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神経細胞の培養系について トピック削除
No.1274-TOPIC - 2008/06/06 (金) 10:45:30 - ぎむれっと
ある低分子化合物について、神経細胞に対する影響を解析したいのですが、
どのような手段があるのでしょうか?
マウスを解剖して培養系を立ち上げるのがベストでしょうか?
調べたところ技術的に結構難しそうですよね。。。

(例えば、HeLa細胞のように)一般的な研究に使われているような神経細胞の培養系があるのであれば教えていただきたいと思います。

HeLaやCV-1など、あつかいが簡単な細胞系しか経験がなく、新しい実験系を導入するために現在勉強中です。ご指導いただけると嬉しいです。
 
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6件 ( 1 〜 6 )  前 | 次  1/ 1. /1


ありがとうございます 削除/引用
No.1274-6 - 2008/06/06 (金) 16:45:23 - ぎむれっと
本当に丁寧な解説をいただきありがとうございます。
一般的に使われているPC12、その問題点、近年の傾向、など非常に良く分かりました。
こういったアウトライン的な情報が知りたかったので、とても嬉しく思います。
少しずつイメージができてきましたので、まずはいただいた情報を元に
適切な実験系が組めるよう、吟味していこうと思います。


> 分化に伴い発現が大きく変わる場合。

するどいですね!私もこれがポイントだと思ってます。
まずは培養系の調査をしてみますが、またお聞きしたいことがでてくるやもしれません。
そのときお時間があればよろしくお願い致します。

(無題) 削除/引用
No.1274-5 - 2008/06/06 (金) 14:32:06 - おお
>[Re:4] ぎむれっとさんは書きました :
> 的確なご指摘をありがとうございます。
> まずは、神経分化と軸索の伸長の2点について調べたいと思っています。
> 化合物によってこれらが阻害されるのではないかと期待しているのですが、
> 逆に促進されてもおもしろいかなと思っています。

PC12は既にあげられてますが、有名な細胞です。NGFなので神経突起が伸びますので、その手のスクリーニングとしてよく使われてます。同時に細胞の由来からして神経とは言いがたいというのがこの細胞を使った時の問題点です。おそらく感受性も高いので、ファーストスクリーニングとしてはいい細胞かもしれません。もう一つ問題点は出回っているPC12は亜株とか、バリエーションがかなりあり、意外とほかのデーターなど再現性がとりにくいことです(これはこの細胞に限ったことでは無いですが)。

PC12は神経細胞でないという批判から、PC12ではなくニューロプラストーマにシフトした人やPC12のあとにそういった細胞で再確認すると言う人も増えています。N2aはマウスのニューロプラストーマで分化しますし、人の細胞も何種類かあると思います。たしかSK-で始まったりLN-ではじまるような名前だったと思います。細胞は理研の細胞バンクやATCCなどのホームページからニューロプラストーマで検索すれば見つかると思いますが、すべてがきれいに神経様に分化するかというとそうでもないので、神経分化に使われているかは、ひとつずつ当たってみるなりしないと、手に入れてからあまり分化しないというじたいになってしまいかねないです。

Gageらのグループは神経幹細胞の単層培養に成功しており、多分その細胞を売っていると思います。この辺になると上記の細胞株より少し難しくなってきます。確かにこの細胞は分化によって神経とグリアを作りますが、実際に幹細胞なのかと言う所でまとまったコンセンサスがありません。これに対してneurosphereと言う物がありますが、これもどこかが売っていると聞いたことがありますが、定かな情報でありません。ニューロブラストとグリアと幹細胞の混ざった塊で、ディッシュについたとたん、ニューロブラストが分化をはじめます。
そのた、ESやECを使った分化の系もありますが、突起形成などを見るというよりはもっと広い意味での神経分化になると思いますが、場合によっては使えなくもないかなとも思います。

> 記憶や行動への影響までは考えておりません。
> ひとまずは分子的な考察が目的です。


記憶といっても、CREBの燐酸化、カルシウムの下流のシグナル伝達は細胞レベル、分子レベルでよく研究されています。

> ウエスタンや免疫染色などで確認できれば良いなと考えております。
> タンパク質は既に同定しており、抗体も持っています。

どちらがいいのかなとおもいます。発現していなくて、過剰発現すると分化が促進するか分化の手助けをするようなパターン。すでに発現していて分化に影響をおよぼすような場合。分化に伴い発現が大きく変わる場合。お考えのたんぱく質の役割、挙動によって、選択する細胞が違ってくるかもなという印象もあります。脳の組織染色などもやった方がいいかもしれませんね。

早速のご回答ありがとうございます。 削除/引用
No.1274-4 - 2008/06/06 (金) 13:08:05 - ぎむれっと
的確なご指摘をありがとうございます。
まずは、神経分化と軸索の伸長の2点について調べたいと思っています。
化合物によってこれらが阻害されるのではないかと期待しているのですが、
逆に促進されてもおもしろいかなと思っています。
記憶や行動への影響までは考えておりません。
ひとまずは分子的な考察が目的です。

また、その神経細胞内に、その化合物と結合するタンパク質が発現しているかの確認を
ウエスタンや免疫染色などで確認できれば良いなと考えております。
タンパク質は既に同定しており、抗体も持っています。

「おおさん」と「それはさん」の書き込みによると結構候補となるCell lineがあるようですね。
これを手がかりにもう一度調べてみようと思います。

また、「この細胞系を使うとこんな問題がある」「この細胞系を使ったことがあるが脆弱なので使わない方が良い」などの知識的な書き込みも大歓迎です。

(無題) 削除/引用
No.1274-3 - 2008/06/06 (金) 12:27:50 - おお
>[Re:1] ぎむれっとさんは書きました :
> ある低分子化合物について、神経細胞に対する影響を解析したいのですが、
> どのような手段があるのでしょうか?

一体何が見たいのでしょうか?神経分化でしょうか、軸索などの伸長や、伸長方向の制御でしょうか?細胞に対する毒性でしょうか、神経幹細胞の維持などに関する影響でしょうか。何かチャンネルやリセプターの変化(発現とか修飾とか)でしょうか、またそういう変化によって起こりうる細胞の生理的変化でしょうか(記憶とか、、)。

神経細胞の分化(といってもマチュレーション)をみるなら、ニューロブラスト
-マで使われている細胞株はまあまああるとおもいます。幾らか気を使ってやればHeLaほどとまで行かないまでも簡単に培養できます。このような細胞なら軸索伸長のモデルになりえるかもしれません。その他にもいっぱい神経研究につかえる実験系がありますが、無駄に書き並べるより、目的を聞いてからの方がいいかと思いますので、これくらいにしておきます。

(無題) 削除/引用
No.1274-2 - 2008/06/06 (金) 12:18:13 - それは
PC12細胞を使うといいですよ。
cell line化されてますし、NGFでneurite elongationみられますし。よく使われます。
ちょっと癖のある細胞ですが、株化されてるので入手は容易ですし。

神経細胞の培養系について 削除/引用
No.1274-1 - 2008/06/06 (金) 10:45:30 - ぎむれっと
ある低分子化合物について、神経細胞に対する影響を解析したいのですが、
どのような手段があるのでしょうか?
マウスを解剖して培養系を立ち上げるのがベストでしょうか?
調べたところ技術的に結構難しそうですよね。。。

(例えば、HeLa細胞のように)一般的な研究に使われているような神経細胞の培養系があるのであれば教えていただきたいと思います。

HeLaやCV-1など、あつかいが簡単な細胞系しか経験がなく、新しい実験系を導入するために現在勉強中です。ご指導いただけると嬉しいです。

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