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平滑末端を含む3フラグメントのクローニング トピック削除
No.4621-TOPIC - 2007/07/26 (木) 21:39:03 - りり
三フラグメントのクローニングでてこずっているので
ご教授下さい。

KpnI KpnI (BglII)(KpnI)  BglII BglII
----| |--------|  |---------|  |-----
vector insertA insertB vector

このようなプラスミドを作ろうとしております。
()内のサイトは平滑でKillします。
これを作るのに、
@インサートAをBglII、インサートBをKpnIでそれぞれ別々に消化
A熱失活&EtOHppt
Bこれらのフラグメントを平滑化処理
AEtOHppt
CインサートAをKpnIで、インサートBをBglIIで消化
D電気泳動→バンド切り出し
E予め脱リン酸化(37℃30分、65℃15分)しておいたベクターアームと
16℃、overnight
FLigation産物をJM109に形質転換

このような事をやってみました。
コロニーは出るのですが(50個以下)、セルフライゲーションか
ベクターアームの切れ残りのバックグラウンドだと思われ、
現時点でインサートがありません。
この方法は効率が悪いというのは承知しておりますが、
もし殆ど不可能であれば、諦めて他の方法を捜したいと思います。

このようなクローニングを成功させられた方がいらっしゃいましたら、
コツなどをお教えいただければと思います。
よろしくお願いいたします。
 
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23件 ( 1 〜 20 )  前 |  1/ 1. 2. /2


miniprep kit 削除/引用
No.4621-24 - 2007/09/23 (日) 10:51:01 - M
お金は掛かりますが、私は下のミニプレップキットを使って時間を短縮しています。アルカリ法と比べると大分時間を節約できます。よろしかったら参考にして下さい。

http://www.scitrove.co.jp/rbc/YPD.html

ありがとうございました! 削除/引用
No.4621-23 - 2007/07/30 (月) 18:09:20 - りり
ご丁寧なご指導ありがとうございました。
そして色々と知識をご教授いただき、大変勉強になりました。
また近日中に結果をご報告いたします。
なんだかうまくいきそうな気がしてきました。
皆様、どうもお世話になりました!

(無題) 削除/引用
No.4621-22 - 2007/07/30 (月) 14:05:01 - T
それから、当然ながらスタート時点での菌量が多いほど早く増えるので、コロニーは白金耳等で拾うのではなく、先切りチップでアガーごと punch out しています。

(無題) 削除/引用
No.4621-21 - 2007/07/30 (月) 13:25:31 - T
培養は 2ml ですが、2xYT を使っています。これなら6〜8時間振ってプラスミドにもよりますが大体 5ug 位は取れます。もちろんオーバーナイトカルチャーに比べれば少ないですが、シークエンスやサブクローニングするには充分です。
オーバーナイトカルチャーの場合には LB を使っています。

(無題) 削除/引用
No.4621-20 - 2007/07/30 (月) 13:00:28 - 奴隷
カラムにかけることを前提にしているキットだと、solution IにRNase Aを入れてあるのだと思いますが、Molecular Cloningなどにあるアルカリ法の操作には、RNAを除くための操作は最後に最後に沈殿を溶解するTEにRNase Aを入れておくだけですので、ただのTEに溶解するとRNAはどっさり残ります。

アルカリ法の試薬は作製も簡単だし、solution II以外は長持ちするので、500 mL位作っておけばずっと使えます。solution IIも用時調製と言われていますが、20 mL程度の小さな単位で作れば、密栓に気をつければ無くなる位までは持ちます。stockの10% SDSと5N (10N) NaOHを作っておけば、用事調製でも大した手間ではありませんが。

皆様の暖かいお言葉が身にしみます 削除/引用
No.4621-19 - 2007/07/30 (月) 09:43:45 - りり
>奴隷様
アルカリ法の試薬に、RNaseを入れていますか?
アルカリ法の試薬を自作すると、どうもRNAがごっそり取れてしまって……
使えなかった記憶があります。
何か組成が悪いのかもしれません。ともあれ、私の腕がそもそも悪いので、
必然的にインサートチェックの回数も多くなりコストがかかりますし
試薬は既成のものではなく自作をした法がいいかもしれません。
これまではミニプレップをカラムだけ使わない方法でやっていました。

>T様
その1日でミニプレップのスタイル、凄いですね!
そしてすばらしく速いですね!
私は10時間以上培養しないと増えない覚えがあるのですが、
培養のスケールは2mlほどですか?
それで制限酵素チェックと次のコンストラクトのチェック、シークエンスPCRをするだけの量が取れるんですか? 凄いです、私はそんなに増えないです。シェーカーは勿論最速ですよね。
うちのラボのシェーカーはウォーターバス式なので、最速でも少し遅いんです。それで増えるのが遅いのかも……。
サブクローニングで2個とか! お上手なんですねー。
やっぱりバックを低く抑えるとそういう結果になるんですね。

