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大きなサイズのベクターのクローニング トピック削除
No.1928-TOPIC - 2008/09/10 (水) 10:57:35 - Vec
クローニングでの質問です。よろしくお願いいたします。
14kbのベクターに1kbのインサートを入れようとしています。
カナマイシン耐性。大腸菌はPIRを要求するもので、ケミカルコンピテントです。
ポジティブコントロールとして20microLのコンピテントセルに200ngのベクター(14kb)を形質転換すると、プレートに500〜600個のコロニーが出ます(これも少ないのではないかと思っているのですが)。
KpnI/SalIで切断後、電気泳動してバンドを切り出し、ベクターとインサートを1:2でライゲーションしました(Total 200ng)。16℃、3時間です。これをすべて形質転換しました。しかし、コロニーが2〜3個しか出ません。
UVはできるだけ当てないように切り出していますが、過去ログを読みますと、UVの影響が指摘されていましたので、ベクターの方は電気泳動をしない方がよいのかとも考えていますが…。(その場合は、制限酵素処理後フェノクロでの精製でよいのでしょうか)
その他、何かお気づきの点があればご教授いただければと存じます。
 
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(無題) 削除/引用
No.1928-40 - 2008/09/25 (木) 23:00:59 - おお
>[Re:39] おおさんは書きました :

> トランスフォーメーション後3時間の培養で2000と言うのは、やはり分裂回数を考えると違うクローンを取ってきても違うクローンを拾ってきているかもしれないとも思えるので、

--->トランスフォーメーション後3時間の培養で2000と言うのは、やはり分裂回数を考えると違うクローンを取ってきても同じクローン由来の大腸菌を拾ってきているかもしれないとも思えるので、

訂正しておきます。

(無題) 削除/引用
No.1928-39 - 2008/09/25 (木) 21:27:27 - おお
みなさんのコメントがすでにありますので、いまさらという感じですが、感想をすこし書いておきます。
トランスフォーメーション後3時間の培養で2000と言うのは、やはり分裂回数を考えると違うクローンを取ってきても違うクローンを拾ってきているかもしれないとも思えるので、ちょっと気持ち悪いです。もししたいのであればやはり1時間のところを1時間半にするくらいでいいのかなと思えます。2枚プレートを使ってまいてるということなので、半分を1時間半後にまいて、残りを3時間後にまくのもてかなぁと思ったりもします。
幸い入っている可能性のクローンが得られているようですので、もしそのプラスミドを持ったクローンがプラスミドの性質状増え方が遅くなるような場合は、インサートの入ってないプラスミドをもつクローンが3時間の培養で優位に増えてくると余計に目的のクローンを拾いにくくなります。

さて、酵素がきいていない可能性ですがこれは一つはインサート無しでプラスミドをライゲーションしたコントロールを同時に取れば察しが付きます。あと、得られたはずれのクローンのほぼ全部が切り出したはずのクローンニングサイトを持っている場合です。20ほど調べたそうなので入ってないクローンがKpnIやSalIできれるなら、切れ残りのセルフライゲーションといって良いと思います。
KpnIやSalIは切れにくいということですが、私は結構使います。ただ相性悪いですし、同時には切れませんね。切れ残りが心配な時には私はまず必要量のプラスミドを半分にわけ、一方をKpnI、もう一方をSalI単独できります。で処理後電気えいどうで確認します。
確認した時点で両方とも切れているようであれば、その条件でじゅうぶん切れているだろうと判断して次の酵素処理を同じ条件でやります。

(無題) 削除/引用
No.1928-38 - 2008/09/24 (水) 22:41:09 - AP
>今回、反応はDouble Digestionで行っています。次回からKpnIでクローニングするときには1段階ずつ消化したほうがいいのですね。了解いたしました。

