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No.1256-13 - 2008/06/04 (水) 17:46:10 - 中年
アルカリ法で一旦調製したものを再びキット用の溶液に再溶解し、これを大腸菌懸濁液と同様に再度処理してカラムに掛けるという方針自体には賛成です。

ただ、気になるのは収量が少な過ぎる点です。500ugでしたらpBR322由来のプラスミドでもLBで1Lも培養すれば取れる量だと思います。お使いのプラスミドに特有の不安定性があることが疑われます。おおさんの仰るように、培養の途中で一度遠心で集菌し(出来れば一度培地で洗浄した後)、新しいアンピシリン入りの培地に再懸濁して培養することでプラスミドを持った菌の割合を上げることが奏功するかもしれません。

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No.1256-12 - 2008/06/04 (水) 16:42:38 - AP
>「カラム精製後、PCI処理、エタ沈を行う。エタ沈の際は100%EtOHで1度リンスし、再度70%EtOHでリンスする。」

実際、それでうまくいっているのならいうことないですが、一般的にはフェノール抽出ではエンドトキシン(リポ多糖)は除けないといわれてますね。

エタノール沈殿で(CHCl3やエーテルで抽出しなくても)大部分のフェノールが除去されるというのは、たしかにその通りではありますが。

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No.1256-11 - 2008/06/04 (水) 16:23:13 - う〜んと
>トランスフェクション効率の低さが問題となり

細胞の種類によっては導入効率への影響が大きいようですね。
最近のキットの中にはエンドトキシンフリーを謳っているものもあります。
変性剤を含む液体でウォッシュする工程が追加されてるようです。
ご参考まで。

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No.1256-10 - 2008/06/04 (水) 16:00:11 - あべちゃん
APさん、カナマイシンさん、

色々教えていただき、ありがとうございます。
書き込みが交錯してしまいましたが、

> カラムかけてからフェノール抽出では、かえってプラスミドの純度を下げて、毒性を高めるんじゃないですか?

7年くらい前に、市販プラスミド精製カラムで取ったプラスミドは、transfection compatibleと唱っているにも関わらず、そのトランスフェクション効率の低さが問題となり、その時のラボでの議論で、
「カラム精製後、PCI処理、エタ沈を行う。エタ沈の際は100%EtOHで1度リンスし、再度70%EtOHでリンスする。」
というコンセンサスを取り、その後、あまり何も考えずその通りの方法で行っていました。

有機溶媒を除去する目的で100%EtOHでリンスすると考えています。
(事実であるかはわかりません)
あと、某社製のカラムで精製し、抽出したプラスミド溶液をPCI処理すると、中間層の白色物が観察されるので、蛋白質などの夾雑物を除去できていると解釈し、PCI処理操作も、ずっと行っていました。

粗精製後に、カラムで再精製について検討しようと思います。

どうもありがとうございました。

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No.1256-9 - 2008/06/04 (水) 15:57:04 - カナマイシン
AP様の方法に賛成です。

私も低コピーを取るときには、ラージスケールでキット無しの大量粗精製を行い、
これをカラムにかけます。
AP様のおっしゃる通り、リゾチーム処理はした方が良好です。

注意したいのは、収量を上げたいがために慣れない大量処理をすることで、
各ステップが不完全になり(集菌後菌体の懸濁とかアルカリSDSでの溶解とか)、
クロモソームがコンタミしてしまうことです。
キットではクロモとプラスミドの分離はできない・・・ですよね?

老婆心ですが自分の失敗談に即したアドバイスです。

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No.1256-8 - 2008/06/04 (水) 15:42:47 - AP
こまぎれになってすみません。

>懸濁/変性/中和バッファーの量を増やすなどプラスアルファのコツとかも、情報を頂けたら幸いです。

今では、Alkali/SDS法にlysozymeは必要ないというのがコンセンサスになっていますが、Large scaleの場合はやはり懸濁後にlysozymeを入れた方が良いようです。
菌量が多いと、Alkali/SDSを加えても溶菌が不完全で収量が下がったり、
完全に溶菌するのに時間がかかりすぎてプラスミドが変成してしまったり(制限酵素で切れないプラスミドが増える)しますが、lysozymeを入れることで改善できます。

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No.1256-7 - 2008/06/04 (水) 15:31:13 - あべちゃん
APさん、

ありがとうございます。

> なので、とにかく大スケールで培養して(pBR系だと500ugとるなら、LBで5 Lくらいでしょうかね)、キットなしでAlkali/SDS→塩析→(phenol/CAII)→アルコール沈殿で粗精製して、それをMaxiなりMidiなりのキット(培養スケールではなく、必要量のプラスミドのbinding capacityにあわせる)、あるいはCsCl超遠心で精製したら良いと思います。

そうですね。
APさんにご指摘いただくまで、全く気づきませんでした。
マニュアルでアルカリ抽出し、最後にキットで精製する方法であれば、超遠心も不要ですので、私のラボでも何とかなりそうです。

ありがとうございました。

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No.1256-6 - 2008/06/04 (水) 15:30:15 - AP
>キットなしでAlkali/SDS→塩析→(phenol/CAII)→アルコール沈殿で粗精製して、

訂正
phenol/CAII→phenol/CIAA(CHCl3/IAAです)
カラム系のキットを使うなら省くわけにはいきませんね。
もともと、塩析後の上清中の夾雑物を除くようにデザインされていますので、ある程度除タンパク質してからでないと、カラムを節約できませんね。
塩析、アルコール沈殿して体積を減らしてからフェノール抽出すると操作が楽だし、廃液も減らせます。


あ、あと
>Maxiスケールで調整後フェノクロ/エタ沈した後の収量では物足りない感じです。

カラムかけてからフェノール抽出では、かえってプラスミドの純度を下げて、毒性を高めるんじゃないですか?

