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大腸菌コロニーが空ベクターばかり。 トピック削除
No.1068-TOPIC - 2008/04/30 (水) 17:03:03 - 超初心者
この4月より新しい研究所に来て、初めて分子生物学の手法を教わっています。
挿入DNAをXhoTおよびHpaTで、ベクター(ウイルスベクターpDON-AI)をSalTおよびHpaTでそれぞれ処理しライゲーション後、大腸菌の形質転換を行いました。播種翌日にコロニーが数十個できたのですが、ベクター上のプライマーを用いたPCRによるinsert checkで、すべてのコロニーでDNAが挿入されていないことがわかりました。原因について、ご教授いただければ幸いです。以下に、私の考察を記しますので、コメントなどもありましたらお願いいたします。

・制限酵素処理後のゲル切り出しの際のUV照射は相当気を遣ったので問題ではない。
・ベクターが約5kbp、挿入DNAが約3kbpなので、ライゲーションしにくい。(ただし、そうであってもなぜコロニーが出現するのかが疑問)
・ベクターを制限酵素処理後にBAPで処理したので、セルフライゲーションは考えにくい。
・ベクターの制限酵素処理がうまくいっていない。(至適バッファーの関係で、HpaT処理後、エタ沈回収してからXhoT処理した。この2段階処理がうまくできていない? 酵素は活性を維持していることを確認済み。)

初心者ですので、いろいろお教えください。
 
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解決まとめ。 解決済み 削除/引用
No.1068-22 - 2008/05/19 (月) 20:14:55 - 超初心者
問題が解決したので、同様の問題を抱えて掲示板を利用される方のために、僭越ながら今回の解決のポイントを記しておきます。(ほとんど過去に多数ご指摘されていることと同様だとは思いますが)

私の問題点は、クオリティの高いベクター断片とインサートDNAの調製ができているか、という点でした。

インサートのほうはプラスミドからの切り出しでしたので、制限酵素による切断効率は問題ではなく(電気泳動により、未消化プラスミドと十分分離可能であったため)、クオリティはクリアできていると考えられました。

問題はベクターの方でした。最初は、典型的な失敗例にもれず、UV照射を十分行ったため、まったくコロニーがでてきませんでした。この掲示板でUV照射の影響を知り、改善したところ、逆に空ベクターのコロニーが多数でてきました。改めてライゲーションなし、あるいはインサートなしのコントロールをとってみたところ、ライゲーションなしでも数十個のコロニーが出現し、ライゲーションありでは多数のコロニーが出現したことから、若干の未消化ベクターの混入と、一箇所切断ベクターのセルフライゲーションが多数起こっていることがわかりました。そこで、
1.ベクターの消化をオーバーナイトで行う
2.電気泳動での分離能をあげるために、容量的に2レーンで十分流せたところをあえて6レーン使用し、長めに泳動し、少々ロスしても目的のバンドの上下が入らないように切り出す
3.BAP処理を行う
という方法で行いました。その結果、ライゲーションなし、インサートなしでは10個程度のコロニー(それでも0.01pmol以下のベクターのトランスフォーメーションでこれぐらいは出現する)が出たのに対し、インサートありで数百個のコロニーを得ることができました。きちんとコントロールをおいていたので、コロニーPCRによるチェックをする必要もなく、自信をもって即プラスミド回収、制限酵素切断によるチェックに向かうことができました。

ベクターの調製において、私が書いた程度まで気を遣うこともないのかもしれませんが、経験のない私の実感として、ポイントはクオリティの高いベクターの調製に集約されると感じました。

何かの参考になれば幸いです。

ありがとうございました。 削除/引用
No.1068-21 - 2008/05/02 (金) 12:15:21 - 超初心者
おおさま。

ご回答ありがとうございました。
参考にさせていただきます。

(無題) 削除/引用
No.1068-20 - 2008/05/02 (金) 11:13:08 - おお
>[Re:19] 超初心者さんは書きました :
> おおさま。
>
> ひとつご質問させていただきます。
>
> >私がよくやるのは、制限酵素、BAPなどで処理したベクターだけをライゲーションしてトランスフォーメーションします....ですべてよさそうであれば、バックグランドとして50個のコロニーが出る場合本番のライゲーションは10ー20分の1の量でします。