蛇足ですが、同じバッファで同時消化できる酵素の組み合わせでも、あえてsingle digestして、電気泳動で完全消化を確認してから、二番目の消化をすると、どちらか一方しか切れていないという可能性を大幅に減らすことができます。また、認識配列が隣り合った酵素だと、どちらを先にするかで切れたり切れなかったりする場合があります(TAKARA, NEBなどに資料があったはず)。


>ちょうどTAKARAのKpnIがなくなるところなので、Acc65Iの購入を検討しているのですが、うちのラボでは酵素は全てTAKARAでそろえていて、Double Digestionの時のバッファー早見表が便利だなと思っています。

至適バッファの異なる酵素を、compromiseするというバッファで同時に切るのはあくまでも次善策であって、たとえメーカのガイドに従っても、不完全消化やスター活性のリスクは高いということを忘れないでください。
各社の二重消化のテーブルは100%保証されているものではないと考えていいです。だって、各酵素について「これがベストの選択です」というバッファがあるのに、それとはずれたバッファで切るというのだから悪影響が全くないわけないでしょう。

切れのこりがあろうと、スター活性で壊れるものがあろうと、簡単なサブクローニングくらいなら効率が下がっても目的のものはとれるかもしれません。
しかし、今度のような難しいクローニングの場合はするべきではないです。
まして、単独で消化するのもトラブりがちで、塩濃度が両極端のSalIとKpnIだったら、私なら絶対にやらないです。


>Acc65I(NEB Buffer3)の場合、TAKARAのBufferの兼ね合いは、Buffer Hぐらいに相当すると見なしてよいのでしょうか。そのあたりが確信が持てないのでちょっと購入を躊躇しているのですが…。

組成は各社カタログなどで公開していて、基本的にuniversal buffer systembuffer(L, M, H, K, T)準拠のはずで、対応するバッファどうしで交換可能です。違う見解の方もいらっしゃるようですが。
http://www.kenkyuu.net/cgi-biotech2/biotechforum.cgi?mode=view;start=1;Code=1140

Acc65IはSphIとちがって5' protrudingであることと、dcm methylation感受性であることに注意してください。

(無題) 削除/引用
No.1928-36 - 2008/09/24 (水) 21:22:49 - Vec
>AP 様
詳しい解説をありがとうございます。とても勉強になりました。
そのせつは、お世話になりました。
おかげさまで、ようやく1クローン取れました。ありがとうございました。
今回、反応はDouble Digestionで行っています。次回からKpnIでクローニングするときには1段階ずつ消化したほうがいいのですね。了解いたしました。
ちょうどTAKARAのKpnIがなくなるところなので、Acc65Iの購入を検討しているのですが、うちのラボでは酵素は全てTAKARAでそろえていて、Double Digestionの時のバッファー早見表が便利だなと思っています。
Acc65I(NEB Buffer3)の場合、TAKARAのBufferの兼ね合いは、Buffer Hぐらいに相当すると見なしてよいのでしょうか。そのあたりが確信が持てないのでちょっと購入を躊躇しているのですが…。

そういえば不思議だったのですが、今回作ろうとしていた6つのコンストラクトのうち、他のプラスミド抽出と同じ条件で同じ日にプラスミドを調製したにも関わらず、KpnI/SalIでインサートが全く切り出せなかったプラスミドが2種類ありました。(シーケンスでは、ちゃんとKpnIとSalIの切り口はあるのです)。このとき、他のプラスミドはしっかりと切れていました。
これはプラスミドの構造の問題なんでしょうか。こういうプラスミドの場合、何度Miniprepで取り直しても、切れないものなのでしょうか。ちなみに、これらのクローンは二段階消化を行っても切れず、もう一度取り直しても切れませんでした。
ひょっとすると、ベクターでもこのような事が起こっているのかもしれません。ベクターの切れ残りの可能性は充分にありえそうです。

こんどは制限酵素消化を疑ってみましょうか 削除/引用
No.1928-35 - 2008/09/24 (水) 20:16:54 - AP
大勝利ではなかったですが、一歩前進ですね。