(無題) 削除/引用
No.4621-18 - 2007/07/28 (土) 16:46:31 - T
> コロニーPCR、以前は1日でチェックが終わりますし

についてですが、私はミニプレップでその日のうちにチェックしています。場合によっては次のコンストラクトの作成まで行けます。

現に昨日も、朝8時過ぎにコロニーを拾って午後3時頃からミニプレップ、制限酵素でチェックと同時に次のコンストラクト用のフラグメントも切り、5時にはゲルに流した結果が出て、ライゲーションからトランスフォーメーション、並行してシークエンスの PCR を進め、7時には大腸菌をプレートにまき、PCR 産物をシークエンサーにかけて実験が終了しました。

そして今朝、遅がけに10時前に出てきてコロニーを拾い、今ミニプレップを終わって制限酵素で切っているところです。

こういうやり方で動いていると、コロニー PCR を使う理由が全く見当たりませんね。

(無題) 削除/引用
No.4621-17 - 2007/07/28 (土) 16:04:20 - T
> なければ、フラグメントを平滑化して二回目のPCRに使います。

いや、別に平滑化はしなくてもいいですよ。要はプライマーとして働けばいいので、オリゴを作成する時に配列に注意すればいいだけです。

簡単のために、(2) を forward 方向で作る場合を考えてみましょうか。この場合、insert A の 3' 末端にアニールする部分を作る必要がありますが、仮に insert A の 3' 末端配列が
5'-GTCATCGTCATCTTC..-3'.
だったとします。これに対して、例えば
5'-GTCATCTTC...-3' といったプライマーを作ると、第一弾の PCR で増幅される配列は

5'-GTCATCTTC...-3'
3'-(A)CAGTAGAAG...-5'

となります。(A) はポリメラーゼによって付加された塩基です。下側のストランドが第2弾の PCR でプライマーとして働くわけですが、最初の配列と見比べれば分かる通り、(A)の部分がアニールしないので増幅効率は著しく落ちます。

ところがプライマーを1塩基ずらして 5'-CGTCATCTTC..-3' の位置で作成すれば、(A) の部分もアニールしてプライマーとして使えるわけです。要は第2弾 PCR で (2) から伸ばす予定の最初の塩基が A になる場所を選びましょうということです。

ちなみに私の場合、サブクローニングで拾うコロニーは通常で2個、サイズの大きなインサートの平滑ライゲーションなど困難が予想される場合は3個、平滑ライゲーションでどちらか一方の向きを必ず取りたい場合などは3個もしくは4個です。特に入りにくいインサートで稀に6個取ることはありますが、10個以上取ったことは記憶にないですね。コロニー PCR もサブクローニング目的で使ったことはありません。12個取ってダメなら他の方法を探すと思います。

(無題) 削除/引用
No.4621-16 - 2007/07/28 (土) 14:58:38 - 奴隷
酵素の値段を考えに入れていませんでした。コンストラクションのチェックではこれが一番高いですよね。でも、ミニプレップDNAのチェックなら0.2-0.3ug程度でしょうから、1 unitもあれば完全に切れると思いますので0.25 uLよりケチることも可能だと思います。

アルカリ法の上清をイソプロ沈殿、70%エタノールリンス、風乾、RNase A入りのTEに溶解するだけでチェックには問題のないDNAが取れます。XL1-Blue、DH5alphaなどのendA-の大腸菌なら、フェノール抽出も必要ありません。私も機械が混んでたり、急いでいたりするとき(機械は3時間掛かるので)は手作業でやりますが、この方法だと24サンプル取るのに1時間も掛かりません。

スピードを上げるには、アルカリ法の試薬の分注にブルーチップの使える安価な連続分注器を使うこと、菌体の懸濁にトミーの多架式攪拌機を使うことでしょうか。

http://www.assist-sar.co.jp/06_news/multi.pdf
http://bio.tomys.co.jp/products/bio/micro_tube_mixier/index.html

皆様の暖かいご指導に感動です 削除/引用
No.4621-15 - 2007/07/27 (金) 12:11:20 - りり
>T様
平滑末端を作るKODプラスという酵素が確か残っていたと思うので、もしもPCRを用いた方法でやる場合は引っ張り出してみます。なければ、フラグメントを平滑化して二回目のPCRに使います。

>(2) を作成する場合には、短い方のインサートを先に増やすようにデザインします。insert A の方が短ければ reverse 方向、insert B の方が短ければ forward 方向で作ります。

