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No.1402-5 - 2008/06/22 (日) 17:24:26 - AP
>EMSの場合、遺伝子以外に蛋白にも影響を与えることを過去のトピックで目にしました。

これは継代培養してその性質が保持されれば、遺伝的変異だということが分かるのではないでしょうか。

どちらにしても、EMSを与えてからすぐではなく、数代培養してからスクリーニングにかける必要があるでしょうね。まずEMSで塩基置換が起こるには、一度複製される必要があり、姉妹細胞の一方に塩基置換が受け継がれるはずだからです。また、EMS処理をかけた細胞中に存在していたタンパク質は、子孫細胞にある程度、残存すると考えられるからです。

線維芽細胞というのは二倍体(あるいは多倍体?)ですよね。EMSで突然変異が起きてもヘテロ接合のはずなので(偶然、相同遺伝子に同時に塩基置換が起こったのではなければ)、想定される受容体を完全につぶすことは出来ないでしょう。正常遺伝子が1/2になった場合に毒素への感受性が下がるという、All-or-nothingではない微妙なところを判定するのか、dominant-negative変異をねらうか、そのへんの見通しはついているのでしょうか。

まあ、うまく突然変異体細胞がとれたとして、関連する遺伝子を同定する方法ですが。

コロニー性の培養が出来る培養細胞だとしたら、
1. cDNAのプラスミドライブラリーあるいはゲノムDNAのコスミドライブラリーを突然変異体細胞にトランスフェクションし通常培地上にコロニーを生やす。
2. 毒素入りの培地にコロニーのレプリカを作る。毒素入りの培地で生えなかったクローンは変異を起こした遺伝子の正常遺伝子のcDNAが入っているはず。
3. 対応する通常培地上のクローンからプラスミド(コスミド)を回収してどんな遺伝子が乗っているか調べる。突然変異体細胞ゲノムの対応する遺伝子の変異を確認する。

生物個体にたいする突然変異の誘発やスクリーニングは相当覚えがありますが、培養細胞のあつかいにはまったく不案内でして、とんちんかんなことを言っていたらすみません。素人の机上の空論、戯れ言と笑ってください。

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No.1402-4 - 2008/06/22 (日) 16:35:53 - 発現
その実験のアイディアを提供した人に直接聞いた方が良いと思います。

というのは、EMSで変異体を取るのは、酵母など一倍体が培養できる生物でなければ厳しく、仮に変異体が取れたとして、その遺伝子のクローニングは、毒存在下で増殖できない細胞のネガティブスクリーニングですから、もっと厳しいと判断するのが一般的です。

教えてくれた人には何か良いアイディアがあるの「かも」しれません。それをその人に聞いた方が良いでしょう。

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No.1402-3 - 2008/06/22 (日) 15:43:52 - おお
ひとつ思いついたのは、がん遺伝子のクローニングで人がん細胞のDNAをマウスのがんでない細胞に導入し、癌化した細胞から、人の遺伝子をAlu配列を利用してクローニングしたというのがあります。

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No.1402-2 - 2008/06/22 (日) 15:35:19 - おお
>[Re:1] 理学部4年さんは書きました :
> EMSというお薬を用いて繊維芽細胞に遺伝子変異をランダムに入れています。
> 運よく目的の毒の受容体(未同定)をコードする遺伝子に傷がついた場合、毒に抵抗性を示す細胞が生き残るという実験を用いて受容体を同定していこうと思っています。

まず受容体(この定義は難しいですけど)はほんとに存在しているのでしょうか。その毒に関してメカニズムは分かっているのでしょうか。そのメカニズムに触接関与せず、その毒と結合して細胞に取り込むようなものを受容体として考えているのでしょうか。EMSで処理すると受容体の遺伝子に変異がある確証がありますか?ほかのメカニズムで抵抗性になったならばその実験系は意味がありますか?
ちょっとお示しの事実だけではあまりにも抽象過ぎて、現実を見てない実験をされているのではないかと不安になります。

>
> そこでその同定法は発現クローニングというもので遺伝子を同定していきたいと思っております。

その毒に抵抗を示す形質を与える遺伝子があるというのであれば、EMSにこだわらず、ハツゲンライブラリーをつかい、その毒を通常の細胞で毒性がある濃度で処理し生き残った細胞に発現しているライブラリー由来の遺伝子をみつければいいのではないでしょうか?メカニズムも分からない変異をおこした細胞を使うのはすこし問題があると思いませんか?

実際受容体があるということならば、その物質にビオチンのようなタグをいれぷるダウンし、取れてきたタンパクをマスで解析するという手法もあります。


>
> 大変初歩的な質問ですが、一体、傷ついた遺伝子を発現クローニングという方法はどのように同定(もしくはそれらしい)していくのでしょうか?

ハエやマウスとか実験動物では交配などを通じて遺伝子座位を絞っていくことがよくあります。細胞レベルで変異を入れて、同定したというのはあまり聞きません(勿論ターゲットが予想がついていてそれを調べたというのはあるでしょうが)。ただし、細胞にほかの 染色体やその一部を導入する技術はあります。壊れた遺伝子の位置する染色体と同じ正常な染色体をいれれば細胞レベルではレスキューされる可能性が高いです。

現在ではマイクロあれーのテクノロジーも手伝い、げのむ全体のスキャンが可能だったと思います。Affymetrixなどがこの辺のアレー用チップを開発してたと思います。そうするとターゲットが絞られるとおもいます。

変異導入薬で傷ついた遺伝子の同定 削除/引用
No.1402-1 - 2008/06/22 (日) 13:39:33 - 理学部4年
EMSというお薬を用いて繊維芽細胞に遺伝子変異をランダムに入れています。
運よく目的の毒の受容体(未同定)をコードする遺伝子に傷がついた場合、毒に抵抗性を示す細胞が生き残るという実験を用いて受容体を同定していこうと思っています。

そこでその同定法は発現クローニングというもので遺伝子を同定していきたいと思っております。

EMSの場合、遺伝子以外に蛋白にも影響を与えることを過去のトピックで目にしました。また複数個の変異もひとつの細胞に入っているおそれもあることも承知です。

大変初歩的な質問ですが、一体、傷ついた遺伝子を発現クローニングという方法はどのように同定(もしくはそれらしい)していくのでしょうか?

その原理も難しくてよく分かりません。
この日曜日のうちにその原理のヒントをいただければ火曜のカンファレンスに間に合うと思います。どうか教えてくださいませんでしょうか、よろしくお願いいたします。

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