Bio Technical フォーラム

  • 書き込みがかなり増えてしまいサーバーの負荷が大きくなったので、新しいBioTechnicalフォーラムに移行してください。
  • 新しいトピックは新フォーラムでのみ立ち上げ可能です。レスは2009年2月15日までつけられますが、その後は、つけられません。

トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

最新のフォーラム | このフォーラム(readのみ) | ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

乾燥したRNA pelletの再溶解について トピック削除
No.1531-TOPIC - 2008/07/10 (木) 16:37:18 - D1
現在D1で分子生物を研究しているものです。

D1にもなってとても惨めなへまをしてしまいました。

どうかご助言いただけますでしょうか。

現在、primaryな細胞からRNAを抽出して、cDNAにする過程で、RNAをエタチン後、10 min dry upするところ15 min強 dry upさせてしまいました。

そのRNA pelletをDWで溶かし、ODを測定したら12 sample中、8 sampleもODが低値(他の4 sampleはその10 倍くらいのOD)をしめしました。

エタチン後、pelletは完全に残っていました。なので、pelletが失われた訳ではありません。

ODが低値を示したtubeにpippet manを差し入れ、もう一度pipettingするとやはりpelletがあるのか引っかかりがあります。

とても貴重なsampleですので、どうしてもこのtubeを捨てきれません。

pippetingをしてもODは改善されませんでした。

このようなご経験のある方、どのように対処されましたか、教えて頂けないでしょうか。

全てのtubeが失敗しているわけではありませんので、ちょうどpelletの完全乾燥し始めが15 minくらいだったのかなとは思います。

後輩に実験を教えていたため時間を5分だけなら…と考えたのがまずかったですが、いい訳ですよね。本当に大切なsampleですので、どうか乾燥し始めたRNA pelletをもう一度溶解する方法をご存知の方がおられましたら、宜しくご教示ください。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



11件 ( 1 〜 11 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.1531-11 - 2008/07/11 (金) 11:03:12 - Pumpkin
混乱しそうなので、追記します。

>一回EtOH沈澱して洗ったものを使用しますが、この時は速やかに溶解します。

TESバッファで溶解するときにどうしても解けないものは、置き去りにして、上清だけを使っているからだと思います。どうしても解けないものがあるのは確かですが(なんか残ってるな、程度)、1/10しか解けないということはありません。

(無題) 削除/引用
No.1531-10 - 2008/07/11 (金) 10:53:59 - Pumpkin
加熱とSDSの話が出たので少し。。。

私は動物細胞じゃないんですが、多糖がものすごい多い生物からRNAを抽出してます。hot SDS/phenol法で取ってます。SDS含有バッファとphenolで抽出する時は65℃30分の加熱工程が入りますし、ペレットの溶解は65℃でやります。回収されたRNAペレットはTESバッファ[10mM Tris-Cl(ph7.4)-1mMEDTA(pH8.0)-0.1%SDS]で溶かしますが、溶けにくく、65℃で10数分は温めて溶かしています。ノーザンやらRTする場合には、一回EtOH沈澱して洗ったものを使用しますが、この時は速やかに溶解します。

(無題) 削除/引用
No.1531-9 - 2008/07/11 (金) 09:21:51 - AP
>[Re:8] D1さんは書きました :

> >多糖類が共抽出されやすくて、沈殿を溶かしにくくします。
> TrisolなどAGPC法系の手法だと特にそうです。
>
> 初めて知りました。確かに微量のRNAを取ろうとするときにグリコーゲン加えるんですよね、そういうことでしたか。ありがとうございます。

フェノール/クロロフォルム抽出では多糖類は水層に残るので、普通にアルコール沈殿すると、生物材料由来の多糖類がRNAと一緒に濃縮されてしまいます。


> >多糖類の共沈を防ぐための、AGPC法のアルコール沈殿の改変法があります。
>
> ご面倒でなければぜひ教えていただけますでしょうか、お願いします。

ここに、
http://www.kenkyuu.net/cgi-biotech2/biotechforum.cgi?mode=view;start=4;Code=784
(Molecular CloningをMolecular Biologyなんてボケてましたけど)

SDSの効果は単純に、界面活性剤が溶解を促すということだと思います。
Molucular Cloningを見直したら、0.5 % SDS in waterで65℃で加熱すると溶解を助けると書いてありました(一方、保存液のチョイスのひとつとして0.1-0.5% in TEがあるという記述も)。Trizolのマニュアルにも同様な記述があったように思います。

poly A+ 精製や電気泳動ならSDSが入ったままでもいいですが、酵素反応などでSDSを抜くには、クロロフォルム抽出とアルコール沈殿をせよとも書かれています。

今回の問題とは直接関係ないと思いますが、RNaseが働かず、保存性が高いというのでformamideでRNAを溶解する方法も一般的になってきています。
ほかの溶媒と並べて比較したことはないですが、結構溶けやすい印象です。
formamideキャリーオーバーが許容範囲内であれば、直接、酵素反応にも使えます。