1/20ですか。先日書いた概算のように、3時間回復培養しているあいだに100倍に増殖しているとすると2000コロニーは20クローン由来、その1/20だけがあたりなら1クローンしかとれてないということになります。

形質転換効率をあげて、(回復培養時の増殖をしないで)100コロニーも出れば、1/20でも5つもあたりがあるので、実用範囲だと思います。

私も、昔からのやり方で、directional cloningでも脱リン酸しているのですが、
Molecular Cloningの3版では、脱リン酸処理に懐疑的で、目的のligationの効率も著しく下げるので、どうしても必要な時以外はしない方がいいとなっています。空のクローンがたくさん生えたとしても、今では大量スクリーニングが容易に出来る方法(colony hybridizationやcolony PCRなど)があるので、S/Nよりもligationの効率の高さを取った方が確実性が高いというんですね。
今回のように、形質転換自体の効率が低い場合(正味、総コロニー20個のうち、あたりが1個)、脱リン酸でligation効率が一桁下がったらアウトです。

バックを下げるには、空のクローンの由来を考えてみる必要がありますね。
切り出しをしているから、環状の切れのこりはないはず(OCとの分離が良くなくてコンタミしている可能性はありますが、OCは切れやすいのでそのまま残ることは少ないと思います)ですから、self-ligationの可能性が高い。完全にdouble digestが出来ていればself-ligationはまず起こらないので、どちらかが切れ残っている、という可能性が高いのではないでしょうか。

KpnIもSalIも切れにくいことでは悪名高い酵素です。
塩が入ると切れないKpnIと高塩濃度を要求するSalIというのもやっかいです。
切るときはKpnI消化後SalIへと順次消化でしょうか。メーカーがヒントを出していたとしても同時消化はしない方がいいですね。

順次消化ならKpnIで完全消化しているのを確かめてからSalIにいけば確実でしょう。制限酵素の切れにくさは、おもにプラスミドの高次構造によるので一旦線形にしてしまえば、すんなり切れることが多いです。
SalIはプラスミドの高次構造に特に弱くて、昔のTAKARAのカタログでは(今はもっと低めに書いてあると思いますが)、完全消化するのには50-60倍過剰必要となっていたと思います。私はそれが刷り込みになっていて、プラスミドをSalIで消化するときは、ずっと50倍くらいでやっていて、そのおかげか、SalIが切れなくてトラブッたことはないです。

それと、前に指摘がありましたが、KpnIは塩のキャリーオーバーがあるとたちまち切れなくなるし、ユニバーサルバッファー(L)ではマックスの活性が得られなかったり、失活しやすかったり、プラスミドに対して効き目が弱かったりします。私はクローニングで使うのは極力避けています。
これも、指摘がありましたが、KpnIのisoschizomerをつかうといいのではないでしょうか。Acc65Iなら高塩濃度バッファーなので途中で塩濃度調整しなくても二重消化できますね。

(無題) 削除/引用
No.1928-34 - 2008/09/24 (水) 19:51:41 - Vec
>カナマイシン様

>トランスフォーメーション後の大腸菌コロニーの大きさに
バラツキはありませんでしたでしょうか?

ありましたね…。ベクターだけがライゲーションされると、プロモーターレスになるので(インサートはプロモーターです)、遺伝子が発現していない状態になるのだと思います。ひょっとすると、大きなコロニーはプロモーターレスなのかもしれません。次はサテライトを拾わないように気をつけながら大小二つのコロニーを取ってみようと思います。

>コロニーが2000出るのであれば(これは1プレートに、ではないですよね?)
2プレートに分けたので、1プレートあたり1000個ぐらい生えたということになります。しかもこの大量なコロニーの中でアタリが1/20という確率だと、インサートチェックに骨が折れます。
次は脱リン酸化+Ligation o/nにしてみようと思います。

