粗膜画分といったときは細胞膜やらvesicleやらを含めた二重膜成分をもった
いろんなオルガネラの集合体でけっこう広い意味であるのに対して
ミクロソーム画分といったときはホモジナイズ処理によって小胞化した細胞膜の一部の成分と粗面/滑面小胞体の成分が主でもうちょっと狭い定義になるんではなかったでしょうか。
基本的に
>1.組織をホモジナイズ
>2.3000×g15分遠心2回
>3.上清を100000×gで30分遠心、沈殿を粗膜画分とする
このやり方の場合
3のあとでは沈殿に含まれるのは
ミトコンドリア+ リソソーム+ペルオキシソーム+小胞体成分+細胞膜の一部などになります。
これを粗膜画分というかどうかはうーーんと人それぞれでしょうね。あんまり定義として聴いたことはないですが。
そこで酵母屋さんのおっしゃてるように2と3の間に
15000g(動物細胞だと7000gぐらいでも十分です)で
10分程度の遠心をかけると沈殿として
粗ミトコンドリア画分が落ちてきて
ミトコンドリア+リソソーム+ペロキシソームなどが沈殿で
そのほかのミクロソーム画分+可溶性画分などが上澄みとして
有る程度分けられるので後のstepで純度を気にするなら入れるべきでしょうね。
ただ膜成分の場合には最初のホモジナイズのときの処理によって断片化や小胞化などが左右されるため、結局どの画分にenrichされるかはそれぞれの成分をサンプリングして一度確認してからでないとわからない部分があるので
一口に膜タンパクといってもどのような画分を精製すればよいかは
タンパクの種類などによります。 |
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