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細胞培養のメディウムはどれ位の期間持つのか? トピック削除
No.1927-TOPIC - 2008/09/10 (水) 09:43:53 - pH
Cell Culture に使うメディウムについて質問です。

Sigmaのフェノールレッド入りD6546-Dulbecco’s Modified Eagle’s Mediumを使っております。いつもは、大体キャップを初めて開けてから二週間以内、長い場合で一ヶ月程度で使い切ります。

使い終わりの頃にはメディウムの色が、新品を開封した時に比べれば赤から紫へ変化していますが、紫といってもホントに軽い紫であり、普通に言えば「赤色」の範疇に入る色に見えるので、特に気にせずに使っておりました。

先日、実験の都合上正確なメディウムのpHを知る必要があって、その使い終わり頃のメディウムの pH を測ってみたところなんと8.5程度もありました。

細胞によって好むpHが違うことは知っていますが、pH=8.5というのは普通に考えてほとんどの細胞にとって好ましいものでは無いと思えます。

今まで、特に問題が起こった訳ではありませんが、もちろん目に見えない影響があった可能性は否定できません。

皆様にお尋ねしたいのですが、細胞培養の経験がある方は、このような pH の変化が起こりうることを知っておられたでしょうか?このような事態を避けるための方法を知っておられる方がおられたら教えて頂けたらと思います。

また、他の研究者の方々は、どれ位の期間内にメディウムを使い切る(あるいは使用に耐えないとして廃棄する)のでしょうか?

あるいは、このようなことは他のほとんどの方々は未経験でしょうか?私が特別になにかまずいことをしているために、このような大きな pH の変化に見舞われたのでしょうか?もしもなにかアイデアがある方がおられたら、教えて下さい。
 
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7件 ( 1 〜 7 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.1927-7 - 2008/09/10 (水) 16:49:27 - pH
ゆっくり書いていたら、その間にまたレスを頂いておりました。分注がベスト!様、mom-a様、ありがとうございました。

その後メディウムに関して調べていたところ、未開封の状態であれば、粉末は3年、液体は冷蔵、遮光保存で1年は使えるという話を聞きました。まあ未開封新品のものは大抵は Expire date が載ってますよね。

自分が知りたかった「開封後どれ位持つか?」に関しては調べられなかったのですが、まあ保存状態が人によって違うので、一般論で述べるのが難しいのだろうと思います。私はプラスチックボトルに入った液体の物を買い、蓋はかなりきっちり閉めておりますが、特に分注してから温める、ということをしていなかったので、それが原因かと思っております。今後は、最悪分注していなかったとしても、その日使う分だけをファルコンチューブや100mlのオートクレーブした瓶にでも移してから温めるようにしようと思います。

(無題) 削除/引用
No.1927-6 - 2008/09/10 (水) 16:04:04 - pH
つん様、sea様、返信ありがとうございました。特につん様、詳細なご説明ありがとうございました。

実は私が始めてこの業界に入って初めて読んだのが、sea様が紹介されているバイオ実験イラストレイテッドの6巻です。そこで勉強したのだったかどうかは忘れましたが、メディウムにフェノールレッドを入れる理由はよくわかっております。質問の書き方がまずかったのですが、お聞きしたかったのは「メディウムの色が「ほぼ赤だから大丈夫、許容範囲のうちだろう」位に思われる色でも、実はかなりpHが変わっている」ということを知っておられるかどうか、そこで、pHの厳格なコントロールの為に、なにか具体的にされておられることがあるのかどうか、でした。

質問では「pH=8.5」と書いたのですが、さすがにこれは高すぎる、なんかおかしいよなあ、と思い、pH測定をお願いしたテクニシャンに聞いたところ、37Cに入れて(実験の目的上、メディウムを37Cにする必要があったので)から、二時間位放置して、それから測ってしまった、とのことでした。

その後自分で測定してみたところ、pH=7.8程度でした。上に書いたイラストレイテッドは今手元に無い(というか、友人のを借りて読んだだけ)ので、そのsea様の言われるカラーページと付き合わせることはできないのですが、実際このpH=7.8の状態では、カラーはそれほど新品の状態から変わっているようには見えません。正直、自分では7.2から7.4の範囲に入ってるだろう位に思っていました。繊維芽細胞など、細胞によってはこれ位のpHを好むものもあると聞いており、それ程問題は無いのかもしれませんが、やはりもう少し厳格にコントロールすべきかと思っています。

とりあえず、今行ってる実験ではpHがかなり大事なファクターなので、今後はつん様がされている方法(小分け)を自分でもやっていこうと思います。ありがとうございました。

培地と細胞にもよりますが… 削除/引用
No.1927-5 - 2008/09/10 (水) 15:56:27 - mom-a
私もかなりズボラな飼い方を教わっているのでお恥ずかしいですが、ラフに扱っても良い細胞で、特殊な添加物を加えていない普通のDMEMでしたら、4℃保存であれば1ヶ月くらいは大丈夫だと思います。未開封で4℃保存であれば、3ヶ月くらい経っていても使ってしまいます。特殊な培地とか、初代培養用の場合はもう少し神経を使いますが。

DMEMは粉末を溶かして使用していますが、pHもはからず、色加減で作ってしまいます。Sigmaの培地を使ったことはありませんが、写真をみるかぎり、ウチで使っているよりも、そもそも赤よりに見えます(モニタのせいかもしれませんが)。赤というよりややオレンジがかっている色に合わせているので、紫がかってきたらかなりpHが変わったな、という感じです。CO2インキュベーターに入れるとpHが戻りますから、通常はあまり細胞に影響しないと思います(もちろん細胞や実験の内容によります)。気になるときは、先に小分けした培地をCO2インキュベーター内で戻してから使ったりします。