>経験上、そのように取れにくいクローンを無理して1・2個取った場合、
変異等の不具合がある場合があるのでじゅうぶんご注意ください。

そうでない事を祈っています。でも、あまりに確率が悪いと何かそのコロニーを採用するのも気持ち悪いです。というのも、インサートチェックのシーケンスも13kb全部行うことはできませんので・・・。

(無題) 削除/引用
No.1928-33 - 2008/09/24 (水) 19:16:12 - カナマイシン
追記。コロニーが2000出るのであれば(これは1プレートに、ではないですよね?)
やはり脱リン酸化処理はした方がいいのではないかと個人的には思います。
もちろん人それぞれ流儀があるので、最終的には考え方次第です。

(無題) 削除/引用
No.1928-32 - 2008/09/24 (水) 19:14:32 - カナマイシン
1つだけ、ですか…不吉なことを言うようで恐縮ですが、
経験上、そのように取れにくいクローンを無理して1・2個取った場合、
変異等の不具合がある場合があるのでじゅうぶんご注意ください。

具体的には、たとえば点変異やミスライゲーションによりフレームがずれていて
自分の目的遺伝子が発現しないなど。
この場合はやはり目的遺伝子が大腸菌にとって毒性を持っていて、
その発現が正常になされなかったおかげでコロニーができた、と考えられます。

もちろん根性で絞り取って成功の場合もあります。ご武運をお祈りいたします。



諸先生方によるアドバイスの追加になりますが、
トランスフォーメーション後の大腸菌コロニーの大きさに
バラツキはありませんでしたでしょうか?
時折、大小2種類のコロニーが出て、どちらかだけがアタリ、という場合があります。
例えば小コロニーがアタリの場合は、毒性遺伝子の発現により生育が悪くなった、と
説明できます。
しかしやっかいな問題として、小コロニーはそもそも生育が悪いので
ピックアップしそびれる場合があります。
形質転換効率が高く、プレート一面にコロニーが出ているような状況だと、
大コロニーのみが優先して生えてきてしまう場合もあります
(小コロニーはサテライトと区別がつかなかったりする)。

数十コロニーがプレートに生えるように調節して、少し長めに培養を行い、
コロニーの大きさを見てみるのも一助になるかもしれません。

ありがとうございました 削除/引用
No.1928-31 - 2008/09/24 (水) 18:39:14 - Vec
ようやく1つだけクローンが取れました。
なんとか解決済みのボタンを押せそうです。
インサート確率はおよそ1/20でした。
6つのコンストラクトを取らなければならないのですが、
まだまだインサートチェックに時間がかかりそうです。
次はやはり、脱リン酸化処理を行おうと思います。
結局何が一番の問題だったのかよく分かりませんが、
先生方、ご指導ありがとうございました!

解決済みボタンを押そうとしたのですが
エラーで解決済みが押せなかったのでご報告させていただきます。

感動しました! 削除/引用
No.1928-30 - 2008/09/19 (金) 10:17:21 - Vec
先生方、ご指導ありがとうございました!
様々なご意見を総合して、
@ベクターを新しく取り直した
AUVは当てなかった
B脱リン酸化処理は行わなかった
Cベクター:インサート比 1:5
Dligation o/n
Eケミカルコンピテント50 micro Lにtotal 100ng/5 micro L
Fアフターインキュベーションを3時間まで延長した
G抗生物質の濃度を1/3に落とした

これで2000個以上プレートにコロニーが生えました!
プレートを持って小躍りしました。
あとはインサートチェックです。スカでなければよいのですが…。
インサートチェックの結果が出ましたら、今度こそ解決済みボタンを押しにまいります。
本当にありがとうございました!!!

(無題) 削除/引用
No.1928-29 - 2008/09/16 (火) 11:44:23 - おお
>[Re:28] Vecさんは書きました :

> 細胞を傷害するタンパク質を産生するので、考えられるかもしれません。ですが、それを入れたという先行実験がありますので、それが原因とも言いがたい印象です.

