ご連絡致します。
収量など
削除/引用
No.1974-5 - 2008/09/18 (木) 10:37:39 -
ぺん
さっそくのご指南、ありがとうございました。
RNA収量は、100ng〜数ng/g-土壌です。
ラージスケールが必須で、今後は数百gの土壌からRNA抽出する予定です。
かなり変わった試料&研究内容なもので...
土壌試料は腐植酸や多糖が多いため、核酸(不純物を含む)は
非常に粘性が高く、非特異的吸着でロスしたり、カラムも
詰まりがちではあります。とは言え、GEのプレフィルターとカラムは
ぜひ一度は試してみたいと思います。さっそく、GEに問い合わせて
みます。ありがとうございました。
透析も考慮に入れてみます。選択肢は多い方がいいですしね。
様々なご提案をして頂いてとても感謝しております。
(無題)
削除/引用
No.1974-4 - 2008/09/18 (木) 06:00:15 -
おお
追加いたします。GEのカラムのキットはフィルターがついていてそれで前処理してカラムに詰まりそうなゴミを除去できるようになってます。ですからLYSISバッファーをくわえ、土壌ということなので遠心して溶液部分をフィルターにかけてから、RNA回収のカラムにのっけることができるようなきがします。あとは収量/スケールの問題でしょうか、、、
(無題)
削除/引用
No.1974-3 - 2008/09/18 (木) 05:51:27 -
おお
あと、RNA収量はどれくらい見込まれるのでしょうか、、、
試料1gといっても、菌体や組織と違うので、生体材料なんかよりずっと多くの試料をアプライできるのではと思うのですが、、、
(無題)
削除/引用
No.1974-2 - 2008/09/18 (木) 05:46:59 -
おお
RNAlaterは多量の硫安が入っているようですね。
今思いつくのは、Denaturing solutionで溶解後、透析チューブにいれて、外液もDenaturing solutionをつかって、透析するってところでしょうか、、、、guanidinium thiocyanateが結構必要かもしれませんので意外とぜいたくな実験になるかもしれません。
RNA抽出でのRNAlaterの二層化
削除/引用
No.1974-1 - 2008/09/17 (水) 18:33:20 -
ぺん
いつも大変勉強させて頂いております。
RNAlaterの持ち込みが多く、RNA抽出のイソプロ沈の際に二層化して
しまいます...
対象はRNAlaterで保存した土壌試料で、AGPC法のラージスケール
(土壌1g以上) で抽出しています。
テクニカルサポートからの返答は、
@土壌をPBSで洗浄する A二層化が消えるまで50% isopropanolを加え続ける
でしたが、5倍量以上の50% isopropanolを加えても均一になりません。。
また、AGPC法の代わりにカラム抽出や磁性ビーズ抽出も考えましたが、
カラムは詰まりそうですし、磁性ビーズ法はスケールが小さく
(試料30mg以下など)、厳しいかなと思っております。
土壌故のマニアックなご相談かも知れませんが、
何かご助言がございましたらどうぞ宜しくお願い致します。
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