ベクターの量です。ベクターの量を減らして、バックグランドが無い状態でライゲーションすると、バックグランドのからベクターを拾うことがすくなると思うからです。比は1:1ぐらいで良いと思いますが余裕があれば1:3、1:10と振ってもいいかもしれません。

ご質問。 削除/引用
No.1068-19 - 2008/05/02 (金) 10:04:57 - 超初心者
おおさま。

ひとつご質問させていただきます。

>私がよくやるのは、制限酵素、BAPなどで処理したベクターだけをライゲーションしてトランスフォーメーションします。これでバックグランドが分かるわけです。この時BAPがネックになるものはBAPする前のものを、ライゲーションしていない物などいろいろコントロールをとれば、作成したプラスミドの処理の具合、BAPのきき具合、ライゲースの活性など殆どが確認できると思います。ですべてよさそうであれば、バックグランドとして50個のコロニーが出る場合本番のライゲーションは10ー20分の1の量でします。

上記おおさまのコメントですが、何を10-20分の1の量にすればよろしいのでしょうか?ライゲーションの際のベクターの量比でしょうか?今後機会があれば検討してみたいので、お教えいただけたら幸いです。

ご指導ありがとうございます。その6 削除/引用
No.1068-18 - 2008/05/02 (金) 09:09:01 - 超初心者
おおさま。

ポジコンのこと、忘れていました。
ご指摘ありがとうございます。

昨夜、制限酵素でベクター、インサートDNAを処理後、@ベクターのみ+ライゲーションなし、Aベクターのみ+ライゲーションあり、Bベクター、インサートDNA+ライゲーションあり、の三条件で処理してトランスフォーメーションしました。今朝コロニーの様子を観察したところ、@の条件でも100個ほどコロニーができていました。Aの条件では@の2倍ほどコロニーができており、消化不良、セルフライゲーションがこの程度は起こりうるのだということがわかりました。Bでは、Aの3倍ほどのコロニーができていましたので、10個ほどコロニーPCRをすれば1個は当たるのではと期待しています。ちなみにBAPの検討は、今回は行いませんでした。今回の結果を見て、セルフライゲーションによるバックグラウンドの増加が認められましたので、BAP処理でそれを抑制できるか、次回検討してみたいと思います。

おおさま初め、皆様のご教授により、コントロールのとり方、及び実際にコントロールをとってみてのバックグラウンドの程度等を知ることができました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

(無題) 削除/引用
No.1068-17 - 2008/05/02 (金) 02:39:26 - おお
>[Re:16] 超初心者さんは書きました :

> 200bpのバンドですが、200〜4000bpのマーカーを使用し、200bpと同列に検出されます。ブロードですが、はっきり見えます。しかし、ご指摘の事項は否定できません。今度、テンプレートなし、およびプライマーなしで、このバンドが消失するか検討したいと思います。

ポジコン(元のからベクター)も取ってください。200bpsがみたいなら2-3%のアガロースか約6%PAGEで流すのが妥当です。

ご教授ありがとうございます。その5 削除/引用
No.1068-16 - 2008/05/01 (木) 18:57:58 - 超初心者
おおさま。

レス遅くなりました。
貴重なご意見ありがとうございます。
200bpのバンドですが、200〜4000bpのマーカーを使用し、200bpと同列に検出されます。ブロードですが、はっきり見えます。しかし、ご指摘の事項は否定できません。今度、テンプレートなし、およびプライマーなしで、このバンドが消失するか検討したいと思います。

プロテイネースK処理は初めて知りました。確実にタンパク除去したいときには有効なのでしょうね。参考になりました。

コントロールのとり方については大変参考になりました。いろいろ見てみたいポイントがあります。初心者ですので、今後のためにもいろいろ検討してみようと思います。あとは、目的の構築ベクターをどうやって作るかですね。

ご教授いただきありがとうございました。

RE: 削除/引用
No.1068-15 - 2008/05/01 (木) 14:14:16 - EJ
薬剤耐性の件、了解です。
ご健闘を祈ります。
念のため、お使いの大腸菌の薬剤耐性も御確認下さい。
(菌株名は書いて頂かなくて結構ですよ。)

(無題) 削除/引用
No.1068-14 - 2008/05/01 (木) 13:56:55 - おお
>[Re:9] 超初心者さんは書きました :
> PCRですが、プライマーの設計を、ベクター上の約200bp離れたところで設計しています。なので、インサートがなければ200bpの断片が検出されます。