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No.1256-5 - 2008/06/04 (水) 15:08:54 - AP
low copyだとどうしても、プラスミドに対する夾雑物が多くなりますから、
スケールアップすると、それに応じたサイズや本数のカラムを使わないとならない割に収量がしょぼくて、不経済で手間もふえますよね。

クロラムフェニコールで大腸菌あたりのコピー数をふやすのは常法ですが、
少しはましというくらいで、pUCなどのhigh copyにはてんでおよびません。

2xYTやTBなどリッチな培地を使えばより小さな培養スケールで必要な菌数をえることができるでしょうが、菌数が変わらない以上、必要なキットのキャパシティーはかわりません。

なので、とにかく大スケールで培養して(pBR系だと500ugとるなら、LBで5 Lくらいでしょうかね)、キットなしでAlkali/SDS→塩析→(phenol/CAII)→アルコール沈殿で粗精製して、それをMaxiなりMidiなりのキット(培養スケールではなく、必要量のプラスミドのbinding capacityにあわせる)、あるいはCsCl超遠心で精製したら良いと思います。

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No.1256-4 - 2008/06/04 (水) 14:54:30 - あべちゃん
中年さん、おおさん、

レスありがとうございます。

クロンテックのレトロベクターを使っています。ホームページ上の情報ではCoeE1となっていて、ハイコピーだと思っていたのですが、購入後に添付されている使用説明書のtrouble shootingにはpBR322 oriだから、ローコピーですよと書いてあります。

大腸菌ホストはDH5alphaやXL2-blueを使っています。XL2-blueだと、とても収量が悪くなります。
ホストとプラスミドとの相性なのかな、と考えています。

設備の関係上、セシクロはできないので、キットで何とかこなしたいと考えています。(大学ではないので周囲に借りる事もできません)

クロラムフェニコールとカルベニシリンについての情報、ありがとうございました。今まで知らなかったので、調べてみたいと思います。

ありがとうございます。

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No.1256-3 - 2008/06/04 (水) 14:15:57 - おお
クロラムフェニコールはおつかいですか 。oriはなんでしょうか?

私は収量はキットに依存するというよりも、もともと少ないからと思うのですが、、、大腸菌によっても収量が変わるとも思えますが(可也のコピー数をたくわえ込む菌株があるとも聞いたことがありますので、、)、具体的なことは分かりません。単に培養の量を増やしてセシウムクロライドで超遠心とか、キットに頼らないで取るという方が現実的のような気がします。

しいてコツと言えば、もしアンプ耐性のぷらすみどなら、対数増殖期後期に一度大腸菌を回収して、新しいバイチ(もちろんアンプかカルベニシリン入り、普段の2倍ぐらい多くても良い)に更新してさらに2時間ぐらい培養して回収するのもてかもしれません。
アンプのかわりにカルベニシリンに変えるだけでもいくらか効果は期待できそうです。
あとはバイチを2YTなどリッチなものにすると大腸菌の数が稼げますが、キットにそういうバイチを使うなと言う制約があるものもあります。逆にそういう制約がないもののほうが収量を考えた場合いいのかもしれません。

すみません、思いついたことを適当に並べているだけですので、うまく行くかどうかはわかりません。

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No.1256-2 - 2008/06/04 (水) 13:44:01 - 中年
お使いのキットがどのような原理のものか分かりませんが、プラスミドのロスが無いとすれば収量はコピー数と菌数で自動的に決まるものですから、培養の容量を増やすかリッチな培地を使うかしかないのではないでしょうか。

クロラムフェニコールでプラスミドをアンプリファイするという手もありますが、RNAプライマーが残るせいかニックが入りやすいような印象があります。

ローコピープラスミドを大量調製したい 削除/引用
No.1256-1 - 2008/06/04 (水) 13:38:37 - あべちゃん
ローコピーのプラスミドを使って培養細胞をトランスフェクションしています。
頻繁に行うのでローコピープラスミドを一度にたくさん取りたいのですが、何かおすすめのプラスミドキットを紹介してもらえませんでしょうか?

1回で500ug位は欲しいのですが、普段用いている某メーカーのMaxiスケールで調整後フェノクロ/エタ沈した後の収量では物足りない感じです。

懸濁/変性/中和バッファーの量を増やすなどプラスアルファのコツとかも、情報を頂けたら幸いです。

よろしくお願いします。

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