(無題) 削除/引用
No.1531-8 - 2008/07/11 (金) 05:14:03 - D1
APさん

精製方法はinvitrogenのtrizolを用いています。
手順書どおりです。

>多糖類が共抽出されやすくて、沈殿を溶かしにくくします。
TrisolなどAGPC法系の手法だと特にそうです。

初めて知りました。確かに微量のRNAを取ろうとするときにグリコーゲン加えるんですよね、そういうことでしたか。ありがとうございます。

>多糖類の共沈を防ぐための、AGPC法のアルコール沈殿の改変法があります。

ご面倒でなければぜひ教えていただけますでしょうか、お願いします。


分生さん

>逆に70度くらいではRNaseが活性出せないので、TEで溶かすのには70度でよく溶かしています。10分くらいですか。0.1%SDSでもいいかもしれません。ただ、残存活性が気になる場合、proteinaseKを5ug/ml程入れて70度で熱することはよくやります。そのあとで、酵素反応に使う場合は、PMSFを入れてPKをつぶせばいいです。完全に反応は止まります。

分かりやすく教えていただきありがとうございます。
70℃では活性がでないのですね、初めて知りました。

ですが、みなさんのおっしゃられるSDSを入れるというのはどういったことが期待できるから加えるのでしょうか、質問に質問を重ねてしまいすみません。


おおさん

Mgの影響があるのですね。
SDS,EDTAの濃度を教えていただきありがとうございます。



改めてみなさん本当に有難うございます。
ぜひ試してみます。

(無題) 削除/引用
No.1531-7 - 2008/07/11 (金) 00:18:48 - おお
だいたい皆さんと同意見です。RNAに不純物が残っている場合(RNaseでなくても)乾燥すると解けにくくなることがおおいです。わたしはSDSーEDTAを加えて50度ぐらいで溶かしたことはあります。
過熱のときの注意はやはりRNaseとか、Mgなどの塩です。Mg存在下で温度を上げていくとRNAは切れやすいです。温度を上げ過ぎても、切れやすくなります。70度ぐらいが上限ではないかと思います。私はそれがちょっと怖いので50度位にしています。
SDSは個人的には0.25%ぐらいがいいかなと思っています。EDTAは1mMぐらいあれば十分でしょう。

(無題) 削除/引用
No.1531-6 - 2008/07/10 (木) 23:35:10 - 分生
APさんの言われるように、自然乾燥の場合、10分でOKなのが15分でだめになることはないでしょう。組織でしたら、グリコーゲンがRNAと沈殿してくる場合が多いです。primaryでもあるのかもしれません。

一般的な話として、crudeなRNA水溶液を室温でほっておくと、コンタミンしてるRNaseのためにたちまち無くなってしまいますが、逆に70度くらいではRNaseが活性出せないので、TEで溶かすのには70度でよく溶かしています。10分くらいですか。0.1%SDSでもいいかもしれません。ただ、残存活性が気になる場合、proteinaseKを5ug/ml程入れて70度で熱することはよくやります。そのあとで、酵素反応に使う場合は、PMSFを入れてPKをつぶせばいいです。完全に反応は止まります。

一番簡単で良く聞く可溶化方法はDMFではないですかね。うっかり、からからに乾かしたRNAをノザンするのにDMFを加えて70度で熱して溶かしたことがあります。よく溶けます。ただそのあとでRTなど酵素反応に使う場合、再度エタ沈が必要になり、また気をつけなくてはいけませんが。

(無題) 削除/引用
No.1531-5 - 2008/07/10 (木) 22:21:03 - AP
自然乾燥で、5分、10分(あるいは半日だろうと)時間が長くなったとしても、それが原因で溶解しにくくなるとは考えにくいです。精製方法はなんですか?

