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GST融合タンパク質の溶出効率。 トピック削除
No.1847-TOPIC - 2008/08/29 (金) 22:32:33 - pf
いつもお世話になっております。
 
現在、大腸菌にGST融合タンパク質(pGEX vectorを使って作製。50kDa)を発現させ、
GEのGlutathione Sepharose 4Bを用いて精製を行っております。
バッチで吸着後、オープンカラムを用いて洗浄、溶出を行っているのですが、
各精製過程における融合タンパク質の存在を見たところ、
かなりの割合でレジンに残っているということがわかりました。
(レジンを適量のbufferで再懸濁した後、SDS-PAGEで見ました)

溶出には 50mM Tris-Cl (pH 8.0), 10mM 還元型glutathione
をレジンと同量添加して、キャップを閉めて1時間ほど置いてから溶出させています、
その後、同量の溶出バッファーを今度はそのまま自然落下で計10フラクションで行っています。
溶出パターンはけっこうだらだらとちょっとずつ出てきてる感じです。
glutathione濃度を20, 50mMにしてもあまり改善されませんでした。

計算すると、90%程度がレジンに残っていると思われます。
溶出効率はこの程度なのでしょうか?
溶出されてないわけではないので、スケールアップすれば問題はないと思うのですが、
こんなに効率が悪いものなのかと疑問に思い質問させていただきました。

一つ思ったのは、カラム操作中にタンパク質が不溶化してしまい、
沈殿してレジンのところに残っているのがあたかも吸着し続けてるように
見えてしまっているのかな、と考えたのですが、
このようなことはございますでしょうか?
もしあるとしたら、不溶化を回避する方法はございますでしょうか?

長々と書いてしまいすみません。
是非、ご教授お願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.1847-7 - 2008/08/31 (日) 12:17:59 - おお
>[Re:6] 名無しさんは書きました :
> 溶出バッファーだけに塩を入れてない理由がわかりません。
> 1 M NaCl がないと不溶化することが分かっているのなら、入れるべきです。

私もそう思います。

(無題) 削除/引用
No.1847-6 - 2008/08/30 (土) 23:46:34 - 名無し
溶出バッファーだけに塩を入れてない理由がわかりません。
1 M NaCl がないと不溶化することが分かっているのなら、入れるべきです。

その後のアッセイに塩が邪魔ならば、
透析で段階的に塩を取り除いて行けばいいと思います。
透析の過程で不溶化してしまうなら、溶出バッファーをコントロールとして用いればいいのではないでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.1847-5 - 2008/08/30 (土) 10:20:19 - pf
Aさま、おおさま。
大変丁寧なお返事ありがとうございます。

発現させているタンパク質は、ウイルス由来の酵素です。
タグを付けた発現実績は論文でも報告されており、GST、His-tagを付けている事が多いです。
今回の発現ベクターも論文にある物をいただいたのですが、
もらった先生に聞いたところ、溶出効率については見た事がないとのことでした。

要出効率の計算ですが、大腸菌を超音波破砕した後に遠心・フィルター濾過した後の上清に含まれるタンパク質量を100としたときに、flowthrough, wash液、溶出液、さらに溶出後のレジンに含まれるタンパク量をGSTに対するwesternで定量しています。
このとき、それぞれの液からSDS-PAGEに持ち込む割合は液量の1/1000で統一しています。

それから、書き方が悪くて申し訳ありませんでした。
「レジンと同量」と書いたのですが、具体的には200mlの大腸菌からスタートしていまして、Glutathione Sepharose 4Bは200µlで行っています。
溶出は200µlずつ10回行っています。

塩の添加にご指摘があったので思ったのですが、このタンパクは非常に不溶化しやすいということで、ソニケーションbuffer、wash bufferには1M NaClを添加しています。
これは溶出液にも添加しといた方が良かったのでしょうか?

