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組織からのタンパク抽出について トピック削除
No.1154-TOPIC - 2008/05/18 (日) 13:58:44 - Zero
マウス等の組織からタンパクを抽出して糖鎖の分析を行う際、脱脂をした方が良いと教わりました。脱脂の方法はアセトンによるものが良いと聞いたのですが、どの時点でどれくらいのアセトンにサンプルを漬ければ良いのかが良くわかりません。例えば臓器を摘出後そのままアセトンにジャボ漬けで一晩くらい置けばよいのか、PBS等を使ってホモジナイズした後ホモジネートをアセトンに漬ければよいのか、或いは他のやり方が良いのか?基本的なことで申し訳ございませんが、どなたか教えて下さい。またアセトンで細胞膜は壊れないのでしょうか?
よろしくお願い致します。
 
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(無題) 削除/引用
No.1154-11 - 2008/05/19 (月) 10:32:33 - Zero
おおさん
 ありがとうございました。
 すみません、色々ゴチャゴチャになって変なことを書いてしまいました。結局のところ簡単に言うと下記のようなことで良いでしょうか?

(1)タンパク溶液(PBS, Tris, ショ糖溶液,etc.中のタンパク)
AP酸にも御指摘頂いた様にこの場合は、
適当なバッファーに懸濁したサンプルに10 volの-20度に冷やしたアセトンを加え、氷浴5分の後、4度で遠心、上清を除いて、風乾または真空乾燥でアセトンを除く。その後PBS等のバッファーに溶かす。

(2)細胞ペレット、組織片、分画作業中の沈殿物など
上記同様大体サンプルボリュームの10倍程度の-20度に冷やしたアセトンを加え、細胞ペレットや沈殿物の場合は1時間程度(量にもよりますが)、組織片の場合は大きいものなら攪拌しながらovernightで、反応(?)させる。その後、4度で遠心、上清を除いて、風乾または真空乾燥でアセトンを除く。その後PBS等のバッファーに溶かす。

というような手順でよろしいでしょうか?
 アドバイス及び御指摘を頂けましたら幸いでございます。よろしくお願い致します。

Zero

(無題) 削除/引用
No.1154-10 - 2008/05/19 (月) 09:26:49 - AP
>アセトン(<0℃)を混ぜて、Voltex等で十分攪拌して、5分間(?、1時間?overnight?)on iceで静置した後、-20℃で冷却して(PBSを凍結させる)、その後上清(アセトン)を廃棄してから常温に戻す。というような手順でしょうか?

手順は先に書いたとおりです。勘違いしているのだと思いますが、エーテル抽出のように有機層/水層間で抽出するのではありませんよ。
アセトンは水に混じりますから水層とアセトン層に分かれるわけではなく、
脱水によってタンパク質が不溶化して沈殿します。上清(上清と上層では意味が違います)とすてて沈殿を回収し、それを再懸濁してタンパク質溶液として使うのです。

(無題) 削除/引用
No.1154-9 - 2008/05/19 (月) 09:07:21 - Zero
おおさん
 ありがとうございました。だいぶ輪郭が見えてきました。もう一点教えて頂けないでしょうか?組織やペレットといった固体にアセトンをアプライするのはわかるのですが、例えばPBS中に溶けているタンパク(これまでの流れでいうと細胞質画分等)に対してアセトンの処理をする場合、どのようにすれば良いのでしょうか?例えばボリュームでタンパク溶液(タンパクの溶けているPBS, Tris,ショ糖溶液、等)9倍量のアセトン(<0℃)を混ぜて、Voltex等で十分攪拌して、5分間(?、1時間?overnight?)on iceで静置した後、-20℃で冷却して(PBSを凍結させる)、その後上清(アセトン)を廃棄してから常温に戻す。というような手順でしょうか?
 アドバイス頂けましたら幸いです。よろしくお願い致します。
Zero

(無題) 削除/引用
No.1154-8 - 2008/05/19 (月) 04:40:00 - おお
>アセトンの使い方としては、whole lysateを脱脂しながら可溶化して分析する際には適していると考えて良いでしょうか?
whole lysateに限らず使えるかと思います。例えば遠心でペレットとして回収した膜画分に直接アセトンというのもありだと思います。遠心のチュ-ブがアセトン耐性かどうかだけ確認しておいてくださいね。ポリカーボネートは使えなかったと思います。

>最初から最後まで細胞画分は上清中にあるわけですが、こういうものは脱脂の必要がないのでしょうか?

