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細胞質内に共発現させた蛋白の結合について
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No.4087-TOPIC - 2007/04/19 (木) 11:18:08 - taro
細胞質内に発現させた2つの外来性蛋白が、
(「蛋白A」と「蛋白B」とします。)
確実に、「細胞質内で」結合しているかを確認したいと考えています。
抗A, 抗B抗体を用いた二重蛍光染色で、
マージしていることは確認できたのですが、
直接的な証明として、免疫沈降でも確認したいところです。
これまで、A+B発現細胞を、Tween20を含むlysis bufferで処理し、
免疫沈降を行ったところ、AとBは共沈してきました。
しかし、この方法ではAとBが「細胞質内」ではなく、
「lysis処理後の細胞外で」結合した可能性が否定できません。
「細胞外で」結合できる蛋白同士が、
「細胞質内で」結合できなくなる理由としては、
蛋白が細胞質内では還元され、構造が変わる可能性があるためかと
思います。
基本的な質問で申し訳ないのですが、
この還元条件下での構造は、
lysis処理をするとすぐに非還元状態に変わるものなのでしょうか?
もし、lysis buffer中でも還元された構造が維持されているならば、
上記の免沈の結果をもって、
「細胞質内でもAとBは結合している」としたいのですが・・・
また、この他に、
確実に「細胞質内」での結合を照明する方法について、
何かご意見があれば教えていただけませんか?
どうぞよろしくお願いいたします。
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Overview
削除/引用
No.4087-16 - 2007/08/22 (水) 09:58:50 -
Visitor706
I have visited your site 349-times
ありがとうございました。
削除/引用
No.4087-15 - 2007/05/02 (水) 19:07:59 - taro
Tさん
お礼が遅くなり申し訳ありません。
ご助言どうもありがとうございました。
Two hybridも考えてはみたのですが、
なるべく哺乳細胞内での状態を確認したいと考えていました。
ただ、Tさんのおっしゃるとおり、
過剰発現させた蛋白の発現を見る、という系そのものが
すでにリスクを持っているんですよね・・・
近々、機能面での解析を始められそうなので、
まず、その結果を見てみようと思います。
どうもありがとうございました。
どうもありがとうございました。
削除/引用
No.4087-14 - 2007/05/02 (水) 19:06:37 - taro
おおさん
お礼が遅くなり申し訳ありません。
ご助言どうもありがとうございました。
サイトスケルトン蛋白など、細胞内の局在が明瞭な蛋白と
融合する方法もあるんですね。
面白いアイデアだと思いました。勉強になりました。
ただ、残念ながら、私の蛋白の場合、
結合するモチーフがまだわかっていないんですよね。
またmoleculeを大きくすることで、
結合に影響してしまうかもしれないので、
両蛋白の結合がはっきりと証明できるまでは、
GFP等含め、大きめのmoleculeとのfusionは避けたいと考えています。
金コロイドについては、
その点でfusionさせる必要がないのでよいかもと思ったのですが、
周りの経験者に聞いてみても、そうそう簡単にはいかないようですね。
ただ、今後、何らかの方法で両蛋白の結合が確認でき、
さらにGFPをfusionさせてもaffinityが維持できるようであれば、
リアルタイムで一分子イメージングをしたいと思っていました。
丁寧にお答えくださり、とても参考になりました。
近々、機能面での解析を始められそうなので、
その結果を見ながら、
アドバイスいただいた方法を検討していきたいと思います。
本当にありがとうございました。
(無題)
削除/引用
No.4087-13 - 2007/04/26 (木) 11:14:50 - T
> 「細胞外で」結合できる蛋白同士が、
>「細胞質内で」結合できなくなる理由としては、
> 蛋白が細胞質内では還元され、構造が変わる可能性があるためかと
> 思います。
これを否定するだけなら、Two Hybrid Assay でデータを補強すれば十分のように思えます。
酵母と哺乳動物細胞では環境が違うかも...等々の可能性を考え出せばキリがありませんが、それを言うならそもそも過剰発現した蛋白の結合を見ること自体がある程度のリスクを伴います。本来発現している細胞・組織で内在性蛋白の結合を見る必要があるでしょう。
(無題)
削除/引用
No.4087-12 - 2007/04/26 (木) 00:39:18 -
おお
>[Re:10] taroさんは書きました :
> 「ちょっと冒険」とのことですが、
> 何かリスクがあるものなのでしょうか?
