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超遠心・プラスミドバンドと同位置に来る夾雑物 トピック削除
No.104-TOPIC - 2007/08/24 (金) 17:05:19 - カナマイシン
以前もCsCl/EtBr密度勾配超遠心について皆様のご意見をいただいたものです↓
http://www.kenkyuu.net/cgi-biotech/biotechforum.cgi?mode=view;Code=4554

さて、まだ超遠心ネタで、しかも長くて恐縮ですが、要約すると、
『超遠心終了時、プラスミドのバンドと同じくらいの位置にくる
 電気泳動を阻害するような物質はあるでしょうか?
 あるとしたら一体なんでしょうか?』という質問です。

詳細を述べます。現在、
・細胞壁が頑丈かつ多糖類や分泌蛋白の多い「汚い」細菌から
・ごく低コピー(1 copy/cell !!)のプラスミドを
・一連のサブクローニング作業(切り貼り、pUCに載せ替え)に耐えうる純度で
・安定して
得るためにおおいに苦労しております。
大腸菌からのプラスミド調製キットを応用して用いてみましたが芳しくありません。
細胞の頑丈さゆえアルカリ処理をきっちりしなければならず、
そうするとどうしてもクロモが相当量混ざってしまうのです。
なのでキットでなく超遠心にて分離しています。
多コピープラスミドの場合はこれでどうにかなっています(安定しませんが)。

さて。以前は超遠心してもバンドすらまともに見えませんでした。
前トピにて「多糖がプラスミドと同じくらいの場所に出る可能性があるので
CTABで除いたら?」というご意見をいただき、その通りにしてみました。
大スケールでアルカリ法→イソプロ沈殿→溶解→小スケールでアルカリ法
→そのままCTAB法→超遠心、です。
結果、ごくごく薄いながらプラスミドのバンドを見いだすことができました。
しかしながら、アガロース電気泳動しても、ぼやっとしたバンドが見えるだけです。
プラスミドが無いかというとそうでもなさそうで、泳動の様子がおかしいのです。
UVを当てると、サンプルをアプライしたアガロースゲルのウェルの周りがぼやっと光ります。
ウェルから拡散した感じ?DNAと逆の方向にゆっくり泳動される感じ?
感触ではどうやらこの物質が泳動に悪さをしているような印象があります。

さて、この物質、なんなんでしょうか? やはり多糖? それとも蛋白かなにか?
多糖ならもういちどCTABを、蛋白ならフェノクロをやろうかと思いますが、
サンプル量が少ないので踏み切れません。
見識のあるどなたか、これが何であるか教えていただけると幸いです。

ほんとに長くてすみません。
 
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ひとりごと 削除/引用
No.104-6 - 2007/08/26 (日) 03:41:37 - カナマイシン
ずいぶんながらく情報検索をしていましたが、有用な情報を見つけました。
・やはりプラスミドバンドと同じ位置にくる多糖は存在する。
・普段より多めの量の CsCl (Final 1.73 g/ml) を入れ、
 エチブロをごくごくわずか(Final 0.7 ug/ml)入れて超遠心することで
 Total DNA と 多糖とが分けられる。
 普段より濃い CsCl なので析出に厳重に注意する。
・超遠心後、多糖は diffuse non-fluorescent band となってチューブ上部に見える
 (情報が少なくて私はまだイメージできていない)。
・多糖を避けてDNA画分を取り、適切な CsCl およびエチブロ濃度にして
 もう一度超遠心し、ゲノムDNAとプラスミドDNAを分ける。
という方法があるようです。
あと、キアゲンカラムは多糖の分離には強い、と記述してあります。
私の場合なら、超遠心で分離してきたプラスミド(+多糖どっさり)を更に
キアゲンカラムで精製することで多糖が除けるのかもしれません。
とりあえず超遠心×2法を試してみようと思います。

出典は・・・論文ではなくマイナーな実験書です。
書籍名を書いてしまうと所属がばれてしまいそうなので、
万一必要な方がいらっしゃればメールを受け取れるようにしておいていただければ送ります。
無粋ですみません。

もはやひとりごとになってしまってますがご容赦を。

だめだー 削除/引用
No.104-5 - 2007/08/25 (土) 18:27:55 - カナマイシン
超遠心後のサンプルをもう一度CTAB→制限酵素処理→アガロース電気泳動しましたが、
むしろ悪化しました。ウェルのまわりにぼんやりとシグナルが拡散する感じ。

CTABと相性の悪い多糖なんですかね? どうしたものか・・・

(無題) 削除/引用
No.104-4 - 2007/08/25 (土) 13:31:27 - カナマイシン
デングラ様

前スレに引き続き、極めて有用なご助言をありがとうございます!

