ウエスタンで私が使っている抗体は、業者(Abcam)からのデータシートによるとnon-reducing conditionが推奨されています。
マウスの大動脈の平滑筋細胞を、Lysis Bufferで溶かし、
non-reducing conditionのサンプルバッファーを用いて
ウエスタンを行いますと、時々b-actinが均一にでないことがあります。
不思議に思って、全く同じサンプルを同じ蛋白量だけ、
同時にnon-reducing conditionとreducing conditionとで
ブロットしますと(もちろん別々のメンブレンで)reducing conditionではb-actinはばっちり均一にもかかわらず、non-reducing conditionは
均一にでない。ところが不思議なことに、時々はnon-reducing conditionでもb-actinが均一にでることがあります。
ようするに、non-reducing conditionでは安定してb-actinがでないのです。
なにが原因でしょうか。
そして、この場合、non-reducing conditionで目的蛋白の定量を、b-actinの定量をreducing conditionででてきたバンドで行う、ということは科学的に正しいことなのでしょうか?
non-reducingとreducing conditionの違いは、単にb-MEのあるないだけだと
思っていたのですが、こんなにも違うのかと驚くと共に、non-reducing conditionでの難しさを痛感しており、なんとか安定しないものかと思案しております。
Lysis Buffer・・・・Cell signalingの10xのものを使用
Protease Inhibitor Cocktail・・・Sigmaのものを使用
サンプルバッファー・・・・dH20 3.25ml, 1M Tris pH6.8 1.25ml, Glycerol 2.5ml, 10%SDS 2.0ml, 0.5ml BromophenolBlue 0.5ml
reducing conditionにする場合は、これにb-MEを5%くらいの濃度で混ぜてboilしてからサンプルをloadしています。 |
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