> よろしければ、教えていただけますか?
>
> よろしくお願いいたします。
そういう文献は見かけるのですが、どこまでテクニカルに難しいかというのが、検討つかないという私の感想です。自分を含め人が信じれるデータとしてどう示せば良いかなどもよく考えた方がいいのかなとも思います。なんせ金粒子1個、1分子ですから、、、バックグランドの感じも普通の免疫染色と感覚的に違ってくるでしょうし。でも比較的強い発現なら簡単かもしれません。
(無題)
削除/引用
No.4087-11 - 2007/04/26 (木) 00:32:56 -
おお
こだしですいません。もう一つ思いついたことがあります。例えば結合するモチーフが一方でも分かっている場合こんなアプローチもできるかなと思いました。
例えばこのモチーフをサイトスケルトンのタンパクと融合します。そうすると両者はサイトスケルトン上に局在するはずです(神経細胞であればGFPータウなどはきれいに繊維状に局在するようですのでGFPの代わりにそのモチーフを入れるとかもいいかもしれません)
ではミトコンドリア外膜に存在するタンパクの、サイトゾルに面するドメインにそのモチーフを挿入すればどうでしょうか、両者はミトコンドリアの外膜に局在するでしょう。
このようにターゲッティングする事で意図するところに局在が得られるなら、間接的ですが可也結合の根拠になります。
この方法だと、生理的というよりは、テクノロジー的な側面が強いですが、、、
どうもありがとうございます。
削除/引用
No.4087-10 - 2007/04/25 (水) 13:25:59 - taro
おおさん
いつも丁寧なお返事どうもありがとうございます。
まったくご指摘のとおりです。
何とか機能面で証明したいと思い、
今、解析の準備をしているところなのですが、
セットアップに非常に時間がかかるもので、
その間に結合面をしっかりつめておきたいと考えました。
機能面で、期待していたほどの結果が得られなかった場合、
(別の方法もトライしてみますが)
結合が確実に証明できたら、まずひとつの成果としたいと考えています。
しばらく機能、結合の両面から進めていこうと思います。
その意味では、
>そうそう、免疫電顕で二種類の大きさの金粒子でラベルした抗体を使って距>離を詰める手も考えられますね。ちょっと冒険かもしれませんが。
という方法はとても参考になりました。
私は思いつきませんでしたが、やってみる価値が十分にあると思います。
方法を検討してみます。
「ちょっと冒険」とのことですが、
何かリスクがあるものなのでしょうか?
よろしければ、教えていただけますか?
よろしくお願いいたします。
(無題)
削除/引用
No.4087-9 - 2007/04/24 (火) 10:36:24 -
おお
>[Re:6] taroさんは書きました :
> ですので、これまでに
> ・上記ウエスタン
> ・co-transfectした細胞をlysisしてIP
> ・co-transfectした細胞内でのIFAの局在
> を確認したことになります。
>
ちょっと完ぺきに答えるのは難しいですね。
実験の狙い、フィールドによって変わってくるようなきがします。
あるタンパクの結合を通した生理的な機能を示したい時は、機能に関してのデーターが一番重要で、あとはサポートするデーターとして局在、IPを示せば(場合によってはIPか局在一方)いいという感があります。ただしこれまでに局在についてすでにデーターがあって、それが今回の実験からすると矛盾するかもしれないとか相違場合はIPよりは局在が重きを占めるかもしれません。
すこし taroさんのコメントを見るとなにか、人口的なものを作って細胞内の物をターゲッティングしてというような雰囲気にも取れます。この場合はターゲッティングできているかが重きを占める可能性があります。つまり結合をまず最初にしっかりというのが理想的というはなしになります。
しかし、それによって期待される効果がだれが見ても文句なしにうなずけるなら、細胞内での結合の証明をあまりしっかりやらなくても(つまりIP、局在ぐらいで)十分かもしれません。
具体的な答えはちょっと難しいです。
そうそう、免疫電顕で二種類の大きさの金粒子でラベルした抗体を使って距離を詰める手も考えられますね。ちょっと冒険かもしれませんが。
どうもありがとうございます。
削除/引用
No.4087-8 - 2007/04/23 (月) 15:17:19 - taro
ひろさん
ご助言どうもありがとうございました。
なるほど。そういう方法もあるのですね。
が、私の場合、
A(ターゲット蛋白)だけを細胞内で発現させてlysisし、
