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ネガティブデータの処理 トピック削除
No.1771-TOPIC - 2008/08/15 (金) 17:53:22 - ネガティブシンキング
現在、ある転写因子Aと遺伝子Bの関係について調べています。

遺伝子Bのプロモーターをつないだレポータージーンアッセイ系で転写因子Aを発現させるとレポータージーンの発現が上昇しました。
しかし、RNAiでエンドの転写因子Aをノックダウン(WBで90%以上)したのですが、遺伝子Bの発現には全く影響が見られませんでした。

周りの諸先輩方と話した結果、レポータージーンアッセイは人工的な系なので人工的に転写因子Aが作用しただけで、エンドでは転写因子Aは遺伝子Bの転写には必要ないという結論に達しました。

そこでお聞きしたいのですが、転写実験ではこういったことはよくあることなのでしょうか?また、こういったネガティブデータは論文として出すことは難しいのでしょうか?レポーター実験のデータがたくさんあるので、データを捨てがたいです。

転写系は初心者なので、どなたかアドバイスいただければうれしいです。
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.1771-9 - 2008/08/18 (月) 02:02:33 - ネガティブシンキング
皆さまアドバイスありがとうございます。

レポータージーンはなかなかおくが深いのですね。表示できる情報が限られているのでこの場では詳細に煮詰めることができないのがわかりました。先に書いたように諸先輩方には一度相談したのですが、他にもデータを見せることのできる人を当たってみます。

おお様やyt様の意見は今回のようなレポータージーンとエンドの結果に矛盾があった場合、それを説明するのに納得のいく考えです。確かに、エンドではもっと複雑なエレメントが影響しているかもしれませんね。トピックスに対するシンプルな回答が得られた気がします。

とりあえず、回答が得られたということで終了にしようと思います。

(無題) 削除/引用
No.1771-8 - 2008/08/17 (日) 14:25:04 - おお
ネガティブと100%断定するのはどうかと思います。実験についての細かいことはその方向性とか具体的なことが分かりませんので、あまり書きませんが、レポーター遺伝子を使いプロモーターとして働いたと言う事はまとめておいて論文にして良いと思います。
エンドがKDで動かないというのは、確かにアーティファクトだからといわれてしまえばそれを否定するデーターは現在ないでしょうが、やはり細胞の中でのレギュレーションの複雑さを考えると、実際にAがBを制御しているけど実験系が適切でない(適切な実験系を探す術がない)ため見れてない可能性も捨て切れません。実際に具体的な例で思いつくものでもエピゲネティクなものや周りにサプレッサーがある可能性、クロマチン制御など考慮に入れなければならなくなってくると思います(もう指摘、議論がなされてますが)。でもそこまで突っ込んで何も出ない可能せいを考えているなら、現時点のところでまとまるように持っていけば良いかと思います。
例えば実際のプロモーター領域への結合とか、いろいろな細胞や組織でのAの発現とBの発現の比較をしてみるとかです。後者はクリアーな事は言いづらいでしょうけど、AとBが発現する組織とか見つかればそれで可能せいを指摘することはできると思います。
クリアーな論文にするにはまだ足らないところがあるので、インパクトのある所には出せませんが投稿はして良いのではないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.1771-7 - 2008/08/17 (日) 12:35:56 - yt
遺伝子Bのプロモーターとは「狭義のプロモーター」と言うことでしょうか?それともエンハンサーorサプレッサーと考えられる領域も含んでのことでしょうか? 

エンハンサーやサプレッサーはかなり離れて存在することもあるので、ゲノム上にあるendogenousな遺伝子Bの場合には、reporter assayに用いた領域の外にあるサプレッサーの影響を受けている可能性はないでしょうか?
 
あと、クロマチンやメチル化などによるepigeneticな影響を受けている可能性は考えられないでしょうか?
 
