tanakaさん、
おおさんが貼られたリンクのトピ主です。
私の場合は、ローコピーかつトランスフェクションの際の毒性を低くするという条件付きでしたが、色々な方に頂いたアドバイスについて、情報を付け足したいと思います。
抗生物質をAmpからcarbenicillinに変更するだけで、収量が1−2割増しになりました。ただし、これはプラスミドによってその効果は違うそうです。
silicaを利用した方法も検討しました。
グアニジンチオシアナートが意外に高価で、ミニプレップレベルなら、キアゲンで1run 160円くらいなのが、50円くらいで精製できますが、ラージスケールになると逆に市販カラムの方が安価でした。
そこで、グアニジンチオシアナートの代わりにNaClを代用したところ、同じようにDNAを精製することができました。
しかし、グアニジンチオシアナートと違いNaClはカオトロピックでは無いので、蛋白質などの夾雑物が除去できていません。
同じカオトロピックなウレアとNaClの組合わせでDNAを精製しようとしましたが、かなり収量が落ちました。(夾雑物の有無は検討してません)
もし、tanakaさんがトランスフェクションに用いるのであれば、上述の方法はお勧めできません。
そうなると、おおさんのおっしゃるように、アルカリSDS変性法で得るのが良いと思います。
その際に、solution 3で中和後に、chloroformあるいはsodium perchlorateを添加する事で、debrisのパッキングが促進され、遠心後の上清を回収しやすくなります。(しかも、14x kg, 2-3minで十分沈殿されます)
chloroformの方が、よりパッキングされ、上清には全くdebrisは観察されません。一方、sodium perchlorateは、遠心後のチューブの壁つたいにdebrisが柔らかく付着しており、上清回収時にはがれやすい状態です。
私は、トランスフェクションできるローコピープラスミドを精製したかったので、アルカリSDS変性法+chloroformで、きれいな上清を回収し、それを市販カラムのキャパシティーを考慮して、精製しました。 |
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