「多糖のせいでアガロースゲル上でバンディングしない」というのは
かなりメジャーな症状なんですね…
ご提示いただいた論文で初めて知りました。
論文のFigに出てくる悪いバンディングの例、かなり見覚えがあります…
やっぱり原因は多糖なのかな、と思いました。

論文に出てくる菌と私共の扱っている菌はだいぶ異なるのですが、
簡単にできる方法
(2つ紹介されているうちの後者。Sol.I前にDetergentに浸す)は
こっそり試薬を買って試してみようと思います。

まずさしあたっては、CTAB法の回数を増やしてみます。

追記ですが、超遠心が終わってからプラスミドバンドを抜く際、
チューブのかなり上部からかなり下部にかけて(いずれも20%前後の位置)
ぼんやり、もやもや、と光る部分があったのを記憶してます。
あれがエチブロを噛んでる多糖なのかな…

何か多糖とプラスミドをしっかり分けてくれるカラムとかないですかねぇ。
ミニプレカラムとか、PCR産物精製カラムとか…通してみたら
きれいになったりしないでしょうかね…調べてみようかな。

また長くてすみませんが、デングラ様ありがとうございました!

(無題) 削除/引用
No.104-3 - 2007/08/24 (金) 17:34:34 - デングラ
お久しぶりです。進展があったようですが、なかなか苦労なさってますね。

これ、やっぱり多糖だと思います。DNAのように均質な分子じゃないから、デングラでもバンディングしないでどこにもあるんじゃないでしょうか。かなり大きなスケールの出発材料が濃縮されたサンプルのようですから、CTABで除ききれなかったものが悪さをしているように思います。

"polysaccharide cscl plasmid"でGoogle検索したら、次のような古い論文を見つけました。多糖を除くトリックのようです。お使いのバクテリアに有効かどうかは分かりませんが。

http://www.pubmedcentral.nih.gov/picrender.fcgi?artid=270542&blobtype=pdf

超遠心・プラスミドバンドと同位置に来る夾雑物 削除/引用
No.104-1 - 2007/08/24 (金) 17:05:19 - カナマイシン
以前もCsCl/EtBr密度勾配超遠心について皆様のご意見をいただいたものです↓
http://www.kenkyuu.net/cgi-biotech/biotechforum.cgi?mode=view;Code=4554

さて、まだ超遠心ネタで、しかも長くて恐縮ですが、要約すると、
『超遠心終了時、プラスミドのバンドと同じくらいの位置にくる
 電気泳動を阻害するような物質はあるでしょうか?
 あるとしたら一体なんでしょうか?』という質問です。

詳細を述べます。現在、
・細胞壁が頑丈かつ多糖類や分泌蛋白の多い「汚い」細菌から
・ごく低コピー(1 copy/cell !!)のプラスミドを
・一連のサブクローニング作業(切り貼り、pUCに載せ替え)に耐えうる純度で
・安定して
得るためにおおいに苦労しております。
大腸菌からのプラスミド調製キットを応用して用いてみましたが芳しくありません。
細胞の頑丈さゆえアルカリ処理をきっちりしなければならず、
そうするとどうしてもクロモが相当量混ざってしまうのです。
なのでキットでなく超遠心にて分離しています。
多コピープラスミドの場合はこれでどうにかなっています(安定しませんが)。

さて。以前は超遠心してもバンドすらまともに見えませんでした。
前トピにて「多糖がプラスミドと同じくらいの場所に出る可能性があるので
CTABで除いたら?」というご意見をいただき、その通りにしてみました。
大スケールでアルカリ法→イソプロ沈殿→溶解→小スケールでアルカリ法
→そのままCTAB法→超遠心、です。
結果、ごくごく薄いながらプラスミドのバンドを見いだすことができました。
しかしながら、アガロース電気泳動しても、ぼやっとしたバンドが見えるだけです。
プラスミドが無いかというとそうでもなさそうで、泳動の様子がおかしいのです。
UVを当てると、サンプルをアプライしたアガロースゲルのウェルの周りがぼやっと光ります。
ウェルから拡散した感じ?DNAと逆の方向にゆっくり泳動される感じ?
感触ではどうやらこの物質が泳動に悪さをしているような印象があります。

さて、この物質、なんなんでしょうか? やはり多糖? それとも蛋白かなにか?
多糖ならもういちどCTABを、蛋白ならフェノクロをやろうかと思いますが、
サンプル量が少ないので踏み切れません。
見識のあるどなたか、これが何であるか教えていただけると幸いです。

ほんとに長くてすみません。

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