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吸光光度法により物質の濃度を測定するときの標準曲線 トピック削除
No.1309-TOPIC - 2008/06/11 (水) 16:02:18 - つん
長くなってすみません。

タンパク定量など、吸光光度法により溶液中の物質の濃度を測定するとき、濃度既知の標準品を用いてプロットしますよね。
その後、標準曲線を作成するためにどのような方法で行なうのベストなのでしょうか?

私のこれまでの知識では、『直線性が得られる範囲のみを用いて最小二乗法により一次回帰直線を求める』というのがスタンダードな方法だと思っていました。

ところが、ウェスタン用のサンプル調製のためのタンパク定量の標準曲線を4次式で作成している人をみて、このような疑問を持ちました。

自分なりに調べてみたところ、直線でなくとも、〜4次くらいまでの回帰曲線の中からもっともフィットするものを使ったらよいらしいということがわかりました。

そこで、自分で過去にやったタンパク定量の測定値を用いていろいろな回帰曲線をあてはめてみたところ、最終的な結果に数十マイクログラムの差がでました。この場合、どの式を採用すべきなのか?

また、パラメーターが増えるにつれ相関係数は1に近づいていきましたが、手技的な誤差はどうなっているのでしょう?

先に述べたウェスタン用のタンパク定量で4次式を使っている人は、相関係数が限りなく1に近づくように努力した結果、4次式となったようなのですが、プロットをみると(私のこれまでの経験上)明らかにおかしな値もそのまま採用されていました。
パラメーターを増やしていくと、変な値が入っていても相関係数は1に近づくみたいなので、そんなことをしていたら標準曲線の信頼性は低くなると思うのですが・・・。

うまく説明できているかわかりませんが、アドバイスをください。
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.1309-18 - 2008/06/17 (火) 17:06:06 - つん
みなさま、ありがとうございました。
とても勉強になりました。
数学とか本当に苦手で、まだ理解しきれていないところはたくさんありますが、一応、解決ということにさせていただきました。

(無題) 削除/引用
No.1309-17 - 2008/06/16 (月) 01:08:17 - おお
>[Re:16] ランバートさんは書きました :
> 質問主は吸光度でタンパク定量と言っているのだから、ランバートーベールの法則を考えたら直線で近似するしかあり得ないでしょう。

280nmの吸収なので測るならそうですね。その場合はスタンダードもいりません。
質問者はブラッドフォードを使ってます。

直線 削除/引用
No.1309-16 - 2008/06/15 (日) 21:47:33 - ランバート
質問主は吸光度でタンパク定量と言っているのだから、ランバートーベールの法則を考えたら直線で近似するしかあり得ないでしょう。
吸光度がBCAなどの発色反応を介した後の吸収ならそうとも言い切れないが、それでも、タンパク質に対してBCAの濃度が大過剰なら呈色は一次反応でしょう。

(無題) 削除/引用
No.1309-15 - 2008/06/13 (金) 17:49:48 - qq
ImageJ のCurve FittingにあるRodbardは、4-para logisticだったのですね。
今まで知らないで使っていました。

(無題) 削除/引用
No.1309-14 - 2008/06/13 (金) 15:58:34 - in situ
4パラメーターロジスティック曲線とは

(a-d)/{1+(x/c)^b}+d

という形であらわされる曲線のことを言います。
a,b,c,dという4つのパラメータを、与えられたデータに最もフィットするように決定します。

参考資料
http://www.shibayagi.co.jp/TechInform/ELISA/ELISAstdC.pdf

決定方法に関しては、手計算、EXCELなどでもできますが、結構めんどくさいので、統計ソフトを使った方が良いです。
フリーのソフトだと、
http://homepage1.nifty.com/tombonak/kaiki.htm
あたりでできます。

ちなみに、テイラー展開の原理から言って、近似式の次数が上がるほど相関係数が高くなるのは当たり前のことです。
ただ、相関係数が高くなったからといって、必ずしも良い近似曲線とは言えないことに注意してください。

特に、本来非線形のものを線形近似する場合、4次式程度だと、逆に変な極値を途中で取ってしまったりする可能性があります。

そういう意味では、相関係数を上げることにこだわらず、直線近似か4パラメータロジスティック関数で近似することをお勧めします。

けっきょくのところ 削除/引用
No.1309-13 - 2008/06/13 (金) 14:04:25 - つん
スタンダードのプロットの形がどのようになるか把握して、
リニアになる範囲を見極め、
この範囲で最小二乗法を用いて一次回帰直線を求め、
サンプルもこの範囲内におさまるように希釈するなりして測定。
という感じでよろしいのでしょうか?