これについてはよく分からないですね。条件をそろえるという意味ではやった方がいいように思えますが、どの様なアッセイを考えているのでしょうか。ウエスタンのようにブロットしてレクチンをプローブにして検出するのであればさほど脂質は問題にならないですし、、レクチンカラムだと一定量以上あれば問題が起こるかもしれません。

もう一つ簡易的な方法がありました。
TRITON X-114です。
この界面活性剤は低温では水に溶け込んでますが。温度をあげると油のように水に解けなくなり2相に分離します。で膜タンパクや脂質に親和性のあるタンパクはTRITON X-114相に取り込まれていますので、水相とTRITON X-114相をわけて、両者をアセトンで沈殿させタンパクを得ることができると思います。私は知識だけで使用経験はありませんので、一度調査されると良いと思います。

APさん、おおさん, 削除/引用
No.1154-7 - 2008/05/19 (月) 00:08:25 - Zero
APさん、おおさん
 どうもありがとうございました。丁寧な御説明感謝致します。
 アセトンの使い方としては、whole lysateを脱脂しながら可溶化して分析する際には適していると考えて良いでしょうか?
 分画しながらかつ脱脂をするには、アセトンは使いにくいということのように思われますが、正しいでしょうか(上清をアセトン処理で脱脂するということは可能でしょうか?プロトコルとしてはどのようになるのでしょうか?)?また根本的な問題として、組織をホモジネートしたのち遠心しながら分画していく際に、最初から最後まで細胞画分は上清中にあるわけですが、こういうものは脱脂の必要がないのでしょうか?
 脱脂に拘っている理由は、各画分の糖タンパクとレクチンとのインタラクションなどを見たりする場合、臓器からのタンパク抽出では、脂質が混じることで、脂質中の糖脂質が糖タンパクとレクチン等のインタラクションを阻害して、実験の再現性に悪影響を及ぼすのではないかと考えてのことです。
 何度も申し訳ございませんが、アドバイスを頂けましたら幸いでございます。よろしくお願い致します。
Zero

(無題) 削除/引用
No.1154-6 - 2008/05/18 (日) 18:10:18 - AP
アセトン沈殿はバイアスをかけずに全タンパク質を沈殿として回収できるのがいいところでもあるので、沈殿はwhole lysateと同等のタンパク質を含むと考えて良いでしょうね。細胞を直接アセトン沈殿してタンパク質の沈殿をとる場合もありますので、膜は保持されないのでしょう。

あらためて手順を簡単に書くと、
適当なバッファーに懸濁したサンプルに10 volの-20度に冷やしたアセトンを加え、氷浴5分の後、4度で遠心、上清を除いて、風乾または真空乾燥でアセトンを除く、といった感じです。

膜を分画、あるいは濃縮するなら当然アセトン処理前でしょうね。
ホモジネートを単純に沈殿と上清にわけると、核やミトコンドリアのような重いオルガネラのほうが膜より濃縮されそうですが。こいつらは小さくて結構固いので、意図的に壊すような工夫をしないと壊れません。逆にそれを利用して核分画をとったり、核タンパク質が細胞質タンパク質に混じるのを防いだりしますから。

きれいな膜分画をまじめに取ろうとしたらPercoll/超遠心でしょうか。
http://www.gelifesciences.co.jp/tech_support/manual/cellsep.asp
リファレンスリストに、膜分画して行った膜タンパク質の研究も多数載っているので参考になるかもしれません。

