見えているものが事実で、中心部に抗原が少ないということはないですか。
例えば腫瘍を摘出して浸潤固定しているなら、中心部まで固定液が浸透するには時間がかかり、その間に細胞死か何かのプロセスが進んで対象蛋白の脱リン酸化が起こるとか。
あるいはそもそも元の腫瘍で辺縁部と中心部で細胞増殖に差があり、リン酸化蛋白はそれを反映しているとか、可能性は色々考えられると思います。
腫瘍を固定後に分割して染色してみてはいかがでしょうか。染色の手技上の問題なら、分割してもやはり切片の周辺部がぐるりと染まるはずですが、元々の固定組織で抗原分布に差があるなら分割面に相当する辺は染まらず、半円状の染色になると予想されます。
前者のように浸潤固定の問題なら、灌流固定に変えれば改善するかもしれません。 |
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