>マウスのES細胞をゼラチンコートディッシュ上でLIFのみで培養しなければなら
>ないのですが、どうしても増やす事ができません。
>目に見える分化とかではなくて、ある程度はまるまるとした細胞が増えていくの
>ですが、パッセージしたとたんにほとんどが浮いてしまいます。さらにまるまる
>とした細胞もたまにコロンと浮いてしまうときがあります。
もともとfeeder上でしか培養していなかったものを、
実験の都合でfeeder-lessで培養しているという意味でしょうか?
それとも既にfeeder-lessで馴化させてcloneからとったlineでしょうか?
前者だと
Originalのblastocystののbackgroundによって
そういうことは、けっこう起きます。
たぶんfeederからでてるなにかの成分が
ゼラチンやFBS+LIFなどだけでは補いきれず
徐々に馴らしていき一番生育のよいcloneを取り直す
という作業が必要になってきます。
その場合は面倒ですが、最初のうちはfeederのconditon mediumなどを50%ぐらい入れておき徐々に30%, 10%,5%などと減らしていき、最終的にゼラチンのみで培養できるようになってからコロニーを数個とってcloningしてみたほうがよいでしょう。
後者の場合は、未分化なままなようなのでLIFなどが問題では
ないようです。たぶん個人的には接着がうまくいってないと思います。
ラボで他にやってる人などが同じ現象になやんでいるなら
ゼラチンのロットなどかもしれません、
少なくとも自分の場合、血清などと同様ゼラチンもロットチェックしてますが、だいたい30%ぐらいの割合ではずれはあります。
また同様な理由で血清やdishのlotなども疑ったほうがよいでしょう。
実際にはゼラチンだけでなく
血清に含まれるfibronectinやdishのコート部分なども接着には
働いてますので。
もしも問題が自分だけなら、passageの際のトリプシン処理やPBSで洗うときのPipettingが強すぎたりしてるのかもしれません。いろいろ自分で条件を振ってみてやってみたほうがいいでしょう。
意外とESをゼラチンで培養するのは難しく、
すでにラボの中で有る程度、培養法などが確立されてさらに
その状態でESが何度もpassageされて馴化されてると深く考えずに実験できるのですが、立ち上げのような形でやるときは最適な培養法などを見つけるのは結構難しいもんです、あきらめないでがんばってみてください。 |
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