知識としてあるだけで、実際にやったことはないので、あとは経験者の書き込みに期待します。

(無題) 削除/引用
No.1154-5 - 2008/05/18 (日) 17:34:41 - おお
臓器によってバイエーションがあり一概に答えにくいです。細胞質の成分を分けたいのであれば低張のバッファーでホモジナイズするのが確実と思えます。その後弱い遠心(1000gぐらい)で、デブリス、核が除けます。上清は細胞質と膜です。この上清を2ー30000gぐらいの遠心にかけるとリソソーム、ミトコンドリアなどの重ため、または大きめの膜成分が回収できると思います。さらに軽い膜成分は80000g(超遠心)で落ちてくるようです。細胞表面の膜は壊れた時ミセルをを形成して小胞になると思いますので、このフラクションに可也くるのではと思います。詳しくは各臓器で樹立されたプロトコールなどを探すのがいいかと思います。

低張のバッファーは
10ー20mM HEPES/KOH or NaOH、pH8
10mM KCl
1mM MgCl2
1mM CaCl2
このような感じのバッファーがよく使われると思います。グリセロールを入れるのもありますが、そうすると溶液の比重が重くなるので、膜の回収も難しくなるかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.1154-4 - 2008/05/18 (日) 15:38:07 - Zero
 おおさん(組織染色ではありません)、APさんありがとうございました。更に基本的な質問で申し訳ないのですが、コメントを頂けましたら助かります。
 ホモジネートはやり方にもよると思いますが、ポッターエルベジェム型ホモジナイザーを使用した場合でも、細胞膜は破壊されており、ホモジネートの可溶画分には既に細胞質画分が溶け出しており、不溶画分には細胞膜等が存在している。という考え方で正しいでしょうか?もし正しいとすると、
(1)ホモジネートをアセトン(100%?)で行うと、細胞膜も破壊され、タンパクは細胞質画分も細胞膜画分も両方混在する(この時点では沈殿)。よってその後アセトンを捨てて、更に真空遠心でほぼ完全にアセトンを除去し、PBSなどの溶媒を加えた場合、PBS中のタンパクは所謂whole lysate中のタンパクと類似している(つまり細胞質画分も細胞膜画分もごちゃ混ぜ)と思ってよいのでしょうか?
(2)もし各画分に分画したいときは、PBS等に臓器を入れてホモジナイズして、濾過したろ液を遠心することで、上清(細胞質画分等)、沈殿(細胞核画分+未破砕細胞)に分け、それぞれにアセトンを加えて脱脂するという手順が良いのでしょうか?このとき溶液側も沈殿側もアセトンの量は体積の約10倍で、アセトンは100%のものでよいのでしょうか?
 よろしくお願い致します。

(無題) 削除/引用
No.1154-3 - 2008/05/18 (日) 14:32:38 - AP
溶液からタンパク質を、比較的ダメージをあたえずに、沈殿、回収する常法の一つとして、アセトン沈殿があります。同時に脱脂も起こることでしょう。
冷アセトンを10倍体積ほど加えてしばらく冷やし、上澄みを捨てます。
詳しいことは成書を読んでください。

私はタンパク質分析は本業ではないのですが、ホモジネートを手っ取り早く脱脂したいときはエーテル抽出をします。タンパク質を不溶化させずに水層に残せます。

(無題) 削除/引用
No.1154-2 - 2008/05/18 (日) 14:10:44 - おお
どのような実験を考えているのか見えませんが、生化学的アプローチであれば示された範囲内での選択であれば一度破砕(ホモゲナイズ)してからの方が良いと思います。組織染色をしたいのではないと思うのですが、組織染色であれば話が違ってきます。

>またアセトンで細胞膜は壊れないのでしょうか?
アセトンは細胞膜のコンポーネントも溶解しますので、膜は跡形もなくなるかと思います。

組織からのタンパク抽出について 削除/引用
No.1154-1 - 2008/05/18 (日) 13:58:44 - Zero
マウス等の組織からタンパクを抽出して糖鎖の分析を行う際、脱脂をした方が良いと教わりました。脱脂の方法はアセトンによるものが良いと聞いたのですが、どの時点でどれくらいのアセトンにサンプルを漬ければ良いのかが良くわかりません。例えば臓器を摘出後そのままアセトンにジャボ漬けで一晩くらい置けばよいのか、PBS等を使ってホモジナイズした後ホモジネートをアセトンに漬ければよいのか、或いは他のやり方が良いのか?基本的なことで申し訳ございませんが、どなたか教えて下さい。またアセトンで細胞膜は壊れないのでしょうか?
よろしくお願い致します。

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