バイオラッドのプロテインアッセイに関しましては、もう一度メーカーのマニュアルをしっかり読みなおし、おおさまにご指摘いただいたスタンダードの濃度の振り方についても再検討してみます。
たしかにそんなに幅広い必要はありません。以前いたラボでは100-500ug/mlでやっていましたし…
ちなみに、私は直線になる範囲だけを使って検量線を書いてます。
R=0.999以上なんて、私にはとても無理です。
0.96以上だったらそのまま使ってしまいます。
分析やさんじゃないので、まぁいいかなと。
ダメかな…?うーん…今後の対応をどうするか悩みます。

さらに質問させてください。
私が4次式と書いたのは、エクセルで散布図を作成、近似曲線の追加の項目で多項近似、次数4を選択して求めた式のことです。
(数学とか統計とか、よくわからないものですみません。)
4パラメーターロジスティック曲線とは、どんなものですか?
4次式とは違うものなのですか?

(無題) 削除/引用
No.1309-12 - 2008/06/12 (木) 16:29:44 - とう
Rを出す際は単なる統計上の計算処理なので、それが適切かどうかは計算する人が判断するしかないと思えます。

シグモイド型(four parameter logistic model)のものを、リニアの計算式に当てはめても、出てきた数値(rとその結果)に対してずれや誤差を論じても意味をなしません。シグモイド型であれば、シグモイド型で検量線をきっちり引くべきでしょう。そうしなければ、大きな差が出てきます。

しかし、先の人も書いておられますが、たとえシグモイド型であってもリニアな部分が存在しますので、その部分がどこら辺なのかを確認した後に、その範囲で一次曲線をはめるのが当然で、当てはめた結果rの値が低いようなら種々の検討をしなければならないと思います。

測定する範囲に目星を付けて、その範囲がリニアになるのかをまず考えてみたら如何でしょうか?その後に検量線を作成すれば、ほぼ、安定した結果が得られると思います。

また、値の大きな数値を一つバ〜ンと入れてしまうと、rの値は高くなります。そのような検量線は引くべきでないと思われます。

(無題) 削除/引用
No.1309-11 - 2008/06/12 (木) 15:29:42 - in situ
たぶん、四次式ではなくて、4パラメーターロジスティック曲線のことだと思いますが、理論的には、ELISA・吸光光度法などはこの曲線が標準曲線になることが示されています。

しかし、この4パラメーターロジスティック曲線は、極めて値が小さい領域と極めて値が大きい領域を除くとほぼ直線とみなせるので、通常は直線回帰できる領域をえらんで標準曲線を書くと思います。
(しかも、この直線から外れるような領域では、変化が少ないため、4パラメーターロジスティック曲線に回帰したところで、定量性があまり信用できない)

ですので、測定しようとするサンプルを適当に希釈するなりして、直線領域に入るような濃度で測定するのが一番良いのではないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.1309-10 - 2008/06/12 (木) 15:06:37 - とう
>これも場合によるでしょう。同じ操作でR=0.999になったり、ならなかったりした場合は、偶然にR=0.999になったりしている場合もあるのでは?

内のラボでは、検量線用の溶液のストック溶液を作成し、タンパク定量する時にそれを用いています。すなわち、ほぼ毎回、同じレベルの検量線を作成する事が可能で、その精度を可能なまでに高めています。

偶然に0.999以上になる可能性は皆無で、それ以下になる場合は、不慣れな初心者がおこなった時などで、ある意味実験者のテクの精度が反映されます。

偶然に精度が高かったという状態の実験では、すべての実験の信頼性が保てないので、そこら辺は、どの程度実験お精度を上げるようにされているのかなと。

変な質問をしてすみませんでした。

(無題) 削除/引用
No.1309-9 - 2008/06/12 (木) 14:34:17 - おお
>[Re:8] とうさんは書きました :
> 参考までにもしよろしくればお話しください。
>
> 検量線は、R=0.999以上が原則だと思いますが、皆さんは如何でしょうか?
>

タンパク定量で何を求めるかで違ってきませんか?

>
> やはり、精度以下の場合は、再度引き直しているのですよね?
>

これも場合によるでしょう。同じ操作でR=0.999になったり、ならなかったりした場合は、偶然にR=0.999になったりしている場合もあるのでは?

(無題) 削除/引用
No.1309-8 - 2008/06/12 (木) 13:42:28 - とう
参考までにもしよろしくればお話しください。

検量線は、R=0.999以上が原則だと思いますが、皆さんは如何でしょうか?