3kbpsを見るためのげるで、200bpsは正確に見れてますか?PCRがかかっていない時、低分子に(プライマーよりは長そうな位置)におそらくプライマーダイマーなどが由来のノンスペを拾うことは多々あります。その辺は少し慎重に判断された方がいいと思いますよ。

> BAP後の処理は、プロトコールに従ってフェノクロ処理を2回行いました。この後処理は重要なのですね。勉強になりました。
BAPごプロテイネースK処理、フェノール、クロロフォルムを勧めています。BAP以外と書いたのは、アルカリフォスファターゼ以外の酵素(例えば制限酵素、BamHIでも気持ち悪いからやるという人もいます)の時と言う事です。耐熱性のの制限酵素も有りますので、そう言ったものにも使うのがいいかもしれませんね。


> 最初はHpaT処理後、エタ沈回収してからSalT(XhoTは書き間違いです)処理という順序で処理したのですが、SalTは3'側に22塩基対残っているのがよさそうだと思われたので(出展http://www.neb.com/...

Salはやはり先にやりたくなりますね。でもHpaIの特性はSalほど詳しくは載ってないのではと思います。ちょっと悩める所ですね参考になりますね。。NEBはよく見てます。

前回、字数制限でひっかかりそうだったのでわけて書こうと思っていましたが、もう指摘がありますね。コントロールとコンピテントの効率(性能)です。
コンピテントは特に慎重に考えた方がいいと思います。たいていこの手のクローニングには1ugあたり10^7個は生えるようなものを勧めます。売っているものであれば保存など適切であればほぼ間違えないと思います。例えば10ngをトランスフォーメーションして10^4個生えても無数と見えるでしょうが10^6/ugの効率でしかない訳です。

コントロールはやはりライゲーションなどがネックになります。あとプラスミドの両末端がコヘッシブかブラントでBAPなどの処理がネックになるときはBAPに関してもチェックができるコントロールも見た方がいいです。

私がよくやるのは、制限酵素、BAPなどで処理したベクターだけをライゲーションしてトランスフォーメーションします。これでバックグランドが分かるわけです。この時BAPがネックになるものはBAPする前のものを、ライゲーションしていない物などいろいろコントロールをとれば、作成したプラスミドの処理の具合、BAPのきき具合、ライゲースの活性など殆どが確認できると思います。ですべてよさそうであれば、バックグランドとして50個のコロニーが出る場合本番のライゲーションは10ー20分の1の量でします。このトランスフォーメーションで20個とか(場合によっては100以上生えますが)コロニーができるなら、殆どがあたりであることが多いです。4ッぐらいミニプレップして、確認します。コロニーが5個ぐらいの時は入っている可能性もありますがよく分かりません。でも調べるにしても5個だけですし、すべての処理がしっかりしていれば取れている可能性が高いです。

インサートを得るために切り出した時のプラスミドの混入も可能性を考えるならこれに対してもコントロールがいりますね。

ご指摘ありがとうございます。その4 削除/引用
No.1068-13 - 2008/05/01 (木) 13:56:25 - 超初心者
EJさま。

ご指摘いただきありがとうございます。
挿入DNAはベクター由来のものですが、元のベクターの薬剤耐性が新たに挿入するベクターのそれとは異なり、後者のセレクションにおいては前者のベクターではコロニーが形成されないことになっております。

ご教授ありがとうごさいました。

挿入DNA 削除/引用
No.1068-12 - 2008/05/01 (木) 12:52:09 - EJ
挿入DNAに元のベクターか切れ残りのcccがコンタミしていませんか?
同じ薬剤耐性で拾うと有り得ますが・・・
でも、その場合は200bpのコロニーPCRは走らないのかな。
挿入DNAがPCR産物(の一次使用)なら、これは無視して下さい。

ご教授ありがとうございます。その3 削除/引用
No.1068-11 - 2008/05/01 (木) 12:35:19 - 超初心者
APさま。

ご指摘ありがとうございます。
仰るとおり、バックグラウンドより十分な数のコロニーがでればよいわけで、そのためにもバックグラウンドを知っておく必要がありますよね。初心者の段階ですので、今後のためにも是非次はネガコンをおいてみます。