RNAの精製では、多糖類が共抽出されやすくて、沈殿を溶かしにくくします。
TrisolなどAGPC法系の手法だと特にそうです。多糖類の共沈を防ぐための、AGPC法のアルコール沈殿の改変法があります。以前のトピで書き込みましたが、必要であれば再度、上げます(詳細は、調べなおさないと、思い出せない)。

(無題) 削除/引用
No.1531-4 - 2008/07/10 (木) 20:50:08 - D1
atsさん

>RNaseが心配ですが、37℃で30分ほど保温してはどうですか。もしくは30分ほど撹拌する。
EDTAが問題なければ、RNase free (pH8.0)のものを0.1mM~1mM添加すると一部のNucleaseを阻害しますし、RNAもやや溶解しやすくなります。

今、出来るものとして保温をしてみましたが、やはりRNaseが怖くて10 minほどで中断してODを測定してみましたが、あまり変わらないようでした。

一方、cold roomでvoltexを1 hしたところ、8 sampleのうち、2 sampleが溶解してくれていました。

残り6 sampleはどうしようもありません。


再度、質問してもよろしいでしょうか?

RNaseのRNA分解速度はいかほどなのでしょうか?

溶解したRNA溶液を室温でover nightで置いたあと、翌日Actinでreal time PCRしたところ100-1000分の一の発現量になっていましたので、分解されたんだろうなとは察しはつくのですが、どれほどの時間がかかっているのでしょうか?

それから、RNAは基本的に暖めた方が溶けやすいのでしょうか?

APさん

>時間をかけて核酸に水を含ませてやると溶ける可能性はあります。
純水を加えて4℃で1hほどおいてみましたが、溶けていないようです。。

>また、純水よりTEなどほうが良く溶けます。
次回、TEでおこなってみます。

>溶媒を0.1 % SDSにして穏和に加熱するという方法を書いているプロトコールも見ます。
調べてみます。


自然乾燥のはずなんですが、、全然溶けません。

一応、OD 260でpeakはみえますので、強引にRTしてしまうのも手なのでしょうか?



アドバイスありがとうございます。

引き続き、他の方法がございましたら、是非ご教示ください。宜しくお願い致します。

(無題) 削除/引用
No.1531-3 - 2008/07/10 (木) 16:51:41 - AP
真空乾燥や加熱乾燥で、核酸の沈殿から結晶水まで失われると、溶けにくくなるようです。

時間をかけて核酸に水を含ませてやると溶ける可能性はあります。
また、純水よりTEなどほうが良く溶けます(中性付近のバッファーが核酸の電離を促す、核酸の沈殿が二価陽イオンを含むと難溶性の塩になる)。
溶媒を0.1 % SDSにして穏和に加熱するという方法を書いているプロトコールも見ます。

>RNAをエタチン後、10 min dry upするところ15 min強 dry upさせてしまいました。

これは、自然乾燥ですか?
でしたら5分程度の違いは全然問題ない、というか自然乾燥ならいくら長くしても結晶水を奪うほど強く乾燥はしないです。

真空乾燥、SpeedVacなどをしていらっしゃるなら、自然乾燥に変えた方がいいです。もう、ずいぶん前から、主だった実験書類では、核酸の沈殿の真空乾燥は百害あって一利なしと、自然乾燥にすべしと書かれています。

(無題) 削除/引用
No.1531-2 - 2008/07/10 (木) 16:43:54 - ats
RNaseが心配ですが、37℃で30分ほど保温してはどうですか。もしくは30分ほど撹拌する。
EDTAが問題なければ、RNase free (pH8.0)のものを0.1mM~1mM添加すると一部のNucleaseを阻害しますし、RNAもやや溶解しやすくなります。

乾燥したRNA pelletの再溶解について 削除/引用
No.1531-1 - 2008/07/10 (木) 16:37:18 - D1
現在D1で分子生物を研究しているものです。

D1にもなってとても惨めなへまをしてしまいました。

どうかご助言いただけますでしょうか。

現在、primaryな細胞からRNAを抽出して、cDNAにする過程で、RNAをエタチン後、10 min dry upするところ15 min強 dry upさせてしまいました。

そのRNA pelletをDWで溶かし、ODを測定したら12 sample中、8 sampleもODが低値(他の4 sampleはその10 倍くらいのOD)をしめしました。

エタチン後、pelletは完全に残っていました。なので、pelletが失われた訳ではありません。

ODが低値を示したtubeにpippet manを差し入れ、もう一度pipettingするとやはりpelletがあるのか引っかかりがあります。

とても貴重なsampleですので、どうしてもこのtubeを捨てきれません。

pippetingをしてもODは改善されませんでした。

このようなご経験のある方、どのように対処されましたか、教えて頂けないでしょうか。

全てのtubeが失敗しているわけではありませんので、ちょうどpelletの完全乾燥し始めが15 minくらいだったのかなとは思います。

後輩に実験を教えていたため時間を5分だけなら…と考えたのがまずかったですが、いい訳ですよね。本当に大切なsampleですので、どうか乾燥し始めたRNA pelletをもう一度溶解する方法をご存知の方がおられましたら、宜しくご教示ください。

11件 ( 1 〜 11 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を