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蛍光免疫染色でネガコンの染色が抑えられません! トピック削除
No.1082-TOPIC - 2008/05/05 (月) 15:54:43 - ruin
現在、生後7日目のマウス肺切片を対象とした蛍光免疫染色を実施しています。目的はマウス肺におけるエラスチンの局在を調べることであり、切片の厚さは10µm、一次抗体は500倍希釈、二次抗体(Alexa488)は500倍希釈で実験を行っています。またブロッキング液は2%ヤギ血清を使用しました。簡単にプロトコールを示します。

@切片を1時間、42℃でインキュベートすることで脱水。
ATBSTで5分×3回洗浄。
B抗原賦活液(Histo VT One)で20分間、70℃でインキュベート。
C室温にて30分間空冷。
DPBTで5分×3回洗浄。
Eブロッキング処理を室温にて1時間。
F一次抗体処理を4℃、遮光下で一晩。
GTBSTで5分×3回洗浄。
H二次抗体処理を室温、遮光下で1時間。
ITBSTで5分×3回洗浄。
J封入剤にて封入後、カバーグラスを被せ、カバーグラスの角4点をマニキュアにて接着。

結果として、ポジティブコントロールは目的の場所が染色されているように見えます。しかし、一次抗体の代わりにブロッキング液を使用したネガティブコントロールでは本来は二次抗体の発色が認められないはずですが、私の実験の場合ですと、組織全体が二次抗体により発色してしまいます。
二次抗体とブロッキング液の相性を考え、血清だけでなく、スキムミルク、BSA、Blocking Reagent(Roche)を使用しましたが全てのネガティブコントロールで同じような二次抗体の発色が見られたため、この相性は問題ないと思われます。しかしやはり、肝心のネガコンの発色を抑えることができず、次に何を講じればよいのか悩んでいます。

お忙しいとは思われますが、ぜひご教授お願いします。
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.1082-13 - 2008/05/07 (水) 15:22:42 - ruin
みなさま、アドバイスありがとうございました。
実験で発色のみられたネガに関してですが、愚かな間違いであることがわかりました。実はネガで発色したと考えられていたのは画像解析のコンピューターが光を検出しようとした結果、無理に生じたものであることがわかりました。このことを裏付けるように、ネガのバックグラウンドと発色部位との染色の強さにほとんど差はなく、対してポジの発色部位はバックグラウンドよりも3倍以上発色が強いことがわかりました。
本当に基本的なことができていなかったようです。これからは今回の失敗を教訓として研究に臨みたいと思います。

このようなつまらない原因でしたが、「おお」さま、「通りすがり」さま、「milkan」さま、「BR-2」さま、そして中でも多くのアドバイスをいただきました「AP」さま、大変ありがとうございました。

今後も何かわからないことがありましたら、ぜひよろしくお願いします。
この度は本当に失礼しました。

エラスチンの自家蛍光 削除/引用
No.1082-12 - 2008/05/07 (水) 10:02:44 - BR-2
横からすいません。

私は血管に関する研究をしていますが、
血管(中膜)はエラスチンが豊富で、
このエラスチンは自家蛍光をよく発することが
知られています。

ちなみに、HEのエオジンも蛍光物質で、
またエラスチンが染まりやすいです。

なので、エラスチンの局在証明を免染で行なうとするならば
蛍光染色ではなく、一般的なHRPやAPによる酵素法が
良いようにも思いますがいかがでしょう?
(二重染色がしたい場合は話が別ですね)

(無題) 削除/引用
No.1082-11 - 2008/05/06 (火) 20:56:44 - ruin
アドバイスありがとうございます。ヘマトキシリン、エオシンにも発色傾向があるのは存じませんでした。ご提案に従い、HE染色ではなく無染色の切片(凍結切片→コンパウンド洗浄)でも試してみました。しかし、これでもやはり発光します…。本当に困ります。

