260(短波長)だろうと280、310(長波長)だろうと切り出しするDNAには紫外線は当てるべきではありません。むかしは、長波長なら大丈夫だと信じられていましたが、やはり安全ではありません。
切り出している間中当てている必要はないし、ゲル全体にあてる必要もないのです。バンド位置が確認できる最小限だけ残してレーンの大部分をアルミフォイルなどで保護して、UV下ではバンド位置にナイフで印をつけるだけにして、後は白色光のもとで作業すれば、長波長であれ短波長であれ、被曝を最小限に出来ます。UV下でじっくり観察したければ、切り出した後で確認のためにやるだけで十分です。
ちなみに、短波長はDNAの吸収波長(したがってDNAにダメージをあたえやすい)、長波長はEtBrの吸収波長です。短波長のほうがDNAのあるところだけで効率よく励起がおこり(励起エネルギーはインターカレートしたEtBrに受け渡される)、フリーのEtBrが光らないのでS/Nがいいのです。 |
|