>しかも、目的のサイズ(約4kbp)のバンドが弱く、目的以外のサイズがたくさん確認できます。
目的サイズ以外は、みんなそれより小さいということでいいですか。
小さい方が増えやすいので、プライマーにミスマッチがあってもこっちのほうが選択的に増えるということはあります。
予想より大きなバンドが強いようでしたら、サイクルの回しすぎ、鋳型が多すぎ、酵素過剰が関係している可能性があります(PCR産物の重合)。
>cycle数は30cycleで、extension timeは酵素のプロトコールに従い4分、テンプレートとしているgDNAは20ngを使用していますが、テンプレート量が多いのでしょうか?ycle数が多いのでしょうか?
ゲノムの複雑さ(ゲノムサイズ)によりますが、ヒトゲノムの場合でも1 ngくらいが標準ではないでしょうか。多くても少なくてもうまくいくときはうまくいきますが。
私ならどうするかというと(もう試しているいることもあるとおもいますが)
1) プライマー配列を設計し直す。30 nt 前後の長めに設定する。これが一番効果的だと思います。
2) 酵素を変える。特性、特長の違う酵素でやってみる。Taq, ExTaq, LA Taq, AmpliTaq Gold, KODなど、
3) Hot starかそれに近い方法をとる。プライマーがユニークなはずなのにノンスペが増えるのは、サーマルサイクラーが十分高温にならないうちにノンスペシフィックなアニールが起こり、そうなるとあとは100 %マッチのアニールサイトを持ってしまい、いくら条件を厳しくしてもあたりまえにPCRがかかってしまうというのが大きいです。
Hot star系の酵素でなくても、調製は氷温で行い、酵素が入ったら速やかに、あらかじめpre-heatステップ (90度以上)に達したサーマルサイクラーに、チューブをセットするといい感触です。
4) 上と同様の理由で、反応のし始めの数サイクルはうんと厳しめのアニール温度にする。Tm ぎりぎりで、ノンスペにPCRがかからないようにしながら、ある程度、正当なターゲットを増幅してから、アニール温度を下げて増幅を促す。 |
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