1. HpaI→SalIの順番は適当でないかもしれない。
ご指摘の通り、私も気になりましたので(2つ前のレスにも書いた通りです)、SalI→HpaIでやり直してみました。結果は変わらず、空ベクターばかりでした。

2. コンピーテントセルの性能は十分か?
サイズが違うのでなんともいえませんが、購入ベクターを入れると無数のコロニーができたので、セルそのもののクオリティは問題ないかと考えています。

3. >lacZの乗っていないベクターなのでは?
カラーセレクションの原理を知らないままに回答しておりました。ご指摘の通りです。勉強になりました。

4. >切れのこりはcccである場合が多いのですが、OCがないとは限りません。
cccとかOCというものを初めて知りました。先日制限酵素の活性を確認するために処理、未処理のサンプルを電気泳動で比較したのですが、制限酵素処理の方がサイズが大きく検出されたので大変驚きました。考察するに、環状と直鎖の違いによるものだとわかったのですが、未処理ベクターでバンドが2つ(サイズの小さいほうに大きなバンドと、サイズの大きいほうにマイナーなバンド)見えたのですが、それがAPさんの仰るcccとOCなのですね。大変勉強になりました。

貴重なご意見ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.1068-10 - 2008/05/01 (木) 11:25:22 - AP
どんなに慎重な調製をしても、切れのこりやセルフライゲーションによるバックグラウンドをゼロにするのは難しいものだと心得てください。
バックグラウンドを下げる努力も必要ですが、要はバックグラウンドに対して十分な数のあたりがでれば使い物になるわけです。

ルーティンにうまくいっているなら必要ないかもしれませんが、うまくいかないときは、インサートなしとか、ライゲーションなしのコントロールでバックグラウンドがどれくらいあるか調べましょう。
>播種翌日にコロニーが数十個できたのですが、
これがバックグラウンドと大差がなければ、調製したベクター固有のバックグラウンドしか見えていないことになり、インサートとのライゲーション反応は目的の反応も、副反応も起こっていないことになります。
そういうところから原因を絞り込んでいけると思います。

いくつか気になる点をあげます。
1. HpaI→SalIの順番は適当でないかもしれない。
末端に近い制限酵素サイトは消化されにくい場合があります。
HpaI消化で、SalIサイトの外側には3 bpあり、それだけあれば切れるとする資料もありますが、
http://www.fermentas.com/techinfo/re/restrdigpcrii.htm
pUCのMCSの二重消化では、SalIと隣接する酵素で切る場合、SalIを先にしないと効率が下がるという資料もあります。
http://www.fermentas.com/techinfo/re/ddpuc19mcs.htm

2. コンピーテントセルの性能は十分か?
空のベクター5 kbとインサートの入った8 kbでは形質転換効率が違います。
性能が悪いコンピだと特にサイズの大きいプラスミドが入りにくくなります。
まあ、最近はQCの行き届いた市販品を使うのが一般的ですので、よほど保存状態が悪いとか、倹約のため自作したとかでなければ大丈夫でしょうが。

3. >カラーセレクションは行っておりませんでしたが、次回からは是非検討したいと思います。
lacZの乗っていないベクターなのでは?

4. >ベクターは制限酵素処理後、ゲル切り出しを行いました
切れのこりはcccである場合が多いのですが、OCがないとは限りません。
OCはlinearとは位置が近く、またEtBrで見えない量、たとえば10 pgがコンタミしたとしても、10^8 cfu/ug plasmidのコンピなら1000 コロニーはでることになります。
あくまでも可能性の話ですが、最初に書いたコントロールの必要性がわかっていただけるのではないでしょうか。

長文失礼

ご教授ありがとうございました。その2 削除/引用
No.1068-9 - 2008/05/01 (木) 09:27:03 - 超初心者
おおさま。

ご指摘ありがとうございます。
PCRですが、プライマーの設計を、ベクター上の約200bp離れたところで設計しています。なので、インサートがなければ200bpの断片が検出されます。これまでチェックしたコロニーすべてでこの断片が検出されました。目的のDNAが検出されず、この断片も検出できなかったときには、PCRがかかっていないことを疑うことにしていました。

