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組織固定用の10%中性緩衝ホルマリンと4%PFAの違いについて トピック削除
No.1873-TOPIC - 2008/09/02 (火) 16:44:57 - 組織学初心者
最近組織の固定・切片作成を始めた者です。
10%中性緩衝ホルマリンと4%PFAは、ホルムアルデヒド濃度の差が無いのに何故使い分けるのでしょうか?
ホルマリン濃度がほぼ同じなのに、皆さん苦労してPFAを溶かして使ってるので・・・
僕も何か恐いのでPFAを溶かして使ってますが、時々10%緩衝ホルマリンでいいんじゃないか?と思ってしまいます。
 
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No.1873-8 - 2008/09/04 (木) 18:57:15 - AP
formalinの安定化剤としてのmethanolの濃度は、ブランドやグレードによって異なりますので一概にはいえません。ものによっては10 %くらい入っているものもあるようです。
それと、methanol sensitiveな抗原というのも、必ずしも膜関連で疎水性溶媒がよくないというわけでもなくて(そういうのもあるでしょうが)、濃度が薄くても著しく影響をうけるものもあります。少なくとも、私の業界ではそういう抗原でformalinをさけるのが常識になっているものがいくつかあります。

ルーチンに使っている抗体でformalinで大丈夫だとわかっているものならかまいませんが、全部が全部そうではないということを頭に入れておくと、使い慣れない抗体でトラぶったときに、役に立つかもしれません。

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No.1873-7 - 2008/09/04 (木) 18:15:48 - 組織
私のラボではホルマリンを20L単位で調整して、室温で使い続けてますが、免疫染色ではPFAと大きく変わらない気がしますね。特に未固定凍結切片を固定する場合なんかは、ホルマリンでもPFAでも変わらないです。ただ時々、PFA固定の方がクリアに染まると感じることがあります。それでも、PFAで染まってホルマリンで全く染まらないという訳ではなくて、あくまで若干染まりが悪いかもという程度です。逆に不思議なことに、例外的に、PFAよりもホルマリンの方がよく染まる抗体もあります。なぜかはわかりませんが、経験的にそういう抗体も知られています。

他の方も言われてますが、結局固定条件をできるだけそろえたいので、PFAを用時調製しているのだと思います。初めから免疫染色するつもりなら、私もPFAを選択しますね。

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No.1873-6 - 2008/09/03 (水) 19:38:54 - ホルマリン
不思議なのは、4%パラホルムアルデヒド・りん酸緩衝液http://www.siyaku.com/cgi-bin/gx.cgi/AppLogic+ufg280disp_pr.ufg280disp_Main?now=1220437581570というのが、売られていて、これでほとんど問題ないことです。組織染色用としてありますが、大抵の培養細胞のIFで、内膜の微細構造を見るなどの実験には問題ありません。ホルマリンアンプルから調整した固定液と、開封してから冷蔵庫で長くおいて使ってたこの液をside-by-sideで比べたことがありますが、全く違いはわかりませんでした。不純物が形成されるとしても、大抵の実験にはそれ程問題にはならないということなか、と思っています。PBSで十分、緩衝できる範囲ということで。

最初に書かれた10%緩衝ホルマリン(3.7%formalinですか)でも、メタノールは1%以下にはなるので、現実的にはほとんど問題はないはずです。細胞膜に穴を開けないで固定しようと思うと、トラブルかもしれませんが。PFAを苦労して溶かしてた手間はなんだったんだろうと、私も思っています。ホルマリンの固定反応の詳細は複雑で、数年前に論文も出てましたが、よくわからないことが多いです。

皆さんありがとうどざいました。 削除/引用
No.1873-5 - 2008/09/03 (水) 12:06:34 - 組織学初心者
おかげさまで喉につかえていた疑問が解決しました。
4%PFAを用時調整するのはホルマリンの鮮度の問題なんですね。

今は切片を切ったり一般染色をして実験を勉強している段階ですが、
これから免疫染色に移っていきますので、めんどくさがらずにPFAをちゃんと溶かして使います。

本当にありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.1873-4 - 2008/09/02 (火) 21:43:37 - AP
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http://www.kenkyuu.net/cgi-biotech2/biotechforum.cgi?mode=view;start=1;Code=1666

市販のformalinは安定剤を含みます。これが抗原性などに干渉する場合があります。

formaldehydeは水溶液では酸化してギ酸などの副産物を生じます。これがISHやIHCなどに悪影響をもたらします。これはPFAを溶かしたものでもformalinでも同じことですが、PFAなら必要量だけ溶かして新鮮なうちに使うということで避けられます。formalinだと製造時から使用時までどうしても間があきますし、開封してから使い切るまでの間にもどんどん酸化が進みます。不純物が問題になる場合、市販のformalinでもアンプルなどで小分けされていて、窒素充填、安定化剤抜きのような高級品もあるので、そういうのを使うのならPFAより劣るということはないと思います。

(無題) 削除/引用
No.1873-3 - 2008/09/02 (火) 21:14:58 - りょう
免染など細かい分子局在を検討する場合は、作りたてのPFAを使用する傾向がある気がします(典型例は電顕でしょう。この場合は皆さんフレッシュな固定液で行われるでしょう)。免染では、固定条件をきっちり決めないと抗体によっては染まらなくなるので、フレッシュな固定液で一定時間固定する必要があるのでは。

一方、組織片などを取りあえずがっちり固定して、HE染色など形態を観る、あるいは固定条件に限らず染められ、観たい形態が保持されていると分かっているものに関しては10%中性緩衝ホルマリン液でも良いでしょう。

PFAさんも仰っているように、PFAは劣化していきますからフレッシュなものでやっておくにこしたことないです。

粒状PFAは溶かすのに苦労しますが、粉末状なら30分以内に作成できますよ。

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No.1873-2 - 2008/09/02 (火) 17:08:26 - PFA
昔同じ部屋で病理組織切片とかやってる人たちは組織標本は10%中性緩衝ホルマリンの四角いポリの大きいの買ってそこからとって使ってました。たしかにPFAは古くなるとよくないとは聞きますが、実験目的しだいで、そういう影響があまり問題にないないらばよいのではないでしょうか。培養細胞の標本のときは私を含めてみんな粉から用事調製してました。細かい細胞内構造とかを見る上では古いものだと影響が無視できないのかもしれません。ある研究室ではある程度の量まとめて作ってからおよそ一回分の必要量ずつファルコンチューブに分注して-20Cに冷凍してみんなで使ってる研究室もありました。私もそこからもらってましたましたが特に問題は起きなかったです。

組織固定用の10%中性緩衝ホルマリンと4%PFAの違いについて 削除/引用
No.1873-1 - 2008/09/02 (火) 16:44:57 - 組織学初心者
最近組織の固定・切片作成を始めた者です。
10%中性緩衝ホルマリンと4%PFAは、ホルムアルデヒド濃度の差が無いのに何故使い分けるのでしょうか?
ホルマリン濃度がほぼ同じなのに、皆さん苦労してPFAを溶かして使ってるので・・・
僕も何か恐いのでPFAを溶かして使ってますが、時々10%緩衝ホルマリンでいいんじゃないか?と思ってしまいます。

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