昔からここで議論されている、難しいベクターを使う時の対処法がいくつかあったと思います。

ケミカルコンピであれば、ヒートショックを37度でおこなう
....これは大きなプラスミドとか、リコンビネーションがおきやすい時に有効だという意見だったと思います。

プレートにまいたあと30度で培養する(私は室温でインキュベーターに入れずに実験台においておくことが多いです、室温が25ぐらいに保たれていないといけませんが、、、)。
....これは大腸菌あたりのプラスミドのコピー数をさげるので、大腸菌に悪さするプラスミドの毒性が軽減できる。

こうせい物質の濃度を従来の1/3ぐらいに下げる。
....これも大腸菌あたりのプラスミドのコピー数をさげるので、大腸菌に悪さするプラスミドの毒性が軽減できる。


その他にもあったかなぁ、、、勘違いとかあったらフォローください。因みに30度とこうせい物質の濃度さげるのはよくやります。特に発現系のベクターは毒性があるかないか分かるまえから、そうしていることが多いです。やりなおしたくないですから。

ご指導ありがとうございます! 削除/引用
No.1928-28 - 2008/09/16 (火) 10:40:20 - Vec
先生方、丁寧なご指導ありがとうございました。
とても励みになっております!

先生方のご意見を総合し勘案した結果、次の条件は
@ベクターを新しく取り直す
AUVは当てない
B脱リン酸化処理は行わない
Cベクター:インサート比を検討する
Dligation o/n
Eアフターインキュベーションを3時間まで延長する
Fエレクトロポレーションで行う(未消化ベクターでのコントロールも取る)

ところで、先生方にご質問なのですが、14kbのベクターのスタッファー部分(およそ4kb)を削って小さくしてもいいものですか? あまりにも上手くいかないので、少しでもベクターのサイズを小さくしたいと考えているのですが…。スタッファーは削ってはいけないものなのでしょうか。馬鹿な質問でしたら申し訳ありません。

>AP様
>現状コロニーが0であるのが、回復培養を伸ばすだけでコロニーが取れるようになるなら重畳、どうしてそうなるかはともかく、やってみてもいいと思います。

そうですね。それで0という事態を免れるならば、是非やってみたいと思います。

>かなり低めですね。作りたてであれば10^9 cfu/ug pUCくらい出てもおかしくないのですが。大腸菌株の特性でしょうか。

効率が低いのは大腸菌の特性ではないと思います。今回、初めてエレクトロコンピテントを作製して色々と落ち度があったので、思い当たるふしはあります。OD600=0.48の状態で作ったのと、10%グリセロールでのストックの時に少し薄めに作ってしまったので(ケミカルコンピテントと比較して何か濃すぎる気がしたので…あとで、エレクトロコンピテントは濃いものだと知ったのですが)

>今回は、最初に書いてあったような、未消化の14 kbベクターのコントロールはやらなかったですか?
それが、急場の実験でしたのでキュベットが足りず、それをやっていないんです。キュベットを購入しましたので、届いたらそれもコントロールとして加えようと思います。

>まさかとは思うけれどligaseが死んでいないかとか。
Ligaseはおろしたてです。
次は脱リン酸処理を省いてみます。

>おお様
>お使いのプラスミドがニックなどが入ってすでに悪くなってしまっている可能性はないですか。
ご指摘のとおり、これが疑わしくなってまいりました。このベクター自体のDNAを取り直してみようと思います。

>脱燐酸化は、制限酵素の切れ残りがないと思えるなら省略していいかと思います。
わかりました、省略いたします。

>何か大腸菌で発現する系でしょうか、、プラスミドを入れること自体が大腸菌に負担になっているとか、、、
細胞を傷害するタンパク質を産生するので、考えられるかもしれません。ですが、それを入れたという先行実験がありますので、それが原因とも言いがたい印象です。ちなみに、インキュベーションを長くしても、プレートには何も生えてきませんでした。

