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IPTGで大腸菌の生育は止まりますか? トピック削除
No.1159-TOPIC - 2008/05/19 (月) 13:34:14 - 封入体がたくさん欲しい
コスモバイオのHPにあるpETシステムマニュアルを眺めていて、
疑問が出ました。プラスミド安定性試験の項なのですが

--ここから
この試験は、T7プロモーターをもつpETプラスミドと、
pLysSまたはpLysEをもたない宿主株にのみ適しています。

目的タンパク質の生産によく用いられる典型的な培養では、
抗生物質もIPTGも含まないプレート上と、抗生物質のみを含有するプレート上では、
ほぼすべての菌がコロニーを形成し、
IPTGのみを含有するプレート上では2%未満の菌しかコロニー形成せず、
抗生物質とIPTGを含有するプレート上では 0.01%未満の菌しかコロニーを形成しません。

目的プラスミドが不安定な場合、IPTGプレート上でのコロニー数の増大や、
抗生物質プレート上でのコロニー数の減少によって、
プラスミドを欠失した菌の割合を知ることができます。
--ここまで

…と記載されています。

例えばBL21(DE3)+T7プロモーターをもつpETプラスミドを使った
タンパク質発現では、OD=0.5程度の対数増殖期に
IPTGによる誘導をかけて数時間培養しますが、
培養終了時のODは0.5よりは上がっていることが多いと記憶しています。

それで、IPTGでの誘導では大腸菌の生育は止まらないんだと
勝手に思っていました。
ところがこの記述では、IPTGのみを含有するプレートでは
コロニーがほとんど形成されないように書かれています。

欲しいタンパク質が封入体として発現し、それでOKなので
出来るだけたくさんの封入体を取りたいと思っています。
単純にIPTGを入れてからの培養時間を増やせば、大腸菌が増えて
その分封入体の取得量が増えるのでは?とこれを読むまでは期待していたのですが、
IPTGを入れる事によって大腸菌の生育は止まってしまうのでしょうか?

ご存じの方がいらっしゃればご教授下さい。
宜しくお願い致します。
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.1159-6 - 2008/05/20 (火) 09:00:33 - 封入体がたくさん欲しい
おおさん、ご教授ありがとうございます。

抗生物質はカナマイシンを使用しています。
タンパク質発現にAmpは、ご指摘の通りプラスミドが落ちると聞いたので
避けました。

プラスミド安定性試験の項を読んでいたのは、
培養時間を延ばそうと考えていたので
カナマイシン使用でも培養時間が延びるとプラスミドが落ちて
発現が悪くなることがあるのかを確認出来ないかと思ってのことです。

発現条件にも再考の余地がありそうですし、時間をかけて考えてみます。
ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.1159-5 - 2008/05/19 (月) 23:34:44 - おお
>誘導のタイミングは対数増殖期(OD=0.5〜0.8位)

そうですね。一般的にそれぐらいが妥当だと思います。これは増殖という面と、こうせい物質の消費という面でそれぐらいに落ち着くことが多いのだと思います。

詳しくは確かNovagenのホームページとか冊子の様なものに書かれていると思います。大腸菌の増殖を対数増殖期後期まで引っ張た時、特にアンプの場合はこうせい物質が完全に消費されてしまい、プラスミドが落ちていき、収量などに影響を及ぼします。ですから、量えたい場合は、より安定なカルベニシリンを代わりに使うとか、誘導前に遠心し、バイチを更新してから誘導する。誘導前も低温で(30度ぐらい)増殖させて、大腸菌あたりのコピー数をへらして、プラスミドの菌に対する悪影響を極力おさえるなどの工夫がいると思います。

ちょっと普通のプロトコールより面倒になると思いますが、フラスコを増やすか、手間を取るか、手間を取ることによりどれくらい収量が上がるかなどいろいろとファクターもあると思いますので、こうしたら必ずうまく行くということでもありません。