(無題) 削除/引用
No.1082-10 - 2008/05/06 (火) 20:14:36 - AP
横レスですが、ヘマトキシリン、エオシンは蛍光性なかったんでしたっけ?
たしか、少なくともエオシンは蛍光性があったと思いますが。
自家蛍光をみるなら無染色でなければならないのでは(さらに封入も励起光を吸収したり蛍光を発したりしないものでなければ)。

(無題) 削除/引用
No.1082-9 - 2008/05/06 (火) 20:00:13 - ruin
先ほど同じサンプルから作製したHE染色切片で、試しに二次抗体の発色波長に合わせて撮影してみました。

その結果、ネガティブコントロールと同様に、少し染まり方がシャープですが組織全体が緑色に発色しました。念のため、他の波長でも試したところ、DAPIの発色波長では確認できませんでしたが、Alexa594発色領域(617)でもやはり組織全体が赤茶色の発色していました。
…これらは自家蛍光と解釈してよろしいのでしょうか?

もしも自家蛍光の可能性がある場合、対策としていかなる手段を講ずる必要がありますでしょうか?「おお」さんのおっしゃる方法も考えましたが、他の波長でも発色がみられてしまったことから難しいと思われます。最終的な目標は別のタンパク質との二重染色を実施したいと考えていましたが、こうなると蛍光染色は諦めて、ABC法による実験が必要になってくるのでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.1082-8 - 2008/05/06 (火) 19:32:20 - AP
>はAlexa Fluor 488 F(ab')2 fragment of goat anti-rabbit IgG(H+L)

Molecular Probesの製品だと推察します。一応、マウスの血清に対して吸収をかけている製品ですが、同社には「highly cross-adsorbed」と称するグレードが別に存在するので(ただしwhole Igのみ)、完璧に交差反応を排除したものではないと思います。自前でさらなる吸収を行う余地はあると思います。

また、結合係数の低い交差反応なら、二次抗体を希釈することによって減らすことができますが、希釈をかけても結果に変化がないということなので、かなり強い結合力で一次抗体非依存的に反応していると思われます。そうだとすると、条件をいじって改善するのは難しいですので、一次抗体を標識して、直接蛍光標識抗体法を考えた方がよいかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.1082-7 - 2008/05/06 (火) 19:01:14 - ruin
みなさまお返事ありがとうございます。書き漏らした各抗体等の詳細ですが、一抗体はポリクロのanti-tropoelastin(rabbit antibody to mouse elastin)を、二次抗体はAlexa Fluor 488 F(ab')2 fragment of goat anti-rabbit IgG(H+L)を使用しております。

一次抗体の濃度は原液には記載はありませんでしたが、これまでに50、100、500、750、1000倍希釈系で実験を行いました。

また二次抗体に関してもこれまでに、500、700、1500、2500、3500倍希釈系で実験を行いました。

さらにブロッキング液も、0.5%Blocking Reagent(Roche)、3%スキムミルク、3%BSA、3%ヤギ血清を用いて実験を行ってきました。

これまでに試したものは以上ですが、どの実験でもやはり組織全体が二次抗体の発色で覆われており、また各抗体濃度、およびブロッキング液を変えてもその発色の強さなどにも変化はありませんでした。
ちなみに本研究は、ある論文を参考に行っており、使用している抗体などもその論文と同一のものを使用しています。ただこの論文のマテメソにプロトコールの詳細が省かれているために、また対象がマウス肺ではなく、マウス皮膚であるため現在は一からその条件を見つけようとしています。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14745449

(無題) 削除/引用
No.1082-6 - 2008/05/06 (火) 13:53:38 - mikan
私の研究室では
毎回、抗体濃度を3種類設定しています。
0.5μg/ml 0.2 0.05
の3種です。
(200μg/mlの抗体なら
400倍 1000倍 4000倍希釈で、
400μg/mlの製品なら
800倍 2000倍 8000倍希釈になります)
希釈前の抗体とネガコン抗体の濃度は
違うことが多いようですので、
希釈濃度は500倍としても、
どちらかが2倍濃度になっていることも
あるみたいですね。