>T様
>カナマイシン耐性の場合、トランスフォーメーション後のアフターインキュベーションを長めにすると(3時間とか)いいですよ。
分かりました、ハズレが多かったとしても0個よりはましなので、これも試してみます。

(無題) 削除/引用
No.1928-27 - 2008/09/15 (月) 19:51:04 - AP
現状コロニーが0であるのが、回復培養を伸ばすだけでコロニーが取れるようになるなら重畳、どうしてそうなるかはともかく、やってみてもいいと思います。

ただし、1時間以上培養すれば、lag phaseを過ぎてlog phaseに入っていると考えられ、そうなると1時間あたり3〜4回は分裂していると見るのが妥当でしょう。回復培養2〜3時間なら10〜100倍位は菌が殖えているはずです。
それでコロニーが数十から数百出たとしても、元は数個ですよね。

一時間の回復培養で、全体のうち数個しか形質転換体がないとすると、すべて蒔いたとしても、サンプリングエラーで全く生えてこない可能性は高いでしょう。タイターチェックで希釈列をまくと、数個出るはずのプレートのレプレケートで全く生えないものがあるというのはよくあることですから。回復培養1時間でゼロだったものが、3時間培養したらいきなり1000のオーダーで生えるようになったというのなら話は別ですが。

どんな手でも、目的のものがとれればいいと思いますが、根本的にはligationの効率、形質転換の効率を上げることで解決したいところです。

(無題) 削除/引用
No.1928-26 - 2008/09/15 (月) 15:14:57 - おお
>[Re:25] Tさんは書きました :
> いや、それだけでは説明できません。
> 菌株やベクターの組み合わせにもよるでしょうが、通常の1時間ではカナマイシン耐性遺伝子産物が充分生産されていないケースが多々あります。

そういうケースなら私ならカナマイシンの濃度をさげますけどね。実際結構低い濃度でやることはあります。でも、大腸菌が分裂速さを考えれば、1時間ですでに何回か分裂しているでしょうから、大腸菌が必要なタンパクはすでに合成されているはずですよね。カナマイシン耐性遺伝子だけが特に合成が遅いというのもふしぎなきがします。
XL1 blueとかは確か増えるのが若干遅かったと思いますが、、、そういうのにはいいのでしょうか。

選択圧力がかからないので分裂によってレプリケーションに不利なプラスミドだけを持った大腸菌の割合も増えるのでしょうか、、

でも、やっぱりカスもふえるし、そっちの方が増え方がいいと、あたりの確率が減りそうで、、、、

(無題) 削除/引用
No.1928-25 - 2008/09/15 (月) 14:14:53 - T
いや、それだけでは説明できません。
菌株やベクターの組み合わせにもよるでしょうが、通常の1時間ではカナマイシン耐性遺伝子産物が充分生産されていないケースが多々あります。
論より証拠。コロニーが生えてこずに困った時には一度試されるといいでしょう。

(無題) 削除/引用
No.1928-24 - 2008/09/15 (月) 13:59:37 - おお
>[Re:23] Tさんは書きました :
> カナマイシン耐性の場合、トランスフォーメーション後のアフターインキュベーションを長めにすると(3時間とか)いいですよ。

それは、ポジティブのクローンがそのインキュベーションの間に分裂するために、見かけ上の数が増えてるだけではないでしょうか、、、、

(無題) 削除/引用
No.1928-23 - 2008/09/15 (月) 13:31:59 - T
カナマイシン耐性の場合、トランスフォーメーション後のアフターインキュベーションを長めにすると(3時間とか)いいですよ。

(無題) 削除/引用
No.1928-22 - 2008/09/14 (日) 15:33:39 - おお
>[Re:20] Vecさんは書きました :