ありがとうございました 削除/引用
No.1159-4 - 2008/05/19 (月) 16:18:19 - 封入体がたくさん欲しい
>Lさん おおさん

ご返事ありがとうございます。

IPTGに増殖を止める作用はないけれども、IPTGで誘導がかかると、
大腸菌の増殖能が著しく落ちて、プラスミドがきちんと入っている大腸菌は
プレート上では通常の培養時間では生えてこない、ということでしょうか。
ちょっと納得しました。

ものの本に、誘導のタイミングは対数増殖期(OD=0.5〜0.8位)でとの
記載があったので、誘導前にあまりODが上がるとダメなのかと思っていました。
ちゃんと増殖曲線を描いてから確認してみます。

ありがとうござました。

(無題) 削除/引用
No.1159-3 - 2008/05/19 (月) 15:09:25 - おお
あまりテクニカルなことを細かく書くと取留めもなくなってしまいますので、、、、

まず、この手のシステムは大腸菌に、大腸菌の必要のない、たんぱく質を、大腸菌が必要なタンパクよりはるかに多い量生産させるようなシステムです。大腸菌に必要なタンパクの合成に使うアミノ酸を貪って大腸菌に必要のないたんぱく質を合成しているわけですから、増殖にかなり不利に働くことも推察できます。
IPTG処理してから増えるのを期待しているようですが、それぐらいの量の増加を期待しているのであれば、IPTG処理前にじゅうぶん増やしてから処理をすれば良いと思いますがいかがでしょうか。
この時気をつけたいのは、大腸菌が対数増殖期でバイチのこうせい物質が枯渇していないことです。

(無題) 削除/引用
No.1159-2 - 2008/05/19 (月) 14:44:26 - L
IPTGに大腸菌の増殖を止める作用がある、とは聞いたことがありません
pLys持ちの菌にIPTGを作用させると、Lysozymeが発現して、大腸菌の細胞壁を壊すので、
大腸菌の生育が止まるように見えるのではないでしょうか?

IPTGで大腸菌の生育は止まりますか? 削除/引用
No.1159-1 - 2008/05/19 (月) 13:34:14 - 封入体がたくさん欲しい
コスモバイオのHPにあるpETシステムマニュアルを眺めていて、
疑問が出ました。プラスミド安定性試験の項なのですが

--ここから
この試験は、T7プロモーターをもつpETプラスミドと、
pLysSまたはpLysEをもたない宿主株にのみ適しています。

目的タンパク質の生産によく用いられる典型的な培養では、
抗生物質もIPTGも含まないプレート上と、抗生物質のみを含有するプレート上では、
ほぼすべての菌がコロニーを形成し、
IPTGのみを含有するプレート上では2%未満の菌しかコロニー形成せず、
抗生物質とIPTGを含有するプレート上では 0.01%未満の菌しかコロニーを形成しません。

目的プラスミドが不安定な場合、IPTGプレート上でのコロニー数の増大や、
抗生物質プレート上でのコロニー数の減少によって、
プラスミドを欠失した菌の割合を知ることができます。
--ここまで

…と記載されています。

例えばBL21(DE3)+T7プロモーターをもつpETプラスミドを使った
タンパク質発現では、OD=0.5程度の対数増殖期に
IPTGによる誘導をかけて数時間培養しますが、
培養終了時のODは0.5よりは上がっていることが多いと記憶しています。

それで、IPTGでの誘導では大腸菌の生育は止まらないんだと
勝手に思っていました。
ところがこの記述では、IPTGのみを含有するプレートでは
コロニーがほとんど形成されないように書かれています。

欲しいタンパク質が封入体として発現し、それでOKなので
出来るだけたくさんの封入体を取りたいと思っています。
単純にIPTGを入れてからの培養時間を増やせば、大腸菌が増えて
その分封入体の取得量が増えるのでは?とこれを読むまでは期待していたのですが、
IPTGを入れる事によって大腸菌の生育は止まってしまうのでしょうか?

ご存じの方がいらっしゃればご教授下さい。
宜しくお願い致します。

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