いずれにしても、それらの可能性が考えられる場合で過去にそういう報告が無いとしたら、それを明らかにして論文にするにはかなりの仕事が必要なプロジェクトになりそうですね。

(無題) 削除/引用
No.1771-6 - 2008/08/17 (日) 11:00:12 - IRES
> KDは持っていません。
KDはknock downの略です。言葉足らずでした。

> 一応、刺激無しと転写因子Aが活性化されるであろう刺激の2種類の条件下で、レポータージーン・エンドの両方を見ています。レポータージーンの場合、刺激の有無にかかわらず、遺伝子Bは活性化されます。一方、エンドはRNAi、過剰発現とも変化無しです。刺激が適切ではないのでしょうかね。
Reporter gene assayの時、刺激依存的な活性化が認められないということでしょうか?
状況がいまいち把握できないのですが...
参考までに私もReporter gene assayはしばしば行いますが全て一概にそうなるとは言い切れませんが、たいていの場合非刺激群に対して刺激群では10->100のpromoter活性が認められます。

私が指摘したいのは、B遺伝子のプロモーター活性化を対象に研究をされているのですから、当然B遺伝子の発現が誘導される生理的な現象は想定されているのですよね? また、その刺激を用いずにA遺伝子の過剰発現を用いるということは、その刺激によりA遺伝子の発現が増加し、その結果としてB遺伝子の転写活性があがるということをWorking hypothesisとして考えておられるのですよね?
でしたら、その刺激X依存的なB遺伝子のプロモーター活性化における、A遺伝子のKD効果の影響を、B遺伝子のpromoter活性化を指標として、例えばReporter gene assay、RT-PCRやWBなりで評価されたことはありますか?
そしてその状況下で刺激XによりA遺伝子産物の発現が誘導されるなり、修飾を受けるなりといったことが確認されますか?

> でも、仮に何か刺激がないとエンドの系は動かないのにレポーターでは動くといった場合では、結局レポーターでみているのはアーティファクトということになるのでしょうか?
>
もう少し状況を整理され、指導教官の先生や諸先輩方ともう少し建設的な方向でディスカッションされた方が良いと思います。

それからこれは苦言になるかもしれませんが
研究方針に関わる質問は、こういった公共の場ではDataを提示できないので、有用な情報は得にくいと言うことと、下手をするとアイディアの横取りやオーサーシップを求められても仕方の無い状況になりかねないと思います。繰り返しになりますが、まずはDataを開示できる、状況を把握することの出来る指導教官の先生や諸先輩方と建設的なディスカッションをされることを強く勧めます。

(無題) 削除/引用
No.1771-5 - 2008/08/16 (土) 18:04:20 - ネガティブシンキング
IRES様アドバイス感謝します。


>>これは遺伝子導入後セレクションなどかけられましたか?Reporter assayの場合、Aとreporter geneが入った細胞だけを評価対象としていますが、遺伝子導入→endo. Bの発現解析では遺伝子の入っていないものも評価対象としているのでそのままだと遺伝子の導入効率が低いと非遺伝子導入細胞の影響に埋もれてしまって見えていないかもしれないですね。この可能性は無いですか?

b-galで形質転換効率が80-100%になる条件でやっているので問題ないと思います。実際WBで確認したところ過剰発現させた転写因子Aはエンドに比べて過剰なくらい発現されていました。

>>過剰発現でB遺伝子の発現が上がるという状況は生理的には考えられませんか?例えばある刺激でendo.Aの発現が増加し、endo.Bの発現が誘導されるとか、刺激によってendo.Aの修飾が起こってendo.Bの発現が誘導されるとかです。そこにKDを加えてみてはいかがですか。

KDは持っていません。
一応、刺激無しと転写因子Aが活性化されるであろう刺激の2種類の条件下で、レポータージーン・エンドの両方を見ています。レポータージーンの場合、刺激の有無にかかわらず、遺伝子Bは活性化されます。一方、エンドはRNAi、過剰発現とも変化無しです。刺激が適切ではないのでしょうかね。

