普段、15-20Kbのプラスミドの構築を行っている者です。
〜さんのおっしゃるような、single colony isolationをやっても、目的サイズのプラスミドをゲル抽してtransformationからやり直しても、maxiprepして泳動してみると、やはり数Kbのバンドが出現してしまうことがあります。
・・・なぜだかいるんですよ、そういうタイプのプラスミドが。
私は、プラスミド固有のtopologyに因るものと考えています。
多くのmaxiprepのキットは、一言で言えば、大腸菌の粗抽出物からカラムで「最もclosed circularが多い画分」を取ってくる、という原理から成っていますが、元々のプラスミドのtopologyによっては、ある割合でclosed circular以外のものも混ざってしまうようです。
精製した混合物(15Kb&3Kb)のプラスミドを制限酵素で消化した結果、単一バンドになるか、または3Kbの方のバンドが薄くなるようでしたら、両者は同じプラスミドである可能性が高いです。
その場合、transfectionに使用することは可能です。
勿論、実験の精度によりけりですが、例えば、培養細胞で目的遺伝子を安定発現する用途の場合、要はゲノムに組み込まれればいいのですから、ベクターの構造は問題にはなりません。実際に、私も、混合物を遺伝子導入して安定発現株を取った経験があります。
尤も、私の場合、最初のmaxiprep精製で数Kbの影が現れた時点で、何も考えずに密度勾配遠心で取り直すことが多いです。
single colony isolationやら諸々のチェックするのと所要時間は変わりませんし、確実だからです。
何より、maxiprepには今まで痛い目に遭っているので、あまり信用していません。 |
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