それは1度目の産物を、二度目のPCRのプライマーのように扱うとらえてよいのでしょうか。細かい補足までいただいて助かります。

>奴隷様
インサートチェックのミニプレップはカラムを使っていませんし、試薬を1/2〜1/3に縮小して(その分大腸菌の量も減します)やっておりますのでミニプレップというより、チェックをする際にどうしても酵素が……。20microLのスケールで0.25micro Lの酵素を二種類つっこんで確認していますが(ケチです)、何種類もコンストラクトを作っているので節約しているとはいえやはり減りが気になります。また、そもそもコンストラクトを作る際にも酵素がどうしてもいりますし…。どうにかしてケチれないですかね。

ダメなら24クローンか48クローンですかー。いつもやめ時が分からず、やり直すか否かの選択に苦しみます。やり直すにしてももう一度インサートチェックするにしても結局2日かかるんですけどね。手作業なので(しかも1馬力)うへー、という感じです。これまでは簡単なクローニングでは5クローン、ダメならもう5クローンしかチェックしなかったのですが(大抵入っていました)もうちょっと頑張ってみましょうか。

コロニーPCR、以前は1日でチェックが終わりますしミニプレップ精製が面倒なのでそれを使っていたのですが、それを利用して次のコンストラクトを作るときに制限酵素で切れなくて首をかしげた事があります。大腸菌ゲノムに似たような配列があってバンドが擬陽性になったのか、それともプラスミドの立体構造がまずくて切れなかったのか、よく分かりません。
前から気になっていました、あれの原因はやはり立体構造でしたか!

なんて言わなくてもいいよう、もっと腕を磨きます。

(無題) 削除/引用
No.4621-14 - 2007/07/27 (金) 11:44:03 - 奴隷
No.4621-5はフォントの関係かレイアウトが崩れてしまって失礼しました。スペースが詰められてしまうようです。

Tさんの挙げておられるメガプライマー法も含めて、PCRを使ったsmart constructionの方法をCurrent Protocols等で目を通しておかれることをお勧めします。

それから、コンストラクションのチェックで何クローン拾うかという点に関してですが、私は通常は12クローン、特に困難が予想される場合は24クローンか48クローンをチェックしています。ミニプレップ・マシンが12クローンが一単位なので。

コストのことを仰っていますが、それはミニプレップ用のカラム等を使われているということでしょうか。チェックのためだけならアルカリ法で調製したDNAをRNase処理をするだけで十分なので(endA-の大腸菌ならフェノール抽出も不要)、培養の試験管や1.5 mLサンプリングチューブのコストを除けば、1サンプル10円もしないのではないでしょうか。

コロニーPCRでチェックをするという方法もありますが、私はハズレのクローンとしてどういうものが取れて来ていたかを知っておきたい(当たりだと思っていたものが予想外の構造で実はハズレだったことが分かることがある)のと、ミニプレップ自体は機械がやってくれて大した手間ではないことからやっていません。

(無題) 削除/引用
No.4621-13 - 2007/07/27 (金) 11:31:59 - T
細かい補足ですが、(2) を作成する場合には、短い方のインサートを先に増やすようにデザインします。insert A の方が短ければ reverse 方向、insert B の方が短ければ forward 方向で作ります。

それから、TA クローニングをしておられるようなので少し気になったのですが、同じ酵素を使う予定なら増幅されたフラグメントの 3' 末端に A が付加されますので、(2) を設計する場合にアニーリングサイトの隣が A になる場所を選ぶ必要があります。しかし、変異導入の可能性も考えると、平滑末端になる high fidelity 酵素を使うことを強くお勧めします。その場合は、任意の場所にプライマーを設定できます。

(無題) 削除/引用
No.4621-12 - 2007/07/27 (金) 11:22:27 - りり
皆様、どうもありがとうございました。
いづれかの方法でやってみたいと思います。
目的のものが取れないと欝になってくるので、
あと1週間以内にはちゃっちゃと産物を入れてしまいたいです。

(無題) 削除/引用
No.4621-11 - 2007/07/27 (金) 10:53:12 - T
奴隷さんの方法でもいいですが、下に書いた方法の方がプライマー1本分安上がり(笑)という利点はあります。
今後相手を変えて色々繋ぎ替えたりする予定があるなら、つなぎ目になる部分にユニークなサイトを入れて、普通に insert A, B をそれぞれ PCR で増やした方が長期的に見れば手間が省ける場合もあります。

(無題) 削除/引用
No.4621-10 - 2007/07/27 (金) 10:51:46 - りり
>T様
(2) insert A の 3' 末端+insert B の 5' 末端

なるほど、今は(1)と(3)を持っているので
(2)を注文すればいいんですね!
これは確かに、すぐに出来そうですねー。
うーん、魅力的です。とても勉強になりました。ありがとうございます