でも、仮に何か刺激がないとエンドの系は動かないのにレポーターでは動くといった場合では、結局レポーターでみているのはアーティファクトということになるのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.1771-4 - 2008/08/16 (土) 12:15:05 - IRES
> >>あと、転写因子Aを過剰発現した時のendogenousな遺伝子Bの発現は見ましたか?
> これは行いました。転写因子Aを過剰発現させてもエンドの遺伝子Bの発現には全く影響しませんでした。
これは遺伝子導入後セレクションなどかけられましたか?
Reporter assayの場合、Aとreporter geneが入った細胞だけを評価対象としていますが、遺伝子導入→endo. Bの発現解析では遺伝子の入っていないものも評価対象としているのでそのままだと遺伝子の導入効率が低いと非遺伝子導入細胞の影響に埋もれてしまって見えていないかもしれないですね。この可能性は無いですか?

過剰発現でB遺伝子の発現が上がるという状況は生理的には考えられませんか?
例えばある刺激でendo.Aの発現が増加し、endo.Bの発現が誘導されるとか、刺激によってendo.Aの修飾が起こってendo.Bの発現が誘導されるとかです。
そこにKDを加えてみてはいかがですか。
なんだかreviewみたいですね(笑)。
上手く言ったら謝辞に入れてください(笑)。冗談です。

(無題) 削除/引用
No.1771-3 - 2008/08/15 (金) 21:16:12 - ネガティブシンキング
a様早速のアドバイス感謝します。

>>転写因子Aをノックダウンした時のレポーター発現は測定しましたか?
見ていません

>>あと、転写因子Aを過剰発現した時のendogenousな遺伝子Bの発現は見ましたか?
これは行いました。転写因子Aを過剰発現させてもエンドの遺伝子Bの発現には全く影響しませんでした。

つまり、レポーター系では変化が見られても、エンドの変化は全く見られないという状況です。

>>新規性があれば論文になると思いますが、最終的にアーティファクトでしたでは厳しいかと思いますが・・・。

やはりそうですか・・・。論文発表うんぬんよりも、別のプロジェクトに取り掛かった方がよさそうですね。

(無題) 削除/引用
No.1771-2 - 2008/08/15 (金) 20:08:55 - a
転写因子Aをノックダウンした時のレポーター発現は測定しましたか?
あと、転写因子Aを過剰発現した時のendogenousな遺伝子Bの発現は見ましたか?

要するに、レポーターの系と実際の遺伝子Bの発現が過剰発現およびノックダウンのどちらでも異なったということであれば、先輩のアドバイスが正しいかなあと思います。


ノックダウンで遺伝子Bの発現が減少しなかったということだけなら、転写因子A→転写因子X→遺伝子Bといった具合に間接的に関与しているかも知れません。

新規性があれば論文になると思いますが、最終的にアーティファクトでしたでは厳しいかと思いますが・・・。

ネガティブデータの処理 削除/引用
No.1771-1 - 2008/08/15 (金) 17:53:22 - ネガティブシンキング
現在、ある転写因子Aと遺伝子Bの関係について調べています。

遺伝子Bのプロモーターをつないだレポータージーンアッセイ系で転写因子Aを発現させるとレポータージーンの発現が上昇しました。
しかし、RNAiでエンドの転写因子Aをノックダウン(WBで90%以上)したのですが、遺伝子Bの発現には全く影響が見られませんでした。

周りの諸先輩方と話した結果、レポータージーンアッセイは人工的な系なので人工的に転写因子Aが作用しただけで、エンドでは転写因子Aは遺伝子Bの転写には必要ないという結論に達しました。

そこでお聞きしたいのですが、転写実験ではこういったことはよくあることなのでしょうか?また、こういったネガティブデータは論文として出すことは難しいのでしょうか?レポーター実験のデータがたくさんあるので、データを捨てがたいです。

転写系は初心者なので、どなたかアドバイスいただければうれしいです。

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