以前に同じような結果を持ってきた人がいて、それが下に書いた理由だったもんですから同じかと疑ってしまい、申し訳ありません。
結果から見て、単にprimerを再合成すればいいという話では無いと思います。
EcoRI siteを入れている訳ですから、たとえば
5-gaGAATTCNNNNNNNNNN-3
というprimerで、合成の不具合によりgaGAATTCNNが欠けているという事に成れば、最低でも8-10mer以上ミスっている事に成りますよ?これをQCで見つけられない合成会社ならもう使わない方がいいと思います。確かに合成は3末から作成するので5末におきやすいですけど、クレームどころの騒ぎではないですよ。合成時によっぽど長く(50 mer以上)でかつ精製しない場合、保証しないところはありますけど、自分なら無償で再合成させますね。単に配列がおかしくなっているならEcoRIできれなくなるだけで、欠損するとは思えません。
さらに不思議(って言ったらまずいんだけど)なのはblant-ligationでcloneが取れないというのもかなり???です。たとえprimerの合成が悪くてもblantでは入るでしょ(cloneが取れないというのがEcoRIで切れるのが無いというなら別ですけど)。それがEcoRIで切ったときだけclone化できるのは????primerの配列がおかしくなっているならvectorとinsertの末端形状が全然合わないんですよ。insartは片側EcoRI-blantですから。
で考えられるのはhostがいやがっているためにその部分が欠損するからでは無いでしょうかね。なぜいやがっているのは不明ですけど(lacZとfusion proteinでもつくる?)。まあ、理屈には成っていないか、嫌がったとしてもEcoRIのone cutなら逆向きに入ればいいだけなような気もするし。作り直すなら制限配列も変えた方が無難な気がしますが、それで解決するかどうかは保証いたしかねます。
でprimerに問題が無い場合、productsの末端は
5-gaGAATTCNNNNNNNNNN-3
3-ctCTTAAGNNNNNNNNNN-5
で、EcoRIで切り出せば
5-AATTCNNNNNNNNNN-3
3-----GNNNNNNNNNN-5
という末端ですよね?でEcoRIとtargetの2baseが無くなるためには、ligationの前に5'-3' exonuclease活性が無ければいけませんが、使用したPrimeSTAR HS DNAにその活性があります?Taqはある(かなり弱いですけど)ので可能性が無い訳ではないですが、PrimeSTAR HS DNAがPyrococcus由来なら非常に可能性が薄い気がします。また、それが片側にしかおこらないのは明らかに理屈に成っていませんよね。
fidelityの高い酵素は3'-5' exoは高いのですが、5'-3'exo活性はほとんどないので削り込みでEcoRI(今回の場合vector側のAATTも含む?)も消失というのは可能性が薄いです。
EcoRI cutの前にpurifyしていないようなので、もしかしたらstar活性が出てたまたまstarのときの認識配列に問題のprimerが成っているのかもしれません。これならEcoRI cutの前にpurifyしておけば終了に成るけど。 |
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