お二人の指摘にありましたように、
まずは界面活性剤・塩の添加、pHのupなどを行った溶出を行った上で、
ベクターの長さの調整・他の発現系への検討も行ってみようと思います。

(無題) 削除/引用
No.1847-4 - 2008/08/30 (土) 02:03:44 - おお
>計算すると、90%程度がレジンに残っていると思われます。

この計算が何に基づいているかというのがきになります。本当ならすでに指摘がありますが悪すぎます。
レジンを変性剤存在かで洗ってほんとに残っているかと言うのもやってみる価値があるかもしれません。

>計10フラクションで行っています。
フラクションサイズが分からないので、誰も理解できてないと思います。ゲルの量とフラクションサイズ合わせて提示しないとだめですね。

(無題) 削除/引用
No.1847-3 - 2008/08/30 (土) 01:43:25 - おお
経験値としてFPLCで2カラムボリューム(CV)あたりで溶出されています。
溶出のpHは8.8としています。結合の最適なpHを避けるためです。グルタチオンは20mMでやっています。2CVと遅れて出てくることから、解離はするけど若干のアフィニティが残っているかなという感触はあります。

塩が入ってないようなので100-300mM位のNaClとか加えた方が無難な気がします。低いイオン強度では支持体と相互作用をするものもけっこうありますから。

もう指摘がありますが界面活性剤の考慮も支持体との相互作用を緩めることがあります。

(無題) 削除/引用
No.1847-2 - 2008/08/30 (土) 01:15:41 - A
pfさんがおっしゃるようにこの効率はあまりにも悪すぎます。
何か問題がおきていると考えるのが正しいでしょう。
これもpfさんがおっしゃっていますがカラム内で凝集している
可能性が一番高いように思われます。どんな蛋白質にGST-tagを
付けていらっしゃるのかわかりませんがいくつかの蛋白質は濃度が
濃くなると(これはカラムに吸着した時も同じ状態です)
凝集することがあります。以前見たことのある蛋白質(ドメイン)は
GSTと融合した状態では精製濃縮できるのですが一旦GSTを外すと
直ぐに凝集してしまい、全く濃縮できませんでした。融合蛋白質
の時にはGSTの性質に大きく依存して可溶化出来ていたのでしょう。
過去にpfさんの現在使っている蛋白質はタグ無しで発現・精製された
実績はないのですか?(特に大腸菌の発現系で)もしあれば別の
可能性も考える必要があると思われますが、もし全く新規なのであれば
その可能性が大きいように思います。
問題の解決法ですが予想されているように蛋白質自体の凝集に問題が
あるのであれば例えば非イオン性の界面活性剤(TritonX100やN-octyl
glucosideなど)を加えて可溶化を助けると改善が見られるかもしれません。
この当たりはどの界面活性剤が使えるのかマニュアルに書いてあるかと
思います(GEのマニュアルには書いてあります)。また今もっている
コンストラクションの長さを調節する方法もあります。蛋白質はわずかな
長さの違いで安定性が劇的に変わります。ですから機能に関連のない
部分の長さの異なるコンストラクションを幾つか準備して発現・精製を
行ってみることです。後は言うまでもなく発現系を酵母や培養細胞の
系に思い切って変えてしまうことです。
なにかヒントになることが見つかるといいのですが。

GST融合タンパク質の溶出効率。 削除/引用
No.1847-1 - 2008/08/29 (金) 22:32:33 - pf
いつもお世話になっております。
 
現在、大腸菌にGST融合タンパク質(pGEX vectorを使って作製。50kDa)を発現させ、
GEのGlutathione Sepharose 4Bを用いて精製を行っております。
バッチで吸着後、オープンカラムを用いて洗浄、溶出を行っているのですが、
各精製過程における融合タンパク質の存在を見たところ、
かなりの割合でレジンに残っているということがわかりました。
(レジンを適量のbufferで再懸濁した後、SDS-PAGEで見ました)

溶出には 50mM Tris-Cl (pH 8.0), 10mM 還元型glutathione
をレジンと同量添加して、キャップを閉めて1時間ほど置いてから溶出させています、
その後、同量の溶出バッファーを今度はそのまま自然落下で計10フラクションで行っています。
溶出パターンはけっこうだらだらとちょっとずつ出てきてる感じです。
glutathione濃度を20, 50mMにしてもあまり改善されませんでした。

計算すると、90%程度がレジンに残っていると思われます。
溶出効率はこの程度なのでしょうか?
溶出されてないわけではないので、スケールアップすれば問題はないと思うのですが、
こんなに効率が悪いものなのかと疑問に思い質問させていただきました。

一つ思ったのは、カラム操作中にタンパク質が不溶化してしまい、
沈殿してレジンのところに残っているのがあたかも吸着し続けてるように
見えてしまっているのかな、と考えたのですが、
このようなことはございますでしょうか?
もしあるとしたら、不溶化を回避する方法はございますでしょうか?

長々と書いてしまいすみません。
是非、ご教授お願いいたします。

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