なんかのついででいいので、SDSの濃度4%くらいまでを上げて蛋白質濃度はいつもの1/5〜1/10くらいにして(βMEは入れといて下さい)、1日〜2日くらい室温で放置したものと、今までどうり処理したものとをいずれもboilingなしで電気泳動で比較してみてください。それでモノマーが多くなっていれば、(オリゴマーが少なくなっていれば)たぶんSDSに比較的レジスタントなアーティフィシャルなコンプレックスを作りやすい蛋白質なのでしょう。時々ありますそういうやつ。その蛋白質の性質なので何ともしがたいのですが、SDSとともに8M尿素を入れるといいとか(グアニジン塩酸塩はSDSと混ぜるとかたまるのでダメ)、あらかじめ蟻酸処理(beta アミロイドなどの固まりを溶かす時使うらしい)するといいとか、高濃度アルギニン処理が効果的とか言う話も聞きます。もちろんこれらはケースバイケースなので自分の蛋白質にはどれがいいかは試してみるしかないとおもいます。
SDSは確かに極めて強力な蛋白質変性剤ですが万能ではないです。この問題がプロジェクトの進行において、完全に単量体にすることが必ずしも必須でないならば(単に上の方のバンドがどうも気になるということだけなら)、ここに時間を費やすのは得策でないかもしれません(これやり出すときりがないので)。 |
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