なるべくpHが変わらないようにするには、つんさんのおっしゃるように
・メディウムを小分けにして使用する
・メディウム瓶の蓋をしっかりと閉める
でしょう。2週間くらいで使い切るなら小分けするほどでもないように思いますが、メディウム瓶の口が欠けていたり、キャップのパッキンが劣化していたりすると赤くなるのが早いですから、培地用には新しいものを確保しておくようにしています。

グルタミンの件ですが、特にグルタマックスを使ったり、後から添加したりしたことはありません。が、時々メディウムビンごと培地を温めるヒトがいますが、それはお勧めしません。必要分を小分けしてから温めます、という程度には気を使っています。

細胞培養のメディウム 削除/引用
No.1927-4 - 2008/09/10 (水) 15:52:19 - 分注がベスト!
分注がベストだとは思いますが、以前、炭酸ガスを吹き込んでpHを中性に戻していました。炭酸ガスチューブの先に滅菌メンブレンフィルターをつけて、ボトルに吹き込みました。数秒ですぐに柿色になり、長くすると黄色になってしまいますので、ご注意ください。

(無題) 削除/引用
No.1927-3 - 2008/09/10 (水) 15:17:28 - sea
どうやって細胞培養の基礎を勉強されたのかわかりませんが、
ごく基本的な下のような本でも目を通されることをお薦めします。

バイオ実験イラストレイテッド 第6巻 すくすく育て 細胞培養
http://www.shujunsha.co.jp/book/4-87962-/162-5.html

カラーページに培地の色とpHの変化について図解してありますよ。

この機会になぜフェノールレッド入りのものを使うのか、ほかの添加物を
入れる理由はなぜなのか、など勉強されるのがいいのじゃないでしょうか?

ちなみに長期間保存すると抗生物質も分解されるみたいですね。

(無題) 削除/引用
No.1927-2 - 2008/09/10 (水) 10:53:04 - つん
私も以前にこちらで勉強させていただきました。

pHの変化、当然みなさん知っていると思います。
細胞培養のメディウムってpHの変化が簡単にわかるようにフェノールレッドが添加してあるのですよね?

このような事態をさける(というか最小限に抑える)ためにすぐにでもできることは、
 ・メディウムを小分けにして使用する
 ・メディウム瓶の蓋をしっかりと閉める
などではないでしょうか。

メディウムが赤くなってしまった(pHが高くなりすぎてしまった)が捨てるのはしのびないというときは、使用する前にインキュベーターの中にしばらく入れておけば、ちょうどよい色(pH)にもどります。
HClなどでpHを調製するという手もありますが、細胞へ影響がないとは言い切れないので注意が必要だと思います。

> また、他の研究者の方々は、どれ位の期間内にメディウムを使い切る(あるいは使用に耐えないとして廃棄する)のでしょうか?

保存方法によると思います。
ずっと冷蔵庫(4℃)で保存していれば比較的長期間もつとおもいますが、
何度も出し入れしたり、温度の高いところ(室温もダメ)へ長時間放置したりするとL-グルタミンの分解が進み、細胞の生育に悪影響を及ぼします。

私は、メディウムを小分けにして保存しておくことが冷蔵庫のスペースの問題で出来ないため、毎回使う分だけを取り出して残りはすぐに冷蔵庫に戻すようにしています(温度変化を最小にするため)。
これによりメディウム瓶の蓋の開け閉めの回数も減り、(残りの)メディウムが空気に触れる機会も少なくなるので、pHの上昇もやや抑えられるような気がします。

詳細は定かではありませんが、L-グルタミンの分解は4℃ではあまり進まないというデータをどこかでみたことがあります(3ヶ月たっても90%以上残っていたはず)。
それを参考に、私の場合は(冷蔵庫からの出し入れがどれくらいメディウムの質に影響しているかは未知ですが)2ヶ月未満ならセーフということにしています。

細胞培養のメディウムはどれ位の期間持つのか? 削除/引用
No.1927-1 - 2008/09/10 (水) 09:43:53 - pH
Cell Culture に使うメディウムについて質問です。

Sigmaのフェノールレッド入りD6546-Dulbecco’s Modified Eagle’s Mediumを使っております。いつもは、大体キャップを初めて開けてから二週間以内、長い場合で一ヶ月程度で使い切ります。

使い終わりの頃にはメディウムの色が、新品を開封した時に比べれば赤から紫へ変化していますが、紫といってもホントに軽い紫であり、普通に言えば「赤色」の範疇に入る色に見えるので、特に気にせずに使っておりました。

先日、実験の都合上正確なメディウムのpHを知る必要があって、その使い終わり頃のメディウムの pH を測ってみたところなんと8.5程度もありました。

細胞によって好むpHが違うことは知っていますが、pH=8.5というのは普通に考えてほとんどの細胞にとって好ましいものでは無いと思えます。

今まで、特に問題が起こった訳ではありませんが、もちろん目に見えない影響があった可能性は否定できません。

皆様にお尋ねしたいのですが、細胞培養の経験がある方は、このような pH の変化が起こりうることを知っておられたでしょうか?このような事態を避けるための方法を知っておられる方がおられたら教えて頂けたらと思います。

また、他の研究者の方々は、どれ位の期間内にメディウムを使い切る(あるいは使用に耐えないとして廃棄する)のでしょうか?

あるいは、このようなことは他のほとんどの方々は未経験でしょうか?私が特別になにかまずいことをしているために、このような大きな pH の変化に見舞われたのでしょうか?もしもなにかアイデアがある方がおられたら、教えて下さい。

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