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抗体作成 トピック削除
No.106-TOPIC - 2007/08/24 (金) 18:23:17 - パルポ
いつも参考にさせていただいています。

抗体の作成についてお聞きしたく投稿させていただきます。
かなり一生懸命探しましたが、マウス用の免疫染色に使用することのできるNOD2抗体が見つかりません。(もしご存じでしたら教えていただけると嬉しいです)
Santaにはヒト用でマウスに交差性ありが見つかりましたが、おそらくうまく染まらないような気がしています。
そこで、後学のためにも初めて抗体作成を試みようかと思っているのですが、わからないことが多く、始める前にご意見を、ご助言をお聞かせいただければと思います。

まず、抗体は上述のように免疫染色、できればホルマリン固定の切片に使用したいと思っています。
こういった用途のために抗体を作る際はN末やC末などのペプチドを免疫した方がよい、または全領域を免疫した方が良いなどの法則はあるのでしょうか?
たとえば、ヒトサンプルで免疫染色に使用できている抗体を作る際に使用した領域を使えばマウスでもうまくいきやすいのでしょうか?(マウスとヒトではその領域の配列が異なるため、その抗体自体の交差性は無いようですが)。

第二に免疫した後のことなのですが、血清をそのまま免疫染色に使用してもよいものなのでしょうか?それともProteinG精製や免疫抗体によるAffinity colum 精製を行った方が感度が上がったりするものでしょうか?

第三に、これが一番重要な疑問なのですが、血清もしくは精製抗体が免疫染色に使用可能であるというのはどう判断すれば良いのでしょうか?
Westernで特異性を確認→免疫染色を試す→染まればOK、染まらなければ免疫染色には使用できない
という判断方法で良いのでしょうか?

最後に、皆様の経験的に免疫染色に使用できる血清、または抗体が作成できる確率というのはだいたいどの程度のものなのでしょうか?

わからないことばかりで困惑していますが、初めてのことなので少し楽しみでもあります。
皆様の経験や、ご意見をお聞かせいただけるとうれしく思います。
よろしくお願いします。
 
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11件 ( 1 〜 11 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.106-11 - 2007/08/27 (月) 21:58:38 - パルポ
Tさん

ありがとうございます。試していないだけというパターンがあるのですね。一度ヒト用の免染用を試してみます。
ある程度お金が使えるといえど、10も20も試すことはできないと思いますので、せいぜい3−5くらいだと思いますが。
運良く見つかることを祈って試してみます。

ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.106-10 - 2007/08/27 (月) 10:52:09 - T
それから、ノックアウトマウスの入手も考えておいた方がいいでしょうね。
抗体を買うにしろ作るにしろ、特異性を一番確実に証明する方法は、ノックアウトマウスでシグナルが完全に消失することです。

(無題) 削除/引用
No.106-9 - 2007/08/27 (月) 10:48:08 - T
時間がなく、お金はある程度使えるなら、まずは各社から販売されているものを片端から試してはいかがでしょうか。
http://www.biocompare.com/matrixsc/3194/2/6/53308/CARD15+(Caspase+Recruitment+Domain+15).html
マウスに交差するとされているものも複数ありますし、他にも試していないだけで実際には交差するものもありそうです。

また、市販されていないものも手に入れる努力をした方がいいでしょう。
例えば以下の論文ではマウス NOD2 に対するラットモノクロを作っていて、ウェスタンでは使えるようです。
Nod2-dependent regulation of innate and adaptive immunity in the intestinal tract, Science 307 (2005), pp. 731−734.

(無題) 削除/引用
No.106-8 - 2007/08/27 (月) 10:03:01 - パルポ
通りすがりさん、CHYさん、293さん、仕事中さん
ありがとうございます。

ある程度予想はしておりましたが、皆様のコメントを拝見させていただくと、やはり一筋縄ではいかないようですね。素人の私が挑戦して一度でうまくいくとはとうてい思えませんね・・・・(まわりに経験者もいませんし・・・)

正直言いますと、ラボを移籍するのでこの仕事を続けられる期間があまりなく(残り一ヶ月や二ヶ月ということはありませんが)、その一方で在任中に論文にしてしまいたいというのもあります。
幸いボスもこの仕事には興味を示してくれているので、ある程度のお金は出せる雰囲気です。

作成委託のことも考慮に入れて、すこし考えてみたいと思います。

貴重なご意見ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.106-7 - 2007/08/26 (日) 11:32:36 - 仕事中
1.
目的を拝見したところ、完全長の蛋白質を免疫することをお勧めします。

ペプチド抗原を使う場合は立体構造を推定して必ず抗原表面に露出している領域を作製してください。疎水性の高い領域ほど内側に折りたたまれる可能性があります。
また特定のペプチド領域を認識するための抗体が欲しいわけではないので、配列は長めに作製(100残基ぐらい?)したほうがよさそうですね。

動物種が異なる抗原でも成功例があるのでしたらそれを参考にするのはいい考えだと思います。(成功する確率が少しあがるかも)。

それと免疫方法も重要です。
複数回免疫しても抗体価が上がらない場合はアジュバントを変えるなど免疫方法を変更する必要がある場合もあります。また新しい動物に一から免疫しなおしたほうが早い場合もあります。
免疫期間は長めに設定することをお勧めします。

2.
免疫染色のときには最低でもProtein A、Gで精製してください。

3.
特異性の確認はWesternにこだわる必要はありません。ELISAでもIPでもOKです。
また目的とした抗原と相同性の高い蛋白質がないか確認しておきます。ある場合はその蛋白質を入手して、交差性の有無を調べてください。交差性が高い場合は抗血清に相同性の高い蛋白質を加えて吸着させたのち、抗原アフィニティカラムで精製する必要があるかもしれません。

免疫染色は固定方法や目的組織での抗原の発現量も重要になってきます。
多種類の固定方法を試してみてください。
またネガティブコントロールとしてノックアウト・ノックダウン細胞が入手できれば信頼性があがります。

4.
成功率は抗原の種類によります。
純度が低い、分解しやすいといった抗原は成功率は下がります。
生体の活性に重要な働きをしている、毒性があるなどいった抗原でも成功率は下がります。
なおかつ免疫した抗原には反応するものの、ネイティブの抗原には反応しないなどといった場合もあります。


抗原の設計と免疫方法をよく検討してからはじめてみてください。

(無題) 削除/引用
No.106-6 - 2007/08/26 (日) 09:03:27 - 293
> こういった用途のために抗体を作る際はN末やC末などのペプチドを免疫した方がよい、または全領域を免疫した方が良いなどの法則はあるのでしょうか?

なるべく広い領域がいいです。ペプチドはあまり成功率は高くないかと。

> 第二に免疫した後のことなのですが、血清をそのまま免疫染色に使用してもよいものなのでしょうか?それともProteinG精製や免疫抗体によるAffinity colum 精製を行った方が感度が上がったりするものでしょうか?

精製をやったほうが特異性があがります。

> 第三に、これが一番重要な疑問なのですが、血清もしくは精製抗体が免疫染色に使用可能であるというのはどう判断すれば良いのでしょうか?

その抗原がある細胞で染まり、ない(ノックアウト、ノックダウン)細胞で染まらない。

> Westernで特異性を確認→免疫染色を試す→染まればOK、染まらなければ免疫染色には使用できない
> という判断方法で良いのでしょうか?

厳密ではありませんが、それでよしとしている人も多いかと。

>
> 最後に、皆様の経験的に免疫染色に使用できる血清、または抗体が作成できる確率というのはだいたいどの程度のものなのでしょうか?

腕とストラテジーによります。

(無題) 削除/引用
No.106-5 - 2007/08/26 (日) 08:03:15 - CHY
20残基ほどのペプチドがあれば抗体を作成するのに充分ですので、GST-fusionとして抗原を用意するか、KLHなどのキャリアとconjugateしてウサギやマウスに注射していました。

どの部分が抗原として適しているかは、プログラムがあったように思います。あるいは、ペプチド合成等どこかのステップを企業に注文するのでしたら、企業のほうでそれぞれプログラムをもっているので、候補の配列をいくつか提示してくれます。そのなかから特異性の高いものを選んで発注するという具合にしています。

ただ、自分で抗体を作成するとなると、抗原のデザインの段階で50%位の成功率ですし、さらに動物の個体によっても出来ぐあいが違ってしまうので、実際に使える抗体だと確認できるまでに結構な費用と時間がかかる事を念頭におかれたほうが良いと思います。


商品として売られていないものでも、すでに幾つかの論文で抗体が使われているのでしたら、まずは、その著者に「これこれ、こういう目的で使いたいのですが...」と分与を頼む方が良いのではないでしょうか。競合相手にならない限りは、リクエストに応じてくれると思います。
すでに発表されているものですから、信頼性が高い抗体であるとレビュアーも認めてくれると思います。

(無題) 削除/引用
No.106-4 - 2007/08/25 (土) 07:59:53 - 通りすがり
>まず、抗体は上述のように免疫染色、できればホルマリン固定の切片に使用し
>たいと思っています。こういった用途のために抗体を作る際はN末やC末などの
>ペプチドを免疫した方がよい、または全領域を免疫した方が良いなどの法則は
>あるのでしょうか?

普通は修飾やプロセッシングなどを受けていないことがわかっているほうの末端部位から、親水性やSurface probability,AI-Indなどを計算しながら少しずつ内部にずらして探していくという戦略でやっていきます。
全領域でやると経験的にあんまりうまくいかないことのほうが多いですね。それならばGSTやMBPの融合タンパクとして100~200アミノ酸程度を作成してやったほうがうまくいくことが多いです。
まあ生き物の話だから絶対うまくいく法則というのは無いです、
普通はペプチドとかでも2,3種類用意してやってみて
どれかうまくいけばOKみたいなかんじでやります。

>たとえば、ヒトサンプルで免疫染色に使用できている抗体を作る際に使用した
>領域を使えばマウスでもうまくいきやすいのでしょうか?(マウスとヒトでは
>その領域の配列が異なるため、その抗体自体の交差性は無いようですが)。

うーーん、一応参考にはすべきでしょう。

>第二に免疫した後のことなのですが、血清をそのまま免疫染色に使用してもよ
>いものなのでしょうか?それともProteinG精製や免疫抗体によるAffinity >colum 精製を行った方が感度が上がったりするものでしょうか?

やってもいいけど結果は汚い場合が多いですよ。感度というよりbackgorundが高くて何がなんだかよくわからんことのほうが免疫染色だと問題になるでしょうね。

>第三に、これが一番重要な疑問なのですが、血清もしくは精製抗体が免疫染色
>に使用可能であるというのはどう判断すれば良いのでしょうか?
>Westernで特異性を確認→免疫染色を試す→染まればOK、染まらなければ免疫
>染色には使用できないという判断方法で良いのでしょうか?

とりあえずはwesternして特異性を確認して次に免疫染色してみて
染まる→ペプチドを抗体にpre-incubateなどして免疫染色の像が消失するなどがあればもっと確実ですね。
染まらない→抗原の賦活化や固定法などを工夫すればできるように
なるときもあるので簡単にあきらめるべきではないです。
だから免疫染色が目的の場合、正直判断するのがなかなか難しいんです。

>最後に、皆様の経験的に免疫染色に使用できる血清、または抗体が作成できる
>確率というのはだいたいどの程度のものなのでしょうか?

うーーん、一概に言うのは難しいですが有る程度技術に習熟した経験者でとりあえずwesternに使える抗体は5割から8割程度、
さらに免疫染色や免疫沈降に使える抗体はその中の3割〜5割
程度ぐらいの気がします。

(無題) 削除/引用
No.106-3 - 2007/08/25 (土) 06:14:21 - TK-1
>[Re:2] パルポさんは書きました :
> 間違えました、
> 免疫抗体によるAffinity colum ではなく
> 免疫抗原によるAffinity colum 精製です。

免疫抗原によるAffinity colum ではなく
免疫抗原によるAffinity column 精製です

(無題) 削除/引用
No.106-2 - 2007/08/24 (金) 23:10:43 - パルポ
間違えました、
免疫抗体によるAffinity colum ではなく
免疫抗原によるAffinity colum 精製です。

抗体作成 削除/引用
No.106-1 - 2007/08/24 (金) 18:23:17 - パルポ
いつも参考にさせていただいています。

抗体の作成についてお聞きしたく投稿させていただきます。
かなり一生懸命探しましたが、マウス用の免疫染色に使用することのできるNOD2抗体が見つかりません。(もしご存じでしたら教えていただけると嬉しいです)
Santaにはヒト用でマウスに交差性ありが見つかりましたが、おそらくうまく染まらないような気がしています。
そこで、後学のためにも初めて抗体作成を試みようかと思っているのですが、わからないことが多く、始める前にご意見を、ご助言をお聞かせいただければと思います。

まず、抗体は上述のように免疫染色、できればホルマリン固定の切片に使用したいと思っています。
こういった用途のために抗体を作る際はN末やC末などのペプチドを免疫した方がよい、または全領域を免疫した方が良いなどの法則はあるのでしょうか?
たとえば、ヒトサンプルで免疫染色に使用できている抗体を作る際に使用した領域を使えばマウスでもうまくいきやすいのでしょうか?(マウスとヒトではその領域の配列が異なるため、その抗体自体の交差性は無いようですが)。

第二に免疫した後のことなのですが、血清をそのまま免疫染色に使用してもよいものなのでしょうか?それともProteinG精製や免疫抗体によるAffinity colum 精製を行った方が感度が上がったりするものでしょうか?

第三に、これが一番重要な疑問なのですが、血清もしくは精製抗体が免疫染色に使用可能であるというのはどう判断すれば良いのでしょうか?
Westernで特異性を確認→免疫染色を試す→染まればOK、染まらなければ免疫染色には使用できない
という判断方法で良いのでしょうか?

最後に、皆様の経験的に免疫染色に使用できる血清、または抗体が作成できる確率というのはだいたいどの程度のものなのでしょうか?

わからないことばかりで困惑していますが、初めてのことなので少し楽しみでもあります。
皆様の経験や、ご意見をお聞かせいただけるとうれしく思います。
よろしくお願いします。

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