0.5〜0.1μg/mlくらいの濃度が
うまく行くことが多いです。
 

(無題) 削除/引用
No.1082-5 - 2008/05/05 (月) 18:41:20 - AP
>また二次抗体がWhole Igの場合、Fcが組織中のある種のタンパク質と高い親和性をもつ場合があります

たしか、そういうものにコラーゲンがあるという話が、過去のフォーラムに出ていたような。肺組織だとリッチそうですよね(←実際のところは経験者のフォローにお任せします)。

(無題) 削除/引用
No.1082-4 - 2008/05/05 (月) 18:34:13 - AP
条件を詳しく書いていらっしゃいますが、肝心ともいえる
一次抗体、二次抗体の由来動物や性状の情報がないですね。

二次抗体が、標本に内在する抗原に交差反応するというのがまず疑われます。
一次抗体がマウスでなく、したがって二次抗体が抗マウスIgでないというのは
いうまでもないでしょうが、二次抗体がマウスIgに交差性を持っていないことが保証されているでしょうか。だとしても、ひょっとすると、Ig以外の抗原に対しても交差性があるものかもしれません。

二次抗体を対象組織のアセトンパウダーや固定片などで、吸収してから使うと改善する可能性があります。

また二次抗体がWhole Igの場合、Fcが組織中のある種のタンパク質と高い親和性をもつ場合があります。F(ab')2、F(ab)断片を使うと改善する可能性があります。

(無題) 削除/引用
No.1082-3 - 2008/05/05 (月) 18:19:50 - 通りすがり
たぶん無いとは思いますが、二次抗体がanti-mouse IgGだったりしませんか?

(無題) 削除/引用
No.1082-2 - 2008/05/05 (月) 18:09:17 - おお
自家蛍光は否定できますでしょうか。もしそうだとすると、2次抗体の色を変えると改善する可能性があります。

蛍光免疫染色でネガコンの染色が抑えられません! 削除/引用
No.1082-1 - 2008/05/05 (月) 15:54:43 - ruin
現在、生後7日目のマウス肺切片を対象とした蛍光免疫染色を実施しています。目的はマウス肺におけるエラスチンの局在を調べることであり、切片の厚さは10µm、一次抗体は500倍希釈、二次抗体(Alexa488)は500倍希釈で実験を行っています。またブロッキング液は2%ヤギ血清を使用しました。簡単にプロトコールを示します。

@切片を1時間、42℃でインキュベートすることで脱水。
ATBSTで5分×3回洗浄。
B抗原賦活液(Histo VT One)で20分間、70℃でインキュベート。
C室温にて30分間空冷。
DPBTで5分×3回洗浄。
Eブロッキング処理を室温にて1時間。
F一次抗体処理を4℃、遮光下で一晩。
GTBSTで5分×3回洗浄。
H二次抗体処理を室温、遮光下で1時間。
ITBSTで5分×3回洗浄。
J封入剤にて封入後、カバーグラスを被せ、カバーグラスの角4点をマニキュアにて接着。

結果として、ポジティブコントロールは目的の場所が染色されているように見えます。しかし、一次抗体の代わりにブロッキング液を使用したネガティブコントロールでは本来は二次抗体の発色が認められないはずですが、私の実験の場合ですと、組織全体が二次抗体により発色してしまいます。
二次抗体とブロッキング液の相性を考え、血清だけでなく、スキムミルク、BSA、Blocking Reagent(Roche)を使用しましたが全てのネガティブコントロールで同じような二次抗体の発色が見られたため、この相性は問題ないと思われます。しかしやはり、肝心のネガコンの発色を抑えることができず、次に何を講じればよいのか悩んでいます。

お忙しいとは思われますが、ぜひご教授お願いします。

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