>[Re:6] ほんさんは書きました :
> 核を沈殿させるときは3000Gで5min遠心しています。最初は1000G
> で5min行っていたのですが、沈殿がまったくみえず不安だったので
> 3000Gに変更したところ、少し沈殿が見えたので。
不死化、あるいは癌細胞株で典型的なものであれば、結構核だけでも細胞を回収した時と同程度のボリュウムがあるような感じでかさばっているような感じで、回収できます。
スタートの細胞10cmdishから、1mlぐらいの系で回収した核は20-50ulぐらいのボリュームになるのではないかと思います。現在すこし理由があり10cmディシュ10枚から細胞を回収して、細胞のボリウムと同じ量のhypotonic bufferを使っていますが、HEK(293)で400から600ulぐらいのボリュームになります(これはある活性を維持するためにやっているので細胞のボリウムと同じ量のhypotonic bufferを使う必要はありませんが10cm dishで0.5から1ml程度の系ぐらいが妥当なんじゃないかなと思います)。多分細胞にもよりますが、もし、得られる核の容量が少なすぎるなら、細胞の調子など疑った方がいいかもしれません。それかhypotonic buffer処理中に可也早いスピードでアポトーシスでも起こすのかなあとか考えたりもします(ちょっと勝手に想像しているだけですが)。hypotonic buffer処理時間はある程度必要ですが、少し早く切り上げてもいいかもしれません。
細胞に直接hypotonic bufferと言う事ですが、それでもいいのですが、4度の温度コントロールがちょっと難しいかもしれませんので先にPBSかhanks buffered saline(糖が入っているのでPBSよりもいいかもとちょっと思います)で細胞を回収してから、hypotonic buffer処理をしても良いかとも思います。
>
> >おおさん
>
> 核の裏打ちタンパクであるlaminBというタンパクを見ています。
laminだと、かなり核にドミナントのような気がします(単なる感ですけど)。抗体がノンスペを拾っているということは、、、多分ないでしょうけど、それを示している論文と同じ抗体ですか?あまり気にするところではないかもしれませんが、ちょっと気に留めておいた方がいいかもと思います。
>
> あと質問なのですが、phosphate/protease inhibitortに
> ・100mM NaF
> ・ 1mM Na3Vo4 (バナデート)
> ・ 10mM Sodium pyrophosphate
> ・ 10μM Antipain
> ・0.5mM PMSF
> ・ 10μM Leupeptin
> ・ 10μM Aprotinin
>
> を使っています。これらに問題はあるのでしょうか?
> 何度もすみません。お願いします。
すべて濃度を覚えてないのですが、そんなに問題になることはないかなと思っています。ただし、NaFが100mMですよね。大抵のプロトコールで50mM以上は入れるようですが、Hypotonicで処理するために塩濃度を下げておいたにもかかわらず100mMもNaイオンを加えているというのが気にかかります。Hypotonic bufferでは10mMぐらいのカリウムを使うこともありますので、100mMNaFを20mMぐらいのKFに変えてもいいかもしれません。塩濃度を必要以上にあげると、細胞は壊しにくいのですが、壊れた時にいろいろなものを溶出するのを助けたりもします。
論文に示されている物と同じ細胞を使ってますか?もし違うなら、まず同じ細胞でやってみて感触を掴むと、何が違うかとか比較が可能になりますので修正しやすいかもしれません。
ちょっと完全に原因が分からなかったので思いつくことを長々と書きましたが、ちょっとでも参考になることがあれば幸いです。 |
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