しかし、ご指摘の通り、実際にプラスミドをとることも考えてみます。本当に入っていないのか、自分で確かめることは重要ですよね。

BAP後の処理は、プロトコールに従ってフェノクロ処理を2回行いました。この後処理は重要なのですね。勉強になりました。

ベクターは制限酵素処理後、ゲル切り出しを行いました。泳動像は明らかに未処理とは違う挙動でしたので、少なくとも片方では切れているようでした。それと、最初はHpaT処理後、エタ沈回収してからSalT(XhoTは書き間違いです)処理という順序で処理したのですが、SalTは3'側に22塩基対残っているのがよさそうだと思われたので(出展http://www.neb.com/nebecomm/tech_reference/restriction_enzymes/cleavage_olignucleotides.asp)、順序を逆にして行いました(位置関係は、SalT認識部位の6残基下流にHpaTがあります)。最終的な結果は同じで、空ベクターのコロニーばかりがとれました。

ご教授ありがとうございました。

ご教授ありがとうございます。 削除/引用
No.1068-8 - 2008/05/01 (木) 08:57:09 - 超初心者
Pumpkinさま。

言葉足らずで申し訳ありません。
私の申しあげるセルフライゲーションとは、ベクターと、ベクター由来小断片のライゲーションのことではなくて(仰るとおり、小断片はゲル切り出しで除いています)、「おお」さんが仰っているように、SalTのみ、あるいはHpaTのみに反応したベクターのセルフライゲーションを指しています。私の回答が平滑末端のことのみ触れているので、混乱を招いてしまいました。。。むしろ、付着末端のみ切断されたベクターのセルフライゲーションを気にするのが普通ですよね。このあたりも、ご指摘を受けながら、また実際にやりながら少しずつ感覚を養っていきたいと思います。

片方が平滑末端になってしまったのは、MCSにある制限酵素部位の中で、使えるのがこれしかなかったためです。ライゲーション効率を考えた場合、いくつか選択肢があるときには付着末端を優先したほうがよい、ということですね。参考になりました。

ご教授ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.1068-7 - 2008/05/01 (木) 08:09:15 - おお
ベクターのプライマーで増幅ということなので、インサート3kbpが増幅されると言う事でしょうか、、、PCRかかってますか?
2、3個でも実際に増やしてみて、プラスミドを取って確認してみてはどうでしょうか。

私はコロニーPCRは普通のコンストラクト作成の時はしません。PCRは全体の配列によってかかりにくかったり、最適条件が違うわけですし、得られるものは未知の物なので、同じ物をポジコンとしておくことができませんし、条件が悪いからまた違う条件でとかやっているのであれば、大腸菌増やしてしまった方が早いですから。また大腸菌増やしてプラスミドを取ってから制限酵素などでインサートやベクターが期待したとおりのものか調べるためにチェックしないといけないとなると、何のためにPCRでチェックしたんだろうと思ったりもするわけです。

>ベクターが約5kbp、挿入DNAが約3kbpなので、ライゲーションしにくい。
>(ただし、そうであってもなぜコロニーが出現するのかが疑問)
ライゲーションの頻度は短いものよりも幾らか減るでしょうけど、片方コヘッシブ、片方ブラントという事で比較的容易な方法だと思います。数十コロニーがはえたということですが、直鎖であっても、薬剤で選択圧をかけてますので大腸菌内で環状に修復されて増えてくるものがあってもおかしくありません。直鎖のトランスフォーメーション活性は環状よりも低いですが、標準のプロトコールで効率のよいライゲーションをすると、1000こ以上得られますのでそんな物かもしれません。

>ベクターを制限酵素処理後にBAPで処理したので、セルフライゲーションは
>考えにくい。
BAPは念のためかけるのはアイデアだと思います。2種の酵素で切ったあとでも、一方で切り残りがあれば簡単にセルフライゲーションが起こってしまいますから。BAPに限らずですが(ただしBAPなどが一番懸念される)、たんぱく質が残っていることによって邪魔をする事があるので、慎重にする人は処理後PKで消化してしまう人もいます。私もなるべくする方です。

>ベクターの制限酵素処理がうまくいっていない。(至適バッファーの関係
>で、HpaT処理後、エタ沈回収してからXhoT処理した。

HpaI切断後電気えいどうで確認すると、未消化があるかは分かると思います。微量の未消化物が残っている事によって(インタクトのプラスミドはトランスフォーメーション活性が高い)、バックグランドが上がるのを防ぐため、ゲルからの切出しをするのがいい事が多いです。それと、BAPをコンビネーションでやっておけばバックグランドについてはかなり下げれます。