当方は、ほぼこの精度を保って定量しておりますが、トピを読ませて頂いた時に
どうもその精度が出ていない可能性が実際高いのではないか?と感じました。

そこで、皆さんの検量線の精度は、どのレベルのものを採用しているのでしょうか?

やはり、精度以下の場合は、再度引き直しているのですよね?

実際の所を効かせて頂けたら幸いです。

最初の質問からズレますが 削除/引用
No.1309-7 - 2008/06/12 (木) 13:34:26 - mom-a
Bio-Radのプロテインアッセイキット(Bradford法)ではマイクロアッセイ法(たしか染色液を希釈しないで原液で使用するのだったと思います)とやらがあり、それですと100マイクログラム/mL以下の定量ができたはずです。

詳しい方法はマニュアルにあったような気がしますが、良く覚えていません。Bio-Radに問い合わせれば教えてくれますよ。

(無題) 削除/引用
No.1309-6 - 2008/06/12 (木) 12:45:44 - おお
>[Re:4] つんさんは書きました :
> Aさま、おおさま、返信ありがとうございます。

> 具体的には、バイオラッドの試薬を用い、標準曲線用にはBSA 1000、500、250、125、62.5、31.3、0(Blank)ug/mlを測定しています。
> 1000ug/mlは吸光度が1を超えるので、標準曲線を求めるときはほぼ使いません。

ちょっと思うのですがこんなに幅広くカバーしないといけないでしょうか?確かに実験によりけりと思いますが。

とくにこのほうほうだと500ー1000 ug/mlの間がカバーされていません。
サンプルが100-500ぐらいで収まるのなら100、200、300、400、500ug/mlでスタンダードをとるとか200、400、600、800、1000ug/mlでもう少し広くカバーするとかのほうがいいかと思います。低い方ががきになるなら100ー500ug/mlのスタンダードに50ug/mlを加えておくとかでもいいかもしれません。

たしかに1000ug/mlあたりでバイオラッドの資料では少し寝てくる傾向にあるようにあるようです。全く同じプロトコールでやってるか分からないので比較できるか分かりませんが。
ただ、バイオラッドのうたい文句では200ー1500ug/mlで直線性があるとされてます。スタンダードで取られている低い濃度ではつらいのではないかと、
思うと同時に、この辺をどうしても入れたいのなら、フィットするカーブを見つけないといけませんね。

>
> WBの場合は、最終的には内部コントロールで補正可能なので各レーンのタンパク量に多少の誤差があっても問題ないと思っています。

WBの場合はインターナルコントロールのシグナルに直線性がない可能性を考えると(どうじに目的のバンドに直線性がない可能せいも加えて)、単純に割って補正するのは危険だという議論もここで行われていました。
ご指摘のように、明らかに目に見えて十分違うと思えるようなデーターでないと難しいことが多いと思います。

(無題) 削除/引用
No.1309-5 - 2008/06/12 (木) 10:37:52 - mom-a
Aさん、おおさんのおっしゃるように、普通は直線性のある範囲を測定に用いるのが普通だと思います。回帰直線の求め方はつんさんのおっしゃるように最小二乗法が一般的だと思います。

直線でなく標準曲線を用いるものとして、私の経験ではELISAでシグモイド曲線を当てはめて使ったことがあります。測定&解析用ソフトにlogistic変換してシグモイド曲線にあてはめるプログラムが入っていました。

この場合はシグモイド曲線を描くことが理論的に正しいと考えられているから、シグモイド曲線を当てはめているわけで、データにあてはまるように無理やり曲線をつくっているわけではありません。

パラメータを増やすなどしてなるべく全ての点を通る曲線を作るというのでは、「得られたデータがどういう曲線を描くか」を調べていることにはなっていますが、本来あるべき直線(または曲線)をあてはめ、大きなズレがなく当てはまっているのでなければ検量線にはならないでしょう。

少なくとも、バイオラッドの試薬を使って定量するなら直線になっていないとダメです。そういう前提で作られているのですから。直線性が悪いなら、濃度が適当でないか、実験誤差が大きいかのどちらかです。

(無題) 削除/引用
No.1309-4 - 2008/06/12 (木) 09:53:11 - つん
Aさま、おおさま、返信ありがとうございます。
やはり、直線性が得られる範囲を用いるのがよいのでしょうか・・・