> で行いましたが、コロニーは全てのプレートで0個でした。

0ですか、、、ちょっと不思議です。はずれでも幾らかコロニーが生えても不思議ではないのですが、、、
何か大腸菌で発現する系でしょうか、、プラスミドを入れること自体が大腸菌に負担になっているとか、、、
もしそれが原因で増えが遅いならもう少しインキュベーターにほりこんでおくとか、、(イーストも生えてくることがあって紛らわしいですが、、)
ちょっと冷静に全体を見直した方がいいような気もしますね、最初のデザインはあっているかとか、、AP様が仰るように酵素のききぐあいとか、、、

脱燐酸化は、制限酵素の切れ残りがないと思えるなら省略していいかと思います。制限酵素処理後の操作で切れた短い断片が入っているようなばあいは必要ですが、導入効率をひとケタぐらい下げてしまいます(これもAP様がすでに指摘していますが)。

前にちょっとコメント差し上げたのですが、お使いのプラスミドがニックなどが入ってすでに悪くなってしまっている可能性はないですか。100ngで500ぐらいのコロニーと仰っていたのでちょっとあり得ないほど低いかなと思いまして、、、
DNA量がうまくはかれてないのかなあ、、、、



> ちなみに、自作したエレクトロコンピテントにpUC19で形質転換すると
> 8-9x10^6 cfu/micro gでした。

これも低いですが、これくらいあれば何とかなると思うのですが、、、

(無題) 削除/引用
No.1928-21 - 2008/09/14 (日) 10:27:51 - AP
残念でした。気を落とさずに、

>ちなみに、自作したエレクトロコンピテントにpUC19で形質転換すると
>8-9x10^6 cfu/micro gでした。

かなり低めですね。作りたてであれば10^9 cfu/ug pUCくらい出てもおかしくないのですが。大腸菌株の特性でしょうか。それとも、入れたpUCが多すぎてugあたりcfuが低く計算されているのか(どのくらい入れて実験したのでしょう)。

>今度はインサートの比を変えてやってみようと思います。

ゼロだったものが、比率を変えたら出るようになるというのはあまり期待できないんじゃないかなあと思います。ライブラリーを作るときのように、多数、多種類のインサートを、なるべくもれなくクローニングしようというときはインサートとベクターの比率には気を使いますが、単一のインサートのサブクローニングですから。比率によって10個だったり、100個だったりということはあるかもしれませんが、現状ゼロでは、、、、どうでしょう?

今回は、最初に書いてあったような、未消化の14 kbベクターのコントロールはやらなかったですか? ひょっとするとそれすらも出ないということはないでしょうね。たとえば、エレクトロポレーションがうまくいっていないとか、抗生物質の種類や濃度(プラスミドのコピー数によって最適濃度が異なりますが)が違っていたとか、回復培養を省いたとか。

まさかとは思うけれどligaseが死んでいないかとか。
脱リン酸処理は非組換え体のバックグラウンドを下げるのに効果がある反面、インサートとのligationの効率もかなり下げるといわれています。今回はdirectional cloningですし、非組換え体がたくさん出て困るという事態でなく、それすら出てこないのですから、省いたほうがいいかも。

決定打にかけますが、参考までに

0個って・・・ 削除/引用
No.1928-20 - 2008/09/13 (土) 21:04:56 - Vec
先日は、ご指導ありがとうございました。
まだ解決済みボタンが押せないのが悲しいのですが、前述のプラスミドを
UV全く当てない
Ligation o/n
total 100ng (モル比Vec:insert=1:2)、EtOH ppt処理済み
ケミカルコンピテント
エレクトロコンピテント
で行いましたが、コロニーは全てのプレートで0個でした。
ちなみに、自作したエレクトロコンピテントにpUC19で形質転換すると
8-9x10^6 cfu/micro gでした。

今度はインサートの比を変えてやってみようと思います。
またご報告にあがります。

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