(無題) 削除/引用
No.4621-9 - 2007/07/27 (金) 10:47:08 - りり
>奴隷様
ご丁寧な解説、どうもありがとうございました。
そして速攻でのご回答、ありがとうございました。
コストを計算して、採用するかどうかボスにかけあってみます!
プライマーも酵素も高いですよね……
何度もはやり直せないので、結局は腕をあげるしかないのかと。

(無題) 削除/引用
No.4621-8 - 2007/07/27 (金) 10:46:09 - T
(1) insert A の 5' 末端 (forward)
(2) insert A の 3' 末端+insert B の 5' 末端
(3) insert B の 3' 末端 (reverse)
の3つのプライマーを用意します。(2) は forward 方向でも reverse 方向でも構いません。仮に reverse 方向で作成したとします。

(1)(2) と insert A を含むプラスミドを用いて PCR をかけます。insert A が増幅され、3' 末端には insert B の配列が付加されたフラグメントができます。余分なプライマーだけカラムか何かで除いて次に進んでもいいですが、フラグメントをゲル抜きした方がより確実です。

上のフラグメントを精製し、プライマー(3)と insert B を含むプラスミドを加えて PCR をかけます。上のフラグメントがプライマーとして働いて、insert A - insert B の繋がったフラグメントが増幅されます。あとはこれを KpnI-BglII で消化してサブクローニングするだけです。

いきなり (1)(2)(3) とプラスミド A, B 全部を混ぜて PCR にかける方法でもうまく行くこともありますが、ステップを分けた方が変なバンドに悩まされたりする確率は減ります。

ところで…… 削除/引用
No.4621-6 - 2007/07/27 (金) 10:44:49 - りり
ところで皆さんは、何個までクローンを拾って
そのプレートにインサートなしとして諦めていますか?
どこで諦めればいいのかが分からず、あまり研究室のコストをかけるわけにもいかず微妙です。

(無題) 削除/引用
No.4621-5 - 2007/07/27 (金) 10:37:36 - 奴隷
Tさんへのご質問でしたが、代わってPCRで繋ぐ方法についてお知らせします。いろいろ方法は工夫されていますが、一番汎用性の高そうなのは次の方法です。

insert Aを次のようなプライマーセットで増幅します。右のプライマーはinsert Bとの融合部分を5'に含んでいます。

+++++> <+++++====

産物は次のとおり(2本鎖のつもり)。

+++++++++++++++++====
+++++++++++++++++====

同様にinsert Bを次のようなプライマーセットで増幅し、下のような産物を得ます。

++++=====> <=====

++++=================
++++=================

この2つの産物を混合して、外側の2つのプライマーセットで増幅すると、産物同士が融合部分でアニールして、

+++++++++++++++++====>
<++++=================

全長の産物ができるとともに、外側のプライマーセットによる増幅も起こって、つながった産物を得ることができます。

+++++++++++++++++==================
++++++++++++++++++=================

プロトコールの詳細は、Current Protocol in Molecular Biology等を参照してください。

ご回答ありがとうございます 削除/引用
No.4621-4 - 2007/07/27 (金) 10:22:22 - りり
皆様、早速のご回答ありがとうございます。
ご丁寧なご指導に感激しております。

それから、記載しておりませんでしたが、
フラグメントAとBは既にTAクローニングしてベクターの中に入っています。
それらのフラグメントをインサートするベクターは別のベクターです。
というわけでDのステップでベクターからそれぞれのインサートが落ちてきて、理論上(平滑化は100%ではないかもしれませんが)100%切れたフラグメントを用いています。(PCR産物の切れ残りが怖かったのでこうしました)
問題はベクターのバックグラウンドと、平滑部分のライゲーションの効率の悪さにあるような気がしています。

>奴隷様
デザインが不可能ではないと知り、ほっとしました。
どうも私はゲル抽出をすると収量がガクッと減るのとUV曝露が怖いので、なるべく避けてしまいますが、確かにステップが減るので、もし次うまくいかなければ制限酵素消化後でも気にせずに平滑化をやってみようと思います。ありがとうございます。

>T様
色々な方法を教えてくださってありがとうございます。今はTAクローニングベクターにインサートが入っているだけなので、目的のベクターにインサートしてから違うコンストラクト法で行おうと思います。バックグラウンドを数個に!とのお言葉に衝撃を受けました。意識改革します。
ところで、PCRで繋ぐという方法に興味があります。この場合、どのようにプライマーを設計すればいいかお教えいただけますか? 平滑したい部分を鋳型にすればよいのでしょうか。平滑されたフラグメントABがPCRで繋がればそれで一気に問題は解決しそうな気がします。
質問ばかりで申し訳ありません。

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