説明が下手できちんと伝えられなかった部分があるようなので補足しておきますね。

先にあげた例は、WBのバンドの定量ではなくてゲルにアプライするときにゲル間のタンパク量をそろえるために行なったタンパク定量です。
具体的には、バイオラッドの試薬を用い、標準曲線用にはBSA 1000、500、250、125、62.5、31.3、0(Blank)ug/mlを測定しています。
1000ug/mlは吸光度が1を超えるので、標準曲線を求めるときはほぼ使いません。

WBの場合は、最終的には内部コントロールで補正可能なので各レーンのタンパク量に多少の誤差があっても問題ないと思っています。
(ちなみに、私もAさまと同じようにWBの定量は操作上の誤差がかなり含まれていると思っているので、パッと見て明らかに差がわかる場合以外は使用すべきでないと考えています。)
しかし、ELISAの場合は特に補正はしないので標準曲線の求め方がとても重要だと思います。
ELISAでも何か補正手段はあるのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.1309-3 - 2008/06/12 (木) 02:29:19 - おお
一番分かりやすいのは直線性のあるところでみることです。そうすればフィットするように式をいじる必要はありません。あとは外れ値にも合わせるようなフィットのさせ方は正確性を失います。ですから、あなたの実験しているタンパク濃度のはんいで、スタンダードがどんな特性をもつかというのを把握しておく必要があると思います。直線性のないところでみるというのは測定誤差をを生む原因になりますが、やもうえない場合はそれにフィットさせれば比較的良好な数値が得られると思います。大抵高濃度で寝てくるのでその辺をフィットさせると言うのが現実的なのではないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.1309-2 - 2008/06/11 (水) 18:22:48 - A

> 私のこれまでの知識では、『直線性が得られる範囲のみを用いて最小二乗法により一次回帰直線を求める』というのがスタンダードな方法だと思っていました。

少なくともこの場合なら私は基本的に直線性のある範囲のみ使っています。



> また、パラメーターが増えるにつれ相関係数は1に近づいていきました
>が、手技的な誤差はどうなっているのでしょう?

少なくとも経験的にWBの標準曲線を書こうとしても直線にならないことは
知っています。以前定量したくてかなり注意深くサンプルを扱ってもそう
でした。スレ主さんがおっしゃるようにそのパラメーターの中に操作上の
誤差(実験もしくはフィルムの取り込み時など)が埋もれているでしょうね。
私は経験からWBの定量は信用していません。正直なところ何らかの定量的
なデータが必要な時に使わざるをえない時もありますが。
4次曲線を使っている方がどれぐらい検証したのかわかりませんがもしか
したら意味のないことをしているかもしれませんね。手間はかかりますが
どうしてもその辺りを検証したいとなると他の方法を使って較べるしか
ありません。例えば同じサンプルを使ってWBとELISAを同時に行って
較べるとか。質問の答えになっていなくてすいません。

吸光光度法により物質の濃度を測定するときの標準曲線 削除/引用
No.1309-1 - 2008/06/11 (水) 16:02:18 - つん
長くなってすみません。

タンパク定量など、吸光光度法により溶液中の物質の濃度を測定するとき、濃度既知の標準品を用いてプロットしますよね。
その後、標準曲線を作成するためにどのような方法で行なうのベストなのでしょうか?

私のこれまでの知識では、『直線性が得られる範囲のみを用いて最小二乗法により一次回帰直線を求める』というのがスタンダードな方法だと思っていました。

ところが、ウェスタン用のサンプル調製のためのタンパク定量の標準曲線を4次式で作成している人をみて、このような疑問を持ちました。

自分なりに調べてみたところ、直線でなくとも、〜4次くらいまでの回帰曲線の中からもっともフィットするものを使ったらよいらしいということがわかりました。

そこで、自分で過去にやったタンパク定量の測定値を用いていろいろな回帰曲線をあてはめてみたところ、最終的な結果に数十マイクログラムの差がでました。この場合、どの式を採用すべきなのか?

また、パラメーターが増えるにつれ相関係数は1に近づいていきましたが、手技的な誤差はどうなっているのでしょう?

先に述べたウェスタン用のタンパク定量で4次式を使っている人は、相関係数が限りなく1に近づくように努力した結果、4次式となったようなのですが、プロットをみると(私のこれまでの経験上)明らかにおかしな値もそのまま採用されていました。
パラメーターを増やしていくと、変な値が入っていても相関係数は1に近づくみたいなので、そんなことをしていたら標準曲線の信頼性は低くなると思うのですが・・・。

うまく説明できているかわかりませんが、アドバイスをください。

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