(無題) 削除/引用
No.1068-6 - 2008/04/30 (水) 21:25:20 - Pumpkin
ご指摘どおり、BAP持込の場合にはコロニーが出ないということになりますね。しかしながら、平滑末端でのセルフを気になさっていますが、インサートもベクターも一方は平滑末端で一方は付着末端なのですよね?Sal1とXho1の付着末端通しで、反対側はHpa1の平滑末端のライゲーションなのですよね?であれば、セルフライゲーションはどうにも起こりえないような気がするのですが。。。Sal1とHpa1で消化したベクターの小断片はゲルろ過なりゲルからの切り出しなりで除かれていますよね?もしかして、この小断片とベクターのライゲーションをセルフライゲーションと言っておられるのでしょうか。だとすれば、脱リン酸化は「完璧に」は行えないので、万能ではありません。

平滑末端は付着末端のライゲーションよりもかなり効率が悪いので、酵素量を増やしたりして対応します。そもそも一方をわざわざ平滑末端にしたのは適切な制限部位がなかったからでしょうか。

コロニーダイレクトPCRは問題なさそうですね。

コントロールは重要。 削除/引用
No.1068-5 - 2008/04/30 (水) 18:40:15 - 超初心者
Pumpkinさま

ご指摘ありがとうございます。
私も実際に結果をみながら、コントロールの重要性を認識した次第です。
特に、セルフライゲーションチェックとして、挿入DNAなしでのライゲーション条件をつくっておくべきでした。

BAPの必要性ですが、平滑末端でのセルフライゲーションがどの程度起こりうるものなのかわからなかったので、一応行なってみました。ただ、BAP処理を行わず、BAP持ち込みによるインサート側の脱リン酸化を回避できたならば、空ベクターが数十個も生じる現象はなくなったのでしょうか?

コロニーダイレクトPCRですが、回答のポイントをはずしているかもしれませんが、TaKaRa LA taqを使用し、elongationは72℃、4分で行いました。

カラーセレクションは行っておりませんでしたが、次回からは是非検討したいと思います。

ご教授いただきありがとうございました。


(無題) 削除/引用
No.1068-4 - 2008/04/30 (水) 17:44:10 - Pumpkin
こういう状況では各段階でポジコンかネガコンを入れていく必要があると思いますが、やってらっしゃいますか。

片方がHpa1ということで平滑末端ですのでそもそもセルフライゲーションの可能性が著しく低いわけですが、なぜBAP処理をしているのでしょうか。BAPはCIAPよりも熱に強い酵素なのでフェノクロ処理を2回行うようにという注意もよく見られます。これが混入してインサートも脱リン酸化されている可能性はありませんか。この2種の制限酵素で消化した段階でセルフライゲーションチェックを行い、コロニーが出るようであれば消化不良です。

コロニーダイレクトPCRをかけていらっしゃりますが、3kbが問題なく増やせる系ですか?インサートが3kということですのでもうすこし長いampliconが得られる予定ですよね。

あとはカラーセレクションをかけていますか?でてきた数十個のクローンが青か白かだけでも効率が全然違います。

大腸菌コロニーが空ベクターばかり。 削除/引用
No.1068-1 - 2008/04/30 (水) 17:03:03 - 超初心者
この4月より新しい研究所に来て、初めて分子生物学の手法を教わっています。
挿入DNAをXhoTおよびHpaTで、ベクター(ウイルスベクターpDON-AI)をSalTおよびHpaTでそれぞれ処理しライゲーション後、大腸菌の形質転換を行いました。播種翌日にコロニーが数十個できたのですが、ベクター上のプライマーを用いたPCRによるinsert checkで、すべてのコロニーでDNAが挿入されていないことがわかりました。原因について、ご教授いただければ幸いです。以下に、私の考察を記しますので、コメントなどもありましたらお願いいたします。

・制限酵素処理後のゲル切り出しの際のUV照射は相当気を遣ったので問題ではない。
・ベクターが約5kbp、挿入DNAが約3kbpなので、ライゲーションしにくい。(ただし、そうであってもなぜコロニーが出現するのかが疑問)
・ベクターを制限酵素処理後にBAPで処理したので、セルフライゲーションは考えにくい。
・ベクターの制限酵素処理がうまくいっていない。(至適バッファーの関係で、HpaT処理後、エタ沈回収してからXhoT処理した。この2段階処理がうまくできていない? 酵素は活性を維持していることを確認済み。)

初心者ですので、いろいろお教えください。

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