精製済みB(抗体様分子)で反応させたところ、
結合が確認できました。
残念ながら、おそらく「両方のケースで結合がみられ」ることに
なるのではないかと思うんですよね・・・
ご意見どうもありがとうございました。
(無題)
削除/引用
No.4087-7 - 2007/04/20 (金) 17:32:01 - ひろ
僕が前みたことのある論文はAとBとを別々の細胞に強制発現させて、その細胞溶解液を混ぜIPしても結合はみらえないけど、共発現させてIPすると結合がみられるので細胞内で結合しているっていうことをやっていました。
この場合両方のケースで結合がみられたらダメなんですけどね。
どうもありがとうございます。
削除/引用
No.4087-6 - 2007/04/20 (金) 10:34:44 - taro
おおさん
ご助言ありがとうございました。
以前に、この抗体様分子(精製済み)が、
Mercaptoethanolで還元したターゲット蛋白(精製済み)に、
変性ゲルのウエスタンでは反応することは確認しました。
ですので、これまでに
・上記ウエスタン
・co-transfectした細胞をlysisしてIP
・co-transfectした細胞内でのIFAの局在
を確認したことになります。
一応これで「やれることはやった」ということになるのでしょうか・・・?
なんとか、今後の実験で蛋白のfunctionの変化を
とらえられればよいのですが・・・
(無題)
削除/引用
No.4087-5 - 2007/04/20 (金) 01:35:53 -
おお
>
> クロスリンカーについては、考えていませんでした。
> さっそく調べてみようと思います。ありがとうございました。
>
> >あ、そうそうlysis bufferにいくらかの還元剤を入れることは
> >お考えになってませんか?
> >抗体と還元剤の関係は私が以前とぴを立ち挙げたことがあります。
> >ちょっと今見つかりませんが、、、、
>
> どうもありがとうございます。
> 実は「できればlysis bufferの組成を変えることで対処できないか」
> と思っていたのでした。
> 現在、私が使用しているlysis bufferは、
> 0.1M Tris HCl (pH7.5)
> 0.1M NaCl
> 1% Tween 20
> Protease inhibitor Cocktail (Roche) 1個/50ml
> というものです。
>
> これまでのトピを私もさがしてみたのですが、
> おおさんの言っておられるトピは↓でしょうか?
>
http://www.kenkyuu.net/cgi-biotech/biotechforum.cgi?start=1;mode=view;Code=1139
You may refer this, too.
http://www.kenkyuu.net/cgi-biotech/biotechforum.cgi?mode=view;Code=3950
It is inconclusive. But low concentration of DTT could work.
You may purify your proteins whichever affinity with antibody or chromatograph. And then check the binding under the reductive and oxdative conditions by far western, native gel electrophoresis, etc.
ありがとうございます。
削除/引用
No.4087-4 - 2007/04/19 (木) 13:36:44 - taro
おおさん
親切なご回答、どうもありがとうございました。
確かに、他の論文では、IFAでの共局在とIPをもって、
「やれることはやった」としているようですね。
あるいは一歩ふみこんで、結合したことによる蛋白のfunctionの変化を
追っているようです。
私も、functionの変化を確認するつもりではいるのですが、
その前に、まず確実に結合していることを示したいと思っていました。
FRETあるいは一分子イメージングも考えてはみたのですが、
「分子量の大きな蛍光蛋白をfusionすることで、
ターゲット蛋白同士の結合が阻害されてしまうかもしれない」と
思い、躊躇していました。
クロスリンカーについては、考えていませんでした。
さっそく調べてみようと思います。ありがとうございました。
>あ、そうそうlysis bufferにいくらかの還元剤を入れることは
>お考えになってませんか?
>抗体と還元剤の関係は私が以前とぴを立ち挙げたことがあります。
>ちょっと今見つかりませんが、、、、
どうもありがとうございます。
実は「できればlysis bufferの組成を変えることで対処できないか」
と思っていたのでした。
現在、私が使用しているlysis bufferは、
0.1M Tris HCl (pH7.5)
0.1M NaCl
1% Tween 20
Protease inhibitor Cocktail (Roche) 1個/50ml
というものです。
これまでのトピを私もさがしてみたのですが、
おおさんの言っておられるトピは↓でしょうか?
http://www.kenkyuu.net/cgi-biotech/biotechforum.cgi?start=1;mode=view;Code=1139
実は私の発現させている蛋白のひとつは抗体用分子(scFv)なのですが、
このトピによれば、10mM DTTや2% Mercaptoethanolは
使用可能と考えてもよいのでしょうか?
よろしければ、ご意見をお聞かせいただけますか?
どうぞよろしくお願いいたします。
(無題)
削除/引用
No.4087-3 - 2007/04/19 (木) 11:58:14 -
おお
あ、そうそうlysis bufferにいくらかの還元剤を入れることはお考えになってませんか?抗体と還元剤の関係は私が以前とぴを立ち挙げたことがあります。ちょっと今見つかりませんが、、、、
(無題)
削除/引用
No.4087-2 - 2007/04/19 (木) 11:54:59 -
おお
確かに細胞を壊した後の溶液をつかうIPは細胞内の事を反映してない可能性があります。ご指摘の問題点はこの実験をやる以上考慮に入れるべきですが、はたしてどれだけの人が頭の片隅にでもその事を意識しているのかなんて思ったりもします。解決法にならないのですが、過剰発現より内在性の物をIPして見た方がましであるのは確かです。
共局在もIPの結果をサポートするでしょうが、光学的な分解能を考えるとパーフェクトとはいえませんね。ま、でも両者を示せばやれることはやったと認められる事がたいていのようです。
さて、細胞内での結合を見る場合有効な手段は全くないわけではありません。一つはFRETです。10nmぐらいの距離かそれ以下でFRETが起こりますので、距離的に単なる顕微鏡よりいいといえます。欠点はいちいち言わなくても、ご察しのつく方と思いますので細かくいいません。
もう一つはクロスリンカーを使う方法です、細胞内に浸透するものを使えばうまく行く場合があるようです。距離的スケールはFRETと同じぐらいと思います。
最後に私が勝手に思いつくのは、もし1分子で観測可能であれば両分子のダイナミクスタイムラプすで見ることです。同じコンプレックスないに存在する時は同じ動きをしているはずです。
細胞質内に共発現させた蛋白の結合について
削除/引用
No.4087-1 - 2007/04/19 (木) 11:18:08 - taro
細胞質内に発現させた2つの外来性蛋白が、
(「蛋白A」と「蛋白B」とします。)
確実に、「細胞質内で」結合しているかを確認したいと考えています。
抗A, 抗B抗体を用いた二重蛍光染色で、
マージしていることは確認できたのですが、
直接的な証明として、免疫沈降でも確認したいところです。
これまで、A+B発現細胞を、Tween20を含むlysis bufferで処理し、
免疫沈降を行ったところ、AとBは共沈してきました。
しかし、この方法ではAとBが「細胞質内」ではなく、
「lysis処理後の細胞外で」結合した可能性が否定できません。
「細胞外で」結合できる蛋白同士が、
「細胞質内で」結合できなくなる理由としては、
蛋白が細胞質内では還元され、構造が変わる可能性があるためかと
思います。
基本的な質問で申し訳ないのですが、
この還元条件下での構造は、
lysis処理をするとすぐに非還元状態に変わるものなのでしょうか?
もし、lysis buffer中でも還元された構造が維持されているならば、
上記の免沈の結果をもって、
「細胞質内でもAとBは結合している」としたいのですが・・・
また、この他に、
確実に「細胞質内」での結合を照明する方法について、
何かご意見があれば教えていただけませんか?